アクセシビリ・ティータイム書き起こし版 「#6 まだまだ回を重ねてこういう知識を持っている人を増やして行ければなーと」
皆さんこんにちは。SmartHRのアクセシビリティスペシャリスト、辻勝利です。
昨年11月頃から、SmartHRのアクセシビリティ向上の取り組みを紹介する音声コンテンツ「アクセシビリ・ティータイム」を配信しています。
SmartHRで働くメンバーがどのようにアクセシビリティ向上に取り組んでいるか、どんなことを考えながら仕事をしているのかなど、隔週金曜日に約30分の音声コンテンツを配信しております。
今回はその中から、2月2日に配信した「#6 まだまだ回を重ねてこういう知識を持っている人を増やして行ければなーと」の書き起こしテキストを公開します。
なお、この書き起こしテキストは沖縄のサテライトオフィスで働いている misakichi さんに作成していただきました。
#6 まだまだ回を重ねてこういう知識を持っている人を増やして行ければなーと
辻:アクセシビリティタイム今回は、広報のお仕事をされているakoさんとお話をしていきたいと思います。よろしくお願いします。
ako:お願いします。
辻:akoさん、あのいつも働くの学び舎などでお世話になっている方なんですけれども、簡単に自己紹介からお願いしても良いですか?
ako:はい、SmartHRで広報を担当しているakoと申します。Slackネームがakoになります。
普段はですね、社外広報という形でSmartHRの周りにいらっしゃるステークホルダーの皆さんに対してSmartHRの情報発信をしていくことで色々な良い関係性を築いていくために、情報発信をしているというような役割を担っております。
辻:はい、ありがとうございます。Slackのプロフィールのところに、顔を覚えるのが苦手って書いていらっしゃいますよね?
ako:はい。
辻:あはは、苦手なんですね?
ako:あの、広報にとってみればあるまじき部分ではあるんですけれども
辻:あはは
ako:昔、顔を覚えるテストみたいなのをケンブリッジかどこかが出している無料で出来るやつがあるんですけれど、その時に2人に1人顔をはずしてしまうというのがあってちょっと私は顔の特徴とかを読み取るのが苦手というのがあります。
辻:はい、はい、なるほど。いや、僕ねそれを覚えてたんでこの前空港で待ち合わせしたじゃないですか?
ako:はい、はい。
辻:見つけてもらえるかな僕ってちょっと
ako:いや本当、待ち合わせとか凄いドキドキします。私も見つけられるかなとか思いながら
辻:あはは。
早速なんですけれども、akoさんがアクセシビリティっていう言葉に出会った
きっかけとか、印象に残ってるエピソードとかあったら教えて頂きたいんですが?
ako:はい、えっと、そうですね。1番最初の出会いは辻さんがご入社されてすぐくらいの頃に
やられていた社内向けのセミナー
辻:俺のシリーズですね。
ako:で、こういう催し物がやるよっていうのが社内告知で見かけまして辻さんが実際にSmartHRをどういう風に使っていってるのかというのを見たのが一番最初のきっかけでした。で、直後くらいから辻さんだったりプロダクトデザイングループで
辻:うん、うん。
ako:アクセシビリティをもっと盛り上げていこうぜみたいな流れが出来始めて、情報に
ちょこちょこ触れるようになったっていうのが始まりですかね。
辻:あー、なるほど。当時、イベントやると沢山の方が参加してくださってて、初めてその
スクリーンリーダーでコンテンツを読んだり、物を書いているのをご覧になった時にどういう
印象を持たれました?
ako:そうですね、なんかSmartHRではないですけど私自身が普通にWebサイト使ってて、なんだこれみたいな気持ちになることも結構あるんですよね。例えば、入力フォームでなぜか全角しか入力できないとか
辻:ありますねー。
ako:間違った書き方をしちゃってリジェクトされちゃったら、それまでに入力してた全部がリセットされて綺麗さっぱり無くなっててもう1回、1から入力し直さなきゃいけないとか
辻:分かります。
ako:そういう障がいが無い私ですらそのWebサイトってちょっと使いにくいところあるよなって思いながらやってたので、その俺のシリーズで辻さんが初めてスクリーンリーダーを使って
入社手続きをしてる光景っていうのは、そりゃあ大変だよなって
辻:あっははは
ako:絶対必要アクセシビリティはと思いながら見ていたのを覚えています。
辻:ありがとうございます。今はもう本当にSmartHRはスクリーンリーダーで、従業員側の機能は全部使えますよっていうのをこう売りにしてたりするんですけれども結構、初めてスクリーンリーダーで操作しているところを見た瞬間ってなんかまず読み上げ速度の速さにびっくりされる方とか結構いらっしゃるんですけどSmartHRで僕が一番びっくりしたのは、あ、じゃあ、皆さんが聞きやすいように速度下げますねって言ったら、いや、普段通りに使っていただいて大丈夫ですっていう意見がいっぱい来て、皆さんは本物を見たいんだなっていうので凄いあのやりやすかったのを覚えてます。
初めて僕がakoさんにオンラインでご相談をしたのが、アクセシビリティの情報発信をしたいっていう話だったような気がするんですけれども。
ako:はい。
辻:初めて入るSlackチャンネルで、どんな感じで書いたらいいのかドキドキしながら、相談のメッセージを投げたらすぐにお返事をくださってすごいありがたかったななんて
ako:こちらこそ、こちらにご相談頂いたということがすごい嬉しいなと思いながら、お返事させて頂きました。
辻:ありがとうございます。最近は、働くの学び舎っていうコンテンツを作っていらっしゃいますよね?
ako:はい。
辻:あの、簡単にどういう感じのコンテンツかっていうのをご紹介頂いても良いですか?
ako:はい、えっと、働くの学び舎プロジェクトというのはですね、SmartHRが社外貢献活動の一貫として行っているものなんですけれども、大きく分けて 2つコンテンツを用意していて、
1つ目が、人事労務マイスター検定という実務に則した実態にあった労務業務が出来るようになれるという資格検定を設けているのがひとつと、もうひとつが学生さん向けの出張講座になっていて、まずSmartHRが人事労務の領域で培った専門性であったりとか、あとはプロダクトを作っていくうえで全従業員誰もが使えるようなプロダクトでなければならないっていう方針のもとアクセシビリティに凄い力を入れているというところがあったので、そこで培ったWebに関する技術とかっていうのを次の時代を担っていくであったり、次の物作りを担っていく若い方達に、知識だったり、経験だったりっていうのを共有していく事でこの先の日本の未来がもっと良くなるといいよねというので始めたプロジェクトになります。
辻:凄い大事なテーマですよね。僕も年齢のせいか最近はその後輩に何が残していけるんだろうって凄く感じる事が多いんですよね。僕より少し上の世代の人達っていうのは、
まずスクリーンリーダーっていうものを作ってくれたりとか、それを使うことでもしかしたら
仕事も出来ますよっていうような支援技術っていうのを世の中に残してくれたみたいなところがあるんですけど。
で、その支援技術を使うっていうところがなんか僕のスタートだったんですけど、じゃあ自分は何が残していけるんだろう次の世代にって考えた時に、こういう働くの学び舎みたいな取り組みで、これまでそのアクセシビリティとかに全く触れてこなかった方々にもこういう世界があるんだよっていうのを知ってもらえるようになったっていうのはこう凄くやりがいがあるし、良いプロジェクトだなと思っています。
ako:うんうん、ありがとうございます。
まあ、でもその学生さんも辻さんと一緒に講義をして回って言ってるんですけど、学生さんの
1人1人終わった後の感想も凄くこうガラッと意識変化していると思いますか?
辻:はい。
ako:やっぱりどんなプロダクトを作りたいかっていう自分本位だったところから、色んな人に使ってもらうためにはどうしたらいいのかっていう視点に転換出来ているのかなっていう感想が頂けるのも凄くやっていて意義を感じるというか、嬉しいなと思う醍醐味のひとつだったりしますね。
辻:そうですよね。
やっぱり、こう考え方が変わったっていう感想って凄く嬉しいですよね。
我々みたいにある程度、仕事の現場で働いた経験があったりとか、自分である程度この分野は極めたぜじゃないけど、そういうことがあったりする中々考えって変わらないじゃないですか。
だけど、学生さんっていうのはこれから色んなものを吸収していこうっていう感じで僕たちの講義を聞いてくださったりとかもするので、そういう感想を持ってもらえると凄い嬉しいですよね。
ako:嬉しいですね。
辻:実際にスクリーンリーダを使ってコンテンツを聞いてみてくださいみたいな事をお願いすると、凄い勢いでこう皆さんスクリーンリーダーを使い始めて教室中が合成音声の声でいっぱいになるみたいな
そういうなんて言うんでしょうね、新鮮に受け止めてもらえるというのは凄く楽しいななんて思ったりします。
ako:うんうん、あと辻さんの点字ディスプレイもいつも大人気ですね。
辻:そうですよね。なんかねこれね、いつもじゃあ皆さん触ってみてくださいってakoさん達にこう学生さんのテーブルに持って行って触って頂いてると思うんですけど、
いつもね手元に帰ってくるときにどんな状態になって帰ってくるだろうって楽しみなんですよ。
なんか中にはいっぱい点が打ってある状態で戻ってきたりするのもあるし、
どうやって電源切ったんだろうっていうのが分からないんだけど、電源が切れて帰って来ることもあるし、凄い面白いんですよね。
ako:面白いですね。
辻:たくさん我々色んな所にお邪魔して講義してきましたけれども、なんかこれからもどんどん増えていく感じなんですかね?
ako:そうですね、あのまだまだ言っても始まったばかりのプロジェクトではあるので、
今後はあの皆さん新しい最近そのテクノロジーとかも注目されていて、生産も増えてきているところなので、まだまだ回を重ねてこういう知識を持っている方達を増やしていけたらなと思っております。
辻:ありがとうございます。
この働く学び舎のプロジェクト以外にakoさんが最近取り組まれているようなお仕事って
どんなのがあったりするんですか?
ako:最近だとこれはちょっと社外広報ではないんですけれども、社内広報として全社員に向けたキックオフをやっていたりもします。
辻:つい最近もキックオフイベント大盛況でしたよね。
ako:ありがとうございます。
辻:僕あのちょっと恥ずかしがり屋さんなんで、パブリックビューイングの申し込みはしてたんですけど、実は執務室でですねひっそりイヤホン付けて聞いてたんですけど、なんかこう会場が盛り上がってるのとか聞こえてくるんですよ。
ako:あ、そうなんですね。
辻:そうそう、凄いなんか楽しそうだな、色んな方参加されたんですよね200人以上?
ako:そうですね、250人くらいの方がパブリックビューイングにご参加頂いていて、辻さんも
いらっしゃると事前の申し込みで知っていたんですけれども、こういうプロダクトサイドとか、ビジネスサイドとかあまり関係なく色んな人がまんべんなく参加できてるっていうので凄いやって良かったなと思うんですよね。
辻:個人的な印象なんですけれども、いつも僕自宅からキックオフのイベントを聞いてたんですけれども、やっぱり同じ空間に同じコンテンツを聞いている人が居るっていうだけで
なんかこう気分が上がる感じがしてですね。隣に同僚のmaihaさんとかアクセシビリティ部の
メンバーが何人か居たりとかしたんですけど凄いあの空間は良かったなって思います。
ako:あー、良かったです。そういう感想を頂けてやって良かったなって。ちょっと初めての取り組みだったので、パブリックビューイング。
辻:そうですよね。今後もこういう感じのパブリックビューイングのイベントとかも続けていかれる予定?
ako:そうですね、結構もうコロナも明けて情勢も落ち着いてきているので、オフラインの
コミュニケーションを徐々に徐々に増やしていって皆の仕事がしやすいような雰囲気作りみたいなところを担っていけたら良いなと思ってます。
辻:あのひとつ心配なのが、最近こう社員数って1000人超えたじゃないですか?
ako:はい。
辻:どう考えてもその全員が入れそうなキャパの会場が無さそうな、なんかそれだけがちょっと心配というか。
ako:そうですね。そこが目下の悩みでございます。
辻:ありがとうございます。他に何かありますか?
ako:最近だと私がメインでは担当はしていないんですけれども、あのアクセシビリティの動画の制作の時に、ドキュメンタリーとしてチーム撮影の裏側を撮るっていうところを広報が担っていたり
辻:あー、撮って頂きました僕も。
ako:結構なんかそのCM、あの1分半のどんでん返しの中で語り尽くせなかった部分を
どうリアリティを持って伝えていくかみたいなので、まあ7分くらいのドキュメンタリーを
ちょっと撮ったんですけど、そういったことをはい。
辻:そうですよね、このメイキングも凄い良いんですよ、本当に。
僕も全員分の編集前の動画とか見せて頂いたり、あとは編集が上がってきたものとかを
見せて頂いたんですけど、皆さん凄いそれぞれの視点でもの凄い強い思いでこのCMに
参加してくださったんだなと分かる良いコンテンツでした。
ako:うんうん、あれもどう撮っていくのがいいんだろうかっていうのをすごいメインで担当されてた広報の方が、試行錯誤を重ねていらっしゃって。
辻:そうですよね。
ako:ちょっと撮り方が変わるだけで凄く嘘っぽくなってしまう。
そんなことないはずなのに、取り繕ってるように見えてしまうかもしれないっていうので
いかにこう本音に近づいていけるかっていうところを注意して撮影されてましたね。
辻:いやもう色々僕らも注文を付けて直前までコンテンツのこう詰めの部分まで作ってたんですよね、あの話し合いしながら。
ako:あれもSNSに凄い反響がありましたよね?
辻:本当ですね、SNSの反響とかでakoさんが何か印象に残っているものとか?
ako:印象に残ってるものとしては、やっぱりその当事者の方の理解されない苦しみみたいなものに凄く共感してくださる声が多かったなというのが印象にあったのと、あと目に見えない障がい、例えば精神だったりというところを持っている方っていうのがその一般の人と見分けが付きづらいっていうので、やっぱりそこに理解されない苦しみみたいなものがどうしてもこう残ってしまって、取り残されたような気分になってしまっているんだろうなっていうのは、凄くコメントを見ていてもあったのでそこを意図的に排除しているわけではなくて、映像表現として
どこまで出来るのかっていう最大限のところをやっていたと思うんですけれども、今度同じようなクリエイティブを作る時に、そこもフォーカス出来たら凄く良い作品になるんだろうなと思いながら。
辻:そうですよね、なんかバージョンアップして毎年、障がい者週間には出していくみたいな、出してもいいかもしれないですよね。
視覚障がい者の人達にもコミュニティがあって、そういうところでこの動画を見てくだいみたいなプロモーションしたりとかしてたんですけど、当事者の中に嬉しかったって言ってくださる方が複数居てですね、なんかこれまで僕が見聞きしてきたコンテンツって、
あー、大変さは分かるけどそこまでだよねこのコンテンツっていうのが多かった印象があるんですよ。
だけど、障がい当事者自身の心も動かせたコンテンツが出せたのは凄い良かったななんて思ったりしてるんですよね。もう本当にこう皆さんのご協力のおかげだなぁと。
ako:いや本当に撮影お疲れ様でした。
辻:いえいえ、とんでもないです。
ako:辻さんの名演技が
辻:いえいえ、もうなんかうるさい主任の役をやらせて頂いて楽しかったです。
あの、今後アクセシビリティを含めてなんですけれども、SmartHRがどういう方向になっていけば良いかとか、akoさん自身のお仕事がどういう風になっていけば良いなとお考えになっているかとかそのあたりをお聞きしても良いですか?
ako:はい、ありがとうございます。
そうですね、まずは最初の方の話でも触れていた働くの学び舎プロジェクトですね。
ここがもっともっと拡大出来る余地があるなという手応えがあるので、アクセシビリティについて事業から少し遠いかもしれないんですけれども、良い社会を作って行く為にあの発信を拡大
していけたらいいなという風に思ってます。
あとはですね、広報のお仕事でもアクセシビリティのチームと関わるようになってから、
例えば社内のドキュメントとか、社外に発信するプレスリリースひとつをとってもですね
代替テキストをきちんと入れるとか、代替テキストの中身ってどういうものが適切なんだっけとかっていうのを広報チーム全体で凄く考えられるようになってきたので、まあその広報としてSmartHR社が発信していく情報をきちんとアクセシブルにしていくっていうところは引き続きやっていきたいなとは思っています。
辻:すごい大事なポイントですね。なんかやっぱりそこなんですよね。
僕もアクセシビリティ研修とかでよくSmartHRに関わる全ての人にこうアクセシビリティについて考えて仕事をしてほしいみたいなことを言うんですけど、本当になんかプロダクトさえ頑張ってれば問題無いだろうって考える人が少ないんですよねうちの会社ね
自分のポジションでやらなきゃいけないアクセシビリティって何だろうって考えてくださる方が多くてそう広報活動、本当に凄く例えば音声だけでしか伝えられないコンテンツについても
文字起こしを積極的に出してたりとかしますよね。
ako:そうですね、字幕を全編に渡って付けるようになったとか、後は結構あのmasuP9さんをちょっと召喚してですね、こういう場合の代替テキストってどうするのって質問攻めにしてたりですとか
なんか結構こう自分達の出来る範囲でのアクセシビリティに対応していくっていうのはこう観点としては進んできたなという実感がありますね。
辻:凄い嬉しいです。ありがとうございます。
他、今日何か言い残した事とか宣伝したい事とかありますか?
ako:そうですね、働くの学び舎プロジェクトは開催校をいつでも募集しておりますので、
ぜひ興味がある方がいらっしゃれば働くの学び舎で検索してお問い合わせ頂ければと思います。
辻:はい、ありがとうございます。
今日は、広報のお仕事をされてるakoさんとお話をしてきました。また、次回お会いしたいと思います。akoさん、ありがとうございました。
ako:ありがとうございました。