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「タダ」ほど「ムダ」なものはない (2022/9/13)

記事の長さはおよそ1,000文字。2〜3分程度で読めます。

給食無償化で子育て支援
「全員」へ見直し相次ぐ
物価上昇の負担軽減

2022/9/11(日)日本経済新聞朝刊


こんなふうに考えた

無償化の背景


公立の小中学校で、全児童生徒を対象として
給食を無償化する自治体が相次いでいるそうです。

これまでも第3子以降など対象を限って実施する例はあったものの、
ここにきて全員無償化する事例が増えているようですね。

実施する自治体の例として、千葉県の市川市、青森市、
東京の葛飾区、群馬県の太田市などが紹介されていました。


学校給食にかかる費用は、調理にかかる分を自治体が、
食材費を保護者が支払うことが前提だそうです。

ここにきて食料品の値上げが相次いでいることや、
家計の実質賃金が4ヶ月連続でマイナスになるなど、
家計の負担が増していることから
全員無償化に踏み切る自治体が増えているようです。


私の考え


インフレの進行で家計が大変なのは理解できますが、
全員無償化には反対です。

行動経済学者のダン・アリエリー著『予想通り不合理』に
こんな文章があります。

「ゼロはまったく別の価格だ。
2セントと1セントの違いは小さいが、1セントとゼロの違いは莫大だ」


私たち人間は、お金を払うときに「出費の痛み」を感じます。
そのためわずか1円でもお金を払うのと、1円も払わないのでは、
感じ方がまったく違います。

「痛み」を伴わないで手に入れたものには、
「ありがたみ」を感じにくいので
大切にしようという気持ちが起こらないんですよね。

個人的には無償化する学校が増えれば増えるほど、
給食の食べ残しが増えると予想しています。

そんなことになれば、
「食品ロス削減」を目指すSDGsの取り組みにも
反することになります。


昨日の投稿でも戦略全体の「整合性」や「首尾一貫性」の
大切さについてお伝えしました。

目の前の課題に目を奪われて(人気取りを優先して?)、
長期的に目指すべき方向性を見失わないようにしたいですね。


追伸


バブル崩壊後デフレが続いていたので、
現在の小中学生はもちろんのこと、その親御さんですら
インフレを経験したことがない方がほとんどだと思います。

「経験に勝る学びなし」

人生100年。今後の長い人生で、
インフレもデフレも何度か経験することになるでしょう。

せっかく初めてインフレを体験できる機会がきた訳ですから、
大変ですが、学びの多い経験にしたいですね。



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。


「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川




美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。