Whopper Neutrality/Burger King
Quotation: 【カンヌライオンズ2018 レポートVol.5】複雑化する世界で必要なクリエイティビティの「今」をとらえるキーワード (クリエイティブディレクター 石井 裕子)
Date:2018.07.30
この記事で紹介されていたBurger Kingの「whopper neutrality」について考えてみたいと思います。
・内容
ネット中立性がなくなった状況をwhopperを使って説明した。ネット中立性については、引用元の記事が分かりやすく説明してくれている。
「ネット中立性」とはインターネット通信を誰にでも開かれた、公平でオープンなものに保つという考え方なのですが、オバマ政権時に明確に決められた「ネット中立性」の撤廃をトランプ政権下で連邦通信委員会(FCC)が決めたのです。
そうなると通信会社が特定のコンテンツの配信速度を遅くしたり、早くしたりすることが可能になり、スイスイ高速でゲームなどのネットコンテンツを楽しむためには高い料金を払わないといけなくなることも考えられるわけです。耳を疑うような話ですが、同じワッパーを手に入れるのに$25.99という高額を払うとすぐに手にできて、$4.99という常識的な金額だと延々待たないと食べられないという比喩でそれをわかりやすくデモンストレーションしてみせました。(https://www.hakuhodo.co.jp/archives/report/48481)
・なぜ多くのメディアに取り上げられたか?
1.ネット中立性の撤廃について国民の多くは単語は聞くが内容を理解している人は少なかった
2.wooperのキャンペーンを通してネット中立性が撤廃されるということは自分たちの生活に影響が出ると分かりその事実に対して怒ったから
3.国家政策を分かりやすく説明しているから
→国民にじかに影響が出るが理解していない国家政策をハンバーガーを使ってわかりやすく説明したから。
・ターゲット
ファストフード店の商品が出る速さと安さを期待して買いに来ているバーガーキング愛用者。
・この広告で果たす役割、目的
みんなが分かっていない「ネット中立性」をハンバーガーを用いてわかりやすく説明することで、wooperの認知度をあげる。
・ターゲットインサイト
いままで普通に買えていたハンバーガーにプラスで料金を払わないと早く出てこないのは困る。
・ターゲットプロポジション
いままで当たり前に使えてたものが、お金をもってるかもってないかでスピードが変わる理不尽さ
・このキャンペーンのイメージ
理不尽さ、(店への)怒り、理解、(政府への)怒り
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