フリーダンスと私

 フリーダンスとのかかわりについて書こうと思います。もともと、そういうスタイルからダンスに入ったので、フリーダンスが好きです。正確には、ショーダンスを見る→フリーダンスタイムがある→ぜんぜん踊れないのにそこから入った→ジルバしか踊れない(素人さんから教えてもらうのはジルバぐらい)→「ほかの種目は先生から習って」ということで習い始める、という流れが私のダンス人生の略歴です。

 まず、定義から。「フリーダンス」って、年代によっていろんな意味があるらしいです。私より上の世代からしたら、「公民館などの公共の場所を借りてワンコインで素人どうし誰とでも自由に誘い合い踊れる」という意味合いらしいです。元祖、フリーダンスですね。そして、そういう場には高齢者がかなり多いのと、嫌な思いをすることもあります。私は某所でビンタカップルを見てから、「暴力による精神的支配」「共依存」みたいな嫌なキーワードが脳裏をよぎり、そういう場はあまり行きたいと思わなくなりました。

 つぎに、お教室(スタジオ)のフリーダンスについてです。これはピンキリだと思います。今住んでいるところの近くには、個人レッスンを取っている人には無料開放しているスタジオもあります。私は取ってないので、入場料1000円ぐらいと、先生と躍るときは₊200円の加算か、無制限で₊1000円ぐらいという制度のところです。また、別のスタジオでは、1000円だけで追加チャージなしでというところもあります。

 いずれにしても、サービスという観点から言うと、いろいろです。私は接客をされて踊るというところから入ってるので、接客されてない感じで来られる(ほら行くぞ、ほら来い、みたいな)のや、踊り終わってから(はいおしまい、くるっ、次の人!)みたいなのは苦手です。また、お客様を平等に回らないフリーダンスもあります。つまり、ふだんからよく利用というか、レッスンを取ってくれている人にはたくさんサービスをする、ということなのでしょう。

 もちろん、人間だから先生も完全に平等ではいられないし、かかわりの浅さ、深さは指導に少なからず影響してきます。将来のびると思えば、プラスして深く伝えようとするサービスは私もします。また、アフターフォローはサービスで私の気持ちになります。でも、同じ空間をシェアしていて教えている時間や接客している時間はせめて、時間配分は平等でなくてはと思うのですが、どうでしょう。

 ふだんからそういう考えをしているので、回る回数が平等になってない、えこひいきなところや、私ができないと思ってどんどん下げられるようなところはすぐ(いやだなぁ)と感じてしまいます。

 そういう細かいところにいちいちかちんとくる私が、気持ちよく行けるフリーダンスが、東京にあります。ぜひみなさんに行ってほしいです。そこの先生が分かりやすい解説をしてくれているので、どうぞ。


 前置きが長くなりました。トップの写真は、そのお気に入りの所に飾られているバルーンです。一人でいくのはどこでも勇気がいるしさびしいかんじがするけれど、たまに手話のできるお客様が来てくださいます。私も客としていくので客同士ということになるのですが、ちょっと手話ができると挨拶とかお話ができるので、私にとっての無音の空間が華やかになります。お互い「この日に行くよ」と約束して行くわけではないのですが、なぜか遭遇率が高く、これも出会いなのでしょう。「種目の手話覚えてほしい」と言っていたら、「私が伝えるね!」と言ってくれて、ワルツの回のときに来てくれた手話を知らないアテンダントさんに「これがワルツよ!」と教えてくれていました。私も(そうそう。ワルツは三拍子だから△)と隣で手話をしていました。

 先日、ここのアテンダントスタッフさん(店長さん)と、ちょっとしたハプニングがありました。サービス精神がすごいです。人とコミュニケーションしようとする力があるのかな。そういうのって、きこえない人と関わるときに、とても大事なことですよね。ムービーとろう!っていうことで、私の書いた下手なメモをもとに種目の手話を撮る流れになりました。心配なので、なんとなく隣に並び、メモを前に貼って手話りました。Instagramにアップされているので、ご紹介します。今度のタイミングには、私のめがねなしでまた撮ってほしいです。次ここに行くデフダンスの人がいるときは、もう手話で大丈夫ですね。勝手ながら、リンクご紹介させていただきます。ムービーささっとありがとうございました! こういうサービスされると、踊って頂きたくなります。でもその日は、トライアル(踊る人を指名できる、関東の言い方)の表がもう一杯で指名できませんでした。

 サンバで腰ふってます。これも別に打合せとかしてなくて、何となくこれまでの流れでそうなりました。楽しいですね。最後のクイックで、私が(ええと最後は?)ともたもたしている間に、先に表現されています。私、隣に並ばなくてもよかったですね。クイックは自分が踊れないので使うことがなくて、と言い訳しておきます。それでクイック少し習ってきましたが、クイックは何がなんだかとても難しかったです。

 手話が広まりますように。そして、こうした場があることが、きこえない人たちにも届きますように。手話で「ワルツ」とか「チャチャチャ」って伝わると、ストレスフリーですよね。

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