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野菜が美味しい、優しい味、使いやすい長崎フレンチ ~HiroLicious(ヒロリシャス)~

 食レポ第四弾はこれまで和食、イタリアン、中華料理と続きましたので、フレンチを紹介します。
 今年で13周年を迎える長崎のフレンチ、『HiroLicious(ヒロリシャス)』さんを紹介します。
 ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版に非掲載ではありますが、掲載店と比べると十分に基準を満たしているお店であります。おそらくミシュラン調査員が見つけきれなかったのでしょう。

こちらも合わせて読みたい!
第一弾:ミシュラン掲載店へ行ってきた ~二つ星:板前料理 堂山(長崎市)~
第二弾:ミシュラン掲載店へ行ってきた ~ミシュランプレート:ファミリア(長崎市)~
第三弾:長崎一の中華料理に行ってきた~紅灯記~

HiroLiciousについて

 店は長崎の中心街浜市アーケードからすぐの築町というところに位置しています。少し喧騒から離れているので静かに食事ができます。
また、すぐ近くにホテルもありますので旅行者も使いやすいと思います。

住所:長崎市築町4-1 2F
昼:1,800‐3,300円(サービス料込・別途消費税)
夜:4,500-6,500円(サービス料込・別途消費税)
昼:12:00‐13:30(L.O.)
夜:18:00‐21:00(L.O.)
休:日曜
施設&サービス:個室有最大4人、現金のみ、禁煙、カウンター席有

 特徴は何といってもたくさんの野菜。オードブル、魚料理、肉料理にふんだんに野菜が入っており、たくさんの種類の野菜を食べれます。
また、味付けも塩気が強すぎず優しい味です。よくあるフレンチのフルコース食後のドカッと胃もたれは起きにくいです。
経営を考えると塩気を強くしてワインを開けてもらうほうがいいのかもしれませんが、、そこはお客さんのことを考えてくれているのでしょう。また、素材の味を生かしたいのかもしれません。
「食材のサスティナビリティ」、「生産者の想いを伝える」ということにも力を入れており、食材を仕入れた農家さんや漁師さんの想いなどもサーブ毎に時間があれば話してくれます。

ランチの詳細

ランチの詳細は下記のようになります。

12:00~13:30(最終入店)
1,800円…前菜又はスープ、主菜(魚又は肉)、デザート
2,300円…前菜、スープ、主菜(魚又は肉)、デザート
2,800円…前菜又はスープ、お魚料理、お肉料理、デザート
3,300円…前菜、スープ、お魚料理、お肉料理、デザート
サービス料込、別途消費税がかかります。

ある日は
前菜…新じゃがと真イワシのテリーヌ
スープ…カリフラワーとブロッコリーのスープ
お魚料理…本日の鮮魚料理
お肉料理…豚肩ロースのグリエ
でした。

また予算に応じたコースもあります。
例えば「モンサンミッシェル産ムール貝」や長崎地鶏の「五島しまさざなみ鳥」など特別な食材があるときもあり、すこし高くなります。

ディナーの詳細

ディナーの詳細は下記のようになります。

18:00~21:00(最終入店)
4,500円…アミューズ、オードブル、メイン、デザート
5,500円…アミューズ、オードブル、スープ、魚料理、肉料理、デザート
6,500円…アミューズ、オードブル2品、スープ、魚料理、肉料理、デザート

いずれも自家製パン、コーヒーまたはハーブティー、小菓子が含まれます。
また、別途消費税がかかります。

料理にメニューはありません。予算や苦手な食材、アレルギーを事前に伝えておくことで仕入れ、仕込みを行い、当日の素敵な食材によるコースを提供してくれます。
また、上記以外にも予算以上のコースも作ってくれます。お客さんごとに料理が変わります。
そういった観点からも予約して行くべきなお店です。

ある日のコース料理

 今回は三人で6,500円のコースをお願いしました。
私には特に苦手な食材やアレルギー食材はありませんが、一緒に行った方に苦手な食材としてゴマと鯨、歯が弱いため固い肉などは食べれないことを予約段階で伝えました(フレンチとしても値段的にも鯨が出ることは無いと思いますが念のため)。
 予約は約2週間前にしました。

アヴァン・アミューズ:ケークサレ

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 「アミューズ」とはオードブル(前菜)の前に出てくる一口料理です。
「アミューズ=お楽しみ」、のことであります。口を楽しませてくれるもの、これからのコースへの期待感を膨らませてくれるものとして位置づけられています。和食でいうところの「先付」「突出し」に位置しており1970年代に流行りました。
アヴァン・アミューズはアミューズの前のアミューズになります。

ケークサレは「サレ=塩」であり塩味のお菓子です。
こちらのケークサレは香草も一緒に混ぜ込んであります。

アミューズ:鯛と長崎の蕨・クレソンのマリネ

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 アミューズは「鯛」を賽の目に切って、それにオイル、塩、ビネガーで味付けしたものです。長崎産の「蕨」と「クレソン」もボイルしてマリネしているそうです。

オードブル1品目:ハマチのサラダ仕立て

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 「ハマチ」を少し寝かせてイノシン酸(うまみ成分)を引き出しています。少し燻製の香りをつけているそうです。
手前にも奥にも野菜が散りばめられています。また、「黒トマト」と呼ばれる味の濃ゆいミニトマトもあります。
食べ応え十分なハマチでした。

オードブル2品目:北海道産ホタテと蕪

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 オードブル2品目は「北海道産ホタテ」に焼き色を付けています。付け合わせは「蕪」をペースト状にしたものです。散りばめられている花びらも食べれます。

スープ:スープ・ド・ポアソン

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 シェフ曰く「スープというよりは魚のエキス」とのことでしたが、とても出汁の効いた濃厚なスープでした。
また、泡には貝のエキスが含まれていてスープとの相性もばっちりです。泡の中に貝(おそらく「マテ貝」)が隠れていて、探しながら食べるのも楽しいです。

お魚料理:オオニベのソテー八朔ソース

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 本来であれば宮崎や大分などの太平洋側の温暖なところで取れる「オオニベ」という大型の魚です。今は温暖化の影響からか長崎でも取れるようになったそうです。獰猛な魚とのことで長崎の生態系が変わる可能性を危惧しています。
 ほぼフライパンのみで火をいれてるとのことです。厚みのある魚を皮から焼いて、皮側を9割、残り1割を身の部分を焼くイメージで家でもできるとのことでしたので今度チャレンジしてみます。
八朔のソースとの相性も良かったです。

お肉料理:熊本産ジャージー牛の子牛のグリル

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 「熊本産のジャージー種の子牛」のグリルです。とても柔らかいお肉でした。周りの付け合わせも「人参芋(サツマイモの一種)」、いま流行りの「菊芋」など珍しい野菜も色とりどりで目でも味でも匂いでも楽しめる一皿です。

グラニテ:甘夏のかき氷

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 デザート前のお口直しで「甘夏」のかき氷が出ました。さっぱりしていて美味しかったです。最後のデザートへの期待感も高まります。

デザート:スペシャルなチョコレートケーキと酒粕のシャーベット

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 デザートは手前に「酒粕」のシャーベット、奥にチョコレートケーキです。とても濃厚なケーキです。切るときはかなり固めですが口に入れると、とろけるような味わいです。

このあとコーヒーかハーブティー、お茶菓子が出て終わりとなります。

今回のコースは以上となります。
金額は27,500円でした。料理が6,500円×3人×消費税=21,450円
差額6,050円がドリンク代(+追加のパン代?)になります。
ドリンクが微発砲ブドウジュース1杯、スパークリングワイン2杯、白ワイン1杯、赤ワイン2杯です。パンも途中二人お代わりしました。

最後に

 今回のフレンチは見た目も鮮やかで華やか、味も優しい味付けで特に女性には喜ばれるかもしれません。年配の女性でも食べれるかと思います。
 夜に行くのが怖い方(金額など色々な理由で)はまずランチでお店の雰囲気を味わうといいかもしれないです。割とフレンチだとランチしているお店も多いので行ける機会も多いかと思います。

 長崎の和食、イタリアン、中華料理、フレンチと色んな種類の料理の食レポをお送りしました。今後もあまり食レポであがってこないようなお店を中心にお届けしたいと思います。

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