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Allphones "Personas"の考察


allphoneという海外のキャリアのプロモーションで、
プランを個人個人でカスタマイズすることができるという広告。

1. なぜアイデアとして優れているか?

「個人のスタイルに合わせて、各々でカスタマイズができる」ということを、スマホに関連するアイテム(自撮り棒やヘッドフォン、SIMカードなど)で人の輪郭に「見立てる」ところに面白さがある。
普通であれば、様々な人の写真やイラストを使い、人がスマホを使っている様子で多様な使い方があることを訴求することが一般的な発想である。
しかし逆の発想で、俯瞰して見るとスマホ(や周辺機器)で人の輪郭が見える構造で、寄りの視点で細かく見ると、3つのキャラクターによってロボットがいたり、自撮り棒があったりと、それぞれのキャラクターっぽさの出るアイテムを入れ込むことで、ワクワク感が醸成されるような仕掛けになっている。


2. ビジュアル表現のよさは何か

この3つで統一されているルールは、大きく4つあると考える。


①スマホの画像で目と口を表現すること

→この表現によって、女性らしさや、叫んでいる様子など、3人それぞれの表情が見えてくるので、人間らしさが醸成される。


②イヤホンや充電器のコードなどの線によって輪郭を作っている

→紐状のものは形の自由度が高く、輪郭を作りやすいためキャラクターの個性が出しやすくなる。


③コードなどの線と、イヤホンケースやヘッドフォンなどの面がでるような物との割合がだいたい同じ程度

④統一された色味の物や線で作られている。

このルールがあることによって、3つの異なるグラフィックでも、トンマナがしっかり統一されているように見えるのだと思う。


3. 構図の妙は?

平面的な表現なので、構図はシンプルに上から撮影されている。


4.批判的視点

日常的に使われるものなので、背景が無地のスクリーンになっているところを、机や壁、床などを想起させる木のテクスチャやコンクリートなどにすると、日常のシーンを切り取っているような印象になり、コードやスマホと背景が馴染むかなと思った。


5. 個人的な感想

ぱっと見たときのワクワク感が出てくるビジュアルだった。海外の広告でありながら、スマホ関連の広告なのかな?という想像もできるし、スマホをうまく活用して人間らしさに近づけるアイデアは、メイン商材であるスマホにも注目させることができるという面白い発想だと思った。

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