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クリップスタジオの3Dが重たい問題を解決したい~2024~

クリップスタジオの3Dデータって重たいですよね!

ClipStudio PAINTで3Dデータを扱う際、データ容量が大きかったり描画性能が低いPCだと、画面の動きが重く感じられる問題があります。本記事では、この問題を含めてClipStudioPAINTの挙動改善をするための設定方法をまとめています。

オーバークロックなど自己責任の程度が高い設定方法は解説しておりませんので、ある程度安心して気軽に設定を変更できると思います。
ClipStudioもWindowsもメジャーアプデ─とされて私が以前記事にした「クリップスタジオなどのアプリで3Dデータを扱うときにPCの挙動を軽くする方法」では不十分になってしまったので今回、改めて記事にしています


問題の所在

3Dデータの描画には、CPUだけでなくGPU(グラフィックス処理ユニット)の負荷も大きくなります。GPUの性能が低かったり、描画設定が適切でないと、画面がスムーズに動かない状況が発生します。

まずはじめにWindowsアイコンやアプリが並んでいる画面下のタスクバーで右クリックし「タスクマネージャー」を起動しておきましょう。

タスクバーで右クリックをしてタスクマネージャーを起動

タスクマネージャーの「パフォーマンス」をクリックしPCのCPUやGPUがどれくらい働いてくれているか可視化させておきます。

今回の3D関連ではこのGPU(グラフィックボード)がどれくらい働いてくれているかが重要です。
GPUを搭載していないPCを使っている方もいると思いますが、そういう方でもアプリの設定見直しやPCの設定見直しで挙動が改善される可能性はあります。

クリップスタジオの設定最適化

まずはPCのOSやCPUの世代に関係しないクリップスタジオのアプリそのものの設定見直しからします。
クリップスタジオを起動させ、メニューバーから「ファイル」→「環境設定」を開きます。

パフォーマンス設定

「仮想メモリ作成先」と「アプリケーションへの割り当て」を変更します。

「パフォーマンス」に移動し、まずはアプリケーションへの割り当てを90%以上にしておきましょう。ただし搭載メモリが8GB以下の方はデフォルトのままの方が良いかもしれません。様子を見ながら割当量を変更してください。
自分のPCにどれくらいメモリが搭載されているかはタスクマネージャーから確認できます。

私の場合は32GBです

次に、仮想メモリ作成先を空き容量が多く、速度の速いSSDに変更してください。
ノートPCなど保存領域が一つしかない方はデフォルトのままで大丈夫です。
また、どの仮想メモリ作成先が良いのか分からない方はCrystalDiskMarkをインストールして速度を測定するか、「タスクマネージャー」を確認してください。
(CrystalDiskMarkの使い方は今回は説明いたしません。難しくいはないのですぐに調べられると思います。)

私の場合はディスク0、ディスク1、ディスク2が保存領域(仮想メモリ作成先)になります。

仮想メモリ作成先の候補になるのはこの3つのうちSSDであるディスク1と2になります。0のHDDは安価で大容量ではありますが速度が遅いため仮想メモリ作成先には適していません。
PowerToysを導入している場合はWindowsアイコン + T で文字をコピーできます

ディスクをクリックすると上の画面が表示され搭載しているSSDの製品が記載されています。
今回はディスク2(Eドライブ)に搭載されているWDS100T1XHE-00AFY0です。
これをBingやGoogleで検索をかけ、より速いSSDを選択してください。
ただし速度があってもSSDの保存領域が100GBを下回っているなど極端に少なくなっている場合は選ばないようにしてください。

3Dの高速表示(重要)

次にクリップスタジオで新規キャンパスを作成し何でもいいので3Dオブジェクトを配置してください。
配置したら「メニューバー」→「ウィンドウ」→「サブツール詳細」をクリックします。

もしくはレンチのアイコン(画像下部)をクリック

3Dオブジェクト(今回は男性モデル)を選択すると3D関連の設定が開きますので「環境」設定を開きます。
「編集表示設定」を「高速」に切り替えます。(初期設定は「高速」になっています)
どんなに良いGPU(グラフィックボード)を搭載していても必ず「高速」にしておいて下さい。

LT変換などには影響しませんので問答無用で「高速」にしておきましょう

以上でクリップスタジオの設定は完了です。
次にWindows11の設定を見直します。

Windows11の設定最適化

グラフィックス設定を高パフォーマンスに変更する

Windows10の時は高パフォーマンス設定にするのが必須でした。
Windows11からCPUの世代によっては変更する必要が無い場合もあるようです。
タスクマネージャーを開いてCPUとGPUがきびきび動く設定を見つけてください。

まず「設定アプリ」を開き、「ホーム」→「ディスプレイ」もしくは「システム」→「ディスプレイ」に進んでください。

ディスプレイ設定画面が開いたら下にスクロールし「グラフィック」をクリックします。

グラフィック設定画面から参照をクリックし、CLIPStudioPaintを選択し、アプリを追加します。

①参照をクリックしクリップスタジオを追加します。
②CLIPStudioPaint.exeを選択します。

クリップスタジオが追加されたので、オプション設定から「Windowsで自動的に選択する」か「高パフォーマンス」のどちらかを選んでください。
ただし「高パフォーマンス」だとGPUばかり使おうとしてCPUがさぼることがあるようです。
人それぞれ搭載しているCPUもGPUも違うでしょうから試してみて下さい。

③オプションをクリック。
④「Windowsで自動的に選択する」か「高パフォーマンス」を選択してください。

これでGPUとCPUの最適化が行えました。
次に電源プランの設定をします。
ノートPCや2in1PCを利用している場合は必須です。

電源プランを「高パフォーマンス」に「する」

今度は高パフォーマンスにします。
そのためにまずコントロールパネルを開きます。

虫眼鏡マークの検索から「コントロールパネル」とタイピングし「開く」をクリックします。

表示方法を「カテゴリ」に変更し、「システムとセキュリティ」をクリックします。

右上の表示方法が「カテゴリ」でない場合は変更してください。

「システムとセキュリティ」→「電源オプション」へ移動します。

通常は「バランス」設定になっています。

電源プランの選択を「高パフォーマンス」に切り替えてください。
ちなみにノートPCや2in1は設定アプリ内にこの設定があるはずです。

以上ですべての設定の見直しが終了です。

少しでもクリップスタジオの挙動に改善が見られれば幸いです。

(色々言われようがひどいときがありますが私はWindows11好きですね。)


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