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Death Techの未来を1年前にForbesが紹介していて良記事なのでご紹介

1年前(2020年)になりますが、ForbesがDeath Techの未来についての記事(”The Future Of Death Tech”)を載せていたので紹介します(他にも色々とDeath Techを紹介する記事はありますが、この記事が検索したときに上位に表示されたことと内容が充実しているので、少々古いですが海外事情を理解するなどの意味合いから紹介します)。

記事はCathy Hacklとい「フューチャリスト/メタバース戦略家であり、Tech系のご意見番(本人のサイトの見出しを直訳)」によるものです。

記事の概要(注目のDeath Tech企業紹介)

記事全体をまとめると概ね以下の内容となります。

多くの人が別々に暮らしながらも心がつながっていることの大切さをコロナをきっかけに認識するようになった。
こうした背景から、死に直面する人たちの抱える傷を癒やすなどの役に立つべく、Death Techに関わるスタートアップが誕生することとなった。
テクノロジーは物理的な一体感に代わるものではないものの、物理的な繋がりを持つことが難しいときに一体感を刺激することはできる。
たとえば、下記のような企業が誕生している。

オンライン葬儀を提供するデトロイトのEverdaysは、生前に自身の葬儀を予約するサービスを提供している。
亡くなった後のデジタル資産の取り扱いについては、コロナが蔓延しつつある初期段階の2020年に創業したGoodTrustがサービスを提供。
Digital Thereafterは遺産の取り扱い計画策定をサポートする企業だ。

これらの企業が誕生するのと同時に、社会的には葬儀業界が環境に与える影響が大きな関心となってきている。この関心の高まりは、伝統的な遺体処理の方法(火葬)が環境破壊に寄与していると考えらていることも要因として挙げられる。
そして、従来の埋葬に代わる方法を提供する新しいテクノロジーが誕生するに至ったわけだ。
火葬により大量の二酸化炭素、二酸化硫黄などの汚染物質が排出されるという弊害をなくす、とりわけ二酸化炭素の排出量を削減するという目的かつその目的をアルカリ加水分解で解決するために立ち上げられたのが、Aquamation International
Promessaは、自然分解に近い状態に遺体を整えるサービスを提供している。
Recomposeは、遺体を堆肥化している。
BIOS Urnは、生分解性の骨壷に遺灰を入れて樹を育てるための土に変えるサービスを提供している。
Coeioが提供しているInfinity Burial Suitは、遺体の分解を促進する埋葬用のスーツだ。
Eternevaは火葬された遺骨を人工ダイヤモンドに作り変える。

もちろん、どんなDeath Techであろうと愛する人を失った痛みを和らげることはできないものの、社会的な距離を置くことは環境に配慮したテクノロジーは人々が喪失感に向き合うことを用意にする。
これらテクノロジーによって、残された人が故人の記憶を尊重することで、故人は残された人たちの記憶の中で行き続けられるのだ。

The Future Of Death Tech

SDGsの観点からも注目度の高いDeath Tech

上記の記事のように、すでにアメリカを中心とした海外では様々な観点から新たなDeath Tech系スタートアップが誕生していることが見て取れます。

個人的にも興味深かったのが、火葬が環境に与える影響に着目したスタートアップがたくさん誕生しているという事実です。
Death Techというと遺産相続や葬儀、デジタル資産の取り扱いといったテーマに集中するのかと勝手に想像していましたが、全く異なる、かつ社会課題を見据えたテーマのスタートアップが誕生しているというのは大変興味深い記事だったと評価できます。

下はSDGsを示す図です。

SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、SDGsはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を指します。
国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

17に分けられた目標に当てはめると、Death Techは「3.すべての人に健康と福祉を」「7.エネルギーをみんなにそしてグリーンに」「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」など多くの目標にまたがる、社会的インパクトの大きなテクノロジー分野であると評価できるのではないでしょうか。

今回紹介した企業をさらに深堀りしていく他(記事が発表されてから既に1年経っているため、新たな動きも見られる)、国内外の他の注目企業も紹介していきます。
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