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偏差値の低い高校

今週末、高校の制服採寸があり、高校生活へ向けて動き出す。京都府の公立中期の入試は3月8日だが、私立専願で受験しご縁をいただいた娘は、公立組よりひと足早くことが進む。いよいよ「高校生」、現実を帯びてきた。

娘は偏差値の低い、K高校へ進学する。なんなら京都イチ低いレベルかもしれない。公立高校へ行ける学力がないからだが、ここに行きたいという娘の意思が一番大きい。

進路先を検討している時は公立高校が第一希望で、公立も私立も学校見学へ行った。K高校は4校目に見学した学校で、すべりどめで受けるつもりだった。それまでの3校は、娘の中では可も不可もなくという感じで、特に感想はなかったが、K高校は見学中から楽しい、気になるという娘の心の動きが見て取れた。しかしK高校は私立なので学費がかかる。娘はそれを気にしていたが「あんたが行きたいと思うところが一番。お金はなんとかする」と伝えると心を決めたようだった。

私がK高校を見学していいなぁと思ったのは、以下の点。

・田舎の小規模な学校だからかのんびりしている
・小規模がゆえ、先生と生徒の距離が近い
・学校見学の世話をしてくれた生徒が楽しそうだった
・インタビューレベルで生徒にめっちゃ質問したが、きちんと受け答えしてくれた
・学校が楽しい、K高校に来て夢が見つかったと答えてくれた

娘にはこういうところが合っていそうな気がする。不安が強く、不登校になってしまうキャラなので、大規模校より小規模校でマイペースに過ごせる方が向いていそうだ。

それまで見学した学校も、K高校同様ウエルカムな雰囲気で体験授業などあったが、在校生に話を聞くタイミングはなかったし、距離感まではわからなかった。K高校では体験授業に加えて、生徒の生の声や姿が聞けたのがよかった。対応をしてくれた生徒が、娘の制服を見て同じ中学校出身だと話しかけてくれたりと、終始フレンドリーだった。初見で雰囲気がわかるのは大きいし、普段からそういう校風かもと想像できる。

学校見学後、お礼のカードが届いた。他の学校も同じサービスを行っているかもしれないが、心遣いがうれしく、やっぱりK高校が良いと強く思った。ちょっとしたことでも印象は大きく異なるし、決め手にもなるのだ。

偏差値が低いと、ヤンキーやギャルな生徒が多く民度が低いのはあるあるで、実際そんな話をよく聞くし辛辣な意見も目にする。今は印象がよくても、入ってみたら居心地悪い…となるかもしれない。それでも娘が感じたように、私も「ここが一番いいんじゃない?」と感じたので、お互いの第一印象を信じたい。

大学進学を考えると、偏差値の低さは絶望的かもしれないが、大学進学がすべてではない。レベルや偏差値は指標として重要だし、高い方が選択肢が広がる。

しかし、居場所があるか、居心地がいいか、マイペースでいられるかも大事にしたい点だ。高校の間にいろんなことに興味を持ち、人生に立ち向かえるような力をつけてほしいと思う。

K高校はミッション系の高校で、誠実や奉仕、慈愛といった、キリストの教えが校訓になっている。「人を愛し社会に貢献できる」は、社会に出たら必須なスキルだし、多感な高校生の間に育成してもらえるのはとてもありがたい。

「偏差値は低いけどそんなの関係なかった。K高校での生活が楽しく充実していて、今の自分のベースになっている」と後から語れるように。私の期待を大きく超える、豊かな時間がすごせるよう願っている。

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