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続続続・映画「カラオケ行こ!」、計8回見に行く人間の感想

多すぎる。

5回観賞済。映画本編・原作(カラオケ行こ!単行本・ファミレス行こ。上巻)購読済。シナリオブックを要所要所つまんで見ています。他の情報はまだあまり無いです。衣装展示を見に行き、聡実くんのスニーカーって白地に中が緑だったのね………ということを噛み締めている段階です。あと狂児さんのブーツも良かった。

新作映画の公開が始まって、今までの上映スケジュールに変動があったりして(行く予定だった時間の上映が無くなっている等)動揺しました。映画の上映って、永遠じゃない。焦って行ける日のチケットをとったら元々の予定と合わせて4日連続で行くことになっていました。流石にそれはなんなんだ。
元々、感想文のタイトルに観賞回数を添えたのは どうにか感想文に説得力を持たせたかった(そんな人間がいるほどに、この映画は魅力的だと言いたかった)からなのですが、記事更新を重ねていくにつれてどんどん取り返しがつかない気持ちになっています。

結局何が言いたいって自分の話ではなくて、本当に、それくらいに……(少なくとも、私にとって)面白くて、大好きな 魅力ある映画なんだという、ただそれだけです。




・世間では綾野剛の脚の長さの話ばっかされてますけど、齋藤潤さんも相当脚が長くないですか?きちんと制服を着こなすことで白と黒のコントラストであまりにも美しいシルエットを見せてもらえるの、めちゃくちゃ……良くて、………良い。
 映画を見る部の上映中スマホ禁止で一旦部屋出るシーンが特に、窓枠との比較でめちゃくちゃ腰の位置が高いのが目に見えて 良〜〜〜〜ッッッになってしまうんだよな。こういう着眼点に意識を逸らす日を作るために何回だって劇場に足を運ぶ。

・最初映画見終わったあと、綾野剛……の気持ちになってたけど、見れば見るほどに(もちろん、綾野剛さんの魅力に何度も打ちひしがれながら)齋藤潤さんに魅せられていく気持ちになる……。
 狂児の紅ミルフィーユの時の聡実くんが「真顔で聞いている」という脚本(シナリオブックより)だったことに驚いたわけだけど、なんというか、齋藤潤さん演じる聡実くんのそういう、表情や振る舞いで魅せられるシーンって心当たりが多くて、素敵な俳優さんだ……と思う。
 個人的に好きなのが「カズコの思い出が……」が狂児が適当言ってただけだと判明するシーンでの聡実くんの表情なのだけど、なんかもう……めちゃ漫画みたいな表情をしていて、これでもかというくらい「呆れ」が感じられる顔ですご〜く良い。見る度笑顔になってしまう。
 プロローグが無い分、細かい表情とかから心情が伝わってくるシーンが多くて、役者さんてすごいね……という気持ちになるね。
 関係ないですけど、新しい傘を強請る時の 結局諦めてから次のシーンに切り替わる瞬間のYシャツのボタンに手をかけるシーン、自室に帰っての行為として全然ごく自然なことなんだけど毎回謎に動揺してオイオイオイオイオイ!!!!になってしまう。素直に言うとどきどきする。日常を生きる聡実くんの、あまりにも日常的な振る舞い……。

・聡実くん、ベッド小さくないか?大丈夫か?脚伸ばして寝られるか?喉を気にしてからベッドに寝転ぶシーンで毎回思っています。脚が長すぎるか?多分頭の位置が本来と違うから折りたたんだ脚を見てそう思うんだけど、だとしてもスタイル良すぎるぜ、普通に。

・聡実くんならびに齋藤潤さんの話まだするんですけど、聡実くんの何が好きって、なんか、齋藤潤さんってちゃんと綺麗な顔立ちをしていて、聡実くんも 顔が綺麗すぎる……というショットがいくつかあるんだけども、それでいて 日常の中で変に目立ちすぎないような、実在性がきちんとあって自然な中学生男子の「岡聡実くん」としてそこに居て、(おそらくきっと、そうであるように意識して役作りがされていて)すごく……すごく良いな、と思う。

・白日歌って「カスです」「お兄さんはバラードやめてノリ系の曲の方が……」て言われてたヤクザの人、本番でおそらく山本リンダの『狙いうち』を歌ってるの、ちゃんとアドバイス聞いてる………てなって、笑顔になってしまう。

・「狂児はどうしたんですか!!」「あいつは……地獄に行った」このシーン、その場に居たヤクザたちが全員「あっ そういうことでいくんすね」と察したんだろうかと思うと面白くなってしまって困る。関西圏ならではのコント対応力のようなものすら感じる。
 ふと皆どんな顔してるんだろうと思って見てみると、キティの兄貴が生きてること知ってるくせに本当に本当にしょんぼりとしたような顔をしていて、何その顔!?になってしまう。(こういう着眼点に意識を逸らす日を作るために何度だって劇場に……) 絶対笑っちゃいけないシーンなのに面白くて困る。よくその顔できるな!?多分本当に素直に聡実くんの叫びに心を打たれているのか痛めているのかしているんだろうというのが伺えて、本当に、ずっと良い人なんだよなこの人…………。

・スナックのママさん、ハイエナの兄貴の行くぜっ!怪盗少女をちゃんと手拍子?クラップ?しながら聞いてくれていて優しい。
 組長の背後にあるお祝いのケーキ、デカすぎる。あとハイエナの兄貴の歌を楽しそうに聞いていて、マジでカラオケ好きそうで良い。

・渡した免許証を返してもらう時、ピースを差し出す狂児(好き) 渡されたものとかを両手で受け取りがち/持ちがちな聡実くん(好き)

・「そんな名前つける親おる?」の所、聡実くんの若さ故の無知さというか、純粋でだからこそ愚かな部分が見えるようで良い。(聡実くんが特別愚かというわけではなく、若いということは即ち愚かであり、聡実くんもそうであるということが 良い。) 聡実くんはきっと誰かから本名なんだろうかとかそんな名前狂ってるとか言われたり思われたりしたこと無いんだろうな……。

・鶴の傘のシーンで劇場でいちばんの笑い声が上がるの草。あのシーン、お父さんの表情の変化がめちゃくちゃ良くて……。お母さんが傘をばっと見せた時、後ろでピントもあたってないお父さんが本当にきらきらした笑顔でこちらを見ているのがすごくいい。聡実くん、亀の傘を貰った時はどんな反応をしていたのだろうか。その時は喜んでくれたのだろうか。お父さんはまた喜んでくれると思ったのだろうか。台詞があるわけじゃないのにぱっとした笑顔やしょんぼりと悲しむ顔でめちゃくちゃに感情が伝わってきて、お父さん……(涙)

・聡実くんの部屋に、上に物が置かれた電子ピアノ?が置いてあったり オーディオっぽい諸々が置いてあったり、あ〜〜〜音楽が当たり前に共にあるような生活なのかな(人生だったのかな)……と思えるのが映画作品における世界観の作り方として本当にいいな……と思う。集合住宅って楽器演奏出来るのかな。なんか全然違うこと言ってたら申し訳ないな。

・和田、第一印象としてはちょっと厄介というか、作中でほとんど居ない少し面倒な役回りだなというのがあるんだけど、考えれば考える程に さ〜(涙)
 唯一同じ男子ソプラノの岡先輩。部長も務めていて、完璧と思えるほどに歌が上手い。中盤からの行動(部活に来なくなる・合唱祭を抜け出す)を経てなお卒業式で皆の写真の中心になる程にちゃんと慕われている。慕われてきた、これまで。ちゃんと。愛想がとびきりに良くて自分から積極的に皆をまとめあげるようなタイプにはあまり見えない分、それとはまた違う部分での 人間性としての芯を……信頼出来るような存在だったんだろうと思う。和田から見てもきっとそんな存在で。
 そんな尊敬していた先輩が、今までより少し成績の落ちたコンクールを経た後に不審な行動があったり、真面目に歌わなくなったり、部活に来なくなったり……。それでいて皆なんかやたら庇って特に責めたりしないし……。3位という結果がちゃんと悔しくて、皆で合唱を頑張りたいと思う自分の気持ちってなんなんだ、みたいにきっと思う日も多かっただろうな〜と思うと、あ〜〜中学二年生……(涙)になってしまう。
 おそらく、ソリパートの説明のあたりとかでももちゃん先生から「岡くん、声変わりで高い声出にくくなるかもしれないけど……」みたいな何かしらの言葉があったら和田も気づいただろうけど、デリケートな問題に対して(ももちゃん先生だけでなく、皆が)触れすぎない優しさがあった分、岡くんからしても複雑な気持ちが募る部分があっただろうし、和田からしたらなんかよく分からんし……みたいになってて、和田〜(涙)
 だったらもう知らん、岡先輩になんか負けない、と思って合唱祭のソリパートとかも練習頑張ってただろうし、そしたら直前でなんか戻ってくるし、そしたら岡先輩がソリパートだし、なんなん!? ←これがめっちゃ想像できるのがさ〜〜〜〜 和田……(涙)
 合唱祭であれだけバチバチに逃げた部長の分までやったるわしてた割に、最終的に先輩の卒業が寂しくて涙して写真をお願いするくらいにはちゃんと なんか……和解というか……分かり合える瞬間が見えない部分であったのかなと思うと……それでもさ〜最後の合唱祭一緒に歌えなかったのすげー寂しいんじゃないの(涙) なんかそういう尊敬してた大切な先輩を分かってあげられずに色々言ってしまった後悔もあるんじゃないの(涙) 和田(涙)

・中川さんもさー(涙) 和田がももちゃん先生に3位だった反省はないんですかって言うところで目を伏せて複雑そうな顔をしていて……。コンクール終わった時の様子からも伝わるけど、やっぱりちゃんと悔しかったんだろうなってわかるのが、合唱部〜〜〜……(涙)(涙)の気持ちになってしまう。中川さん、合唱で歌ってる時とかも楽しそうで、合唱好きなんだな〜って思うんだよな……。
 それでいてちゃんと岡くんの状態や気持ちを理解して、信頼して、尊重していて、無理に声をかけすぎたりせずにいて、とか色々考えると岡くんが部活に戻ってきた時の「待ってたで」に込められたものの大きさがさあ………(涙)
 岡くんが歌えませんって言った時、どんな気持ちだったんだ……。自分よりももっと悔しさをはっきりと態度に出す和田を見て、どんな気持ちでいたんだ……。和田のことをずっとちゃんと気にかけて独りでこじれさせないように接していたのは副部長ってだけの責任じゃなくて、岡くんも和田も どっちの心情も分かるからこそどっちも尊重していたんじゃないのか……。
 岡くんが歌えませんって言ってから、皆の元から離れてスナックへ駆けていく、そこまでに、そしてそこからに どういう流れや雰囲気があったのかは描かれないけれど、描かれる必要は無いけれど、でも、彼らにも確かに流れていた時間のことって、めちゃくちゃ考える価値があるな………。

・合唱祭のスローガンが「今しかできない合唱を」なの、本当に 細かいところまで手を抜いてないのが見えて あ〜〜〜……になる………。

・卒業式の日、泣いてる和田に岡くんが背中のあたりとかそっと手を添えてあげるのって、(オタクのこじつけだったら非常に申し訳ないですが)狂児が自分にしてきた(してくれた)仕草からの影響を受けていたりしたらどうしよう…………。そうされることで得られる安心感を、聡実くんが知ってしまっているということ………。

・みんなで写真撮ることになって、集まってきた部員たちを確認しながら 1番前だから後ろの人が見えるようにしゃがもう ってやってる聡実くん、良い部長だよ(涙)
 写真撮る時も本当にめちゃくちゃ笑顔でさ、待ち受けがコンクールで良い賞撮った時のであろう所とかもそうだし、本当に、聡実くんにとって合唱部って、自分がそのうちの一人であったことって大事だったんだろうなと思うし、周りにもそれが伝わるくらいにきっと大事にしてきたんだと思うし……。だからこそ歌えないこと 自分が大切な歌声を失っていくことが苦しくて、悔しくて………。それでも、見放さないでいてくれる仲間たち、大人たちがちゃんと居て………。

なんかそういうことを考えたら、聡実くんがそのかけがえのない歌声を 狂児への鎮魂歌で使い果たしたということが 、そ、そんな……という気持ちにもなるし、だからこその大きな意味が生じるし…………………(涙) 成田狂児とかいう男の罪………………………。奪っていったものが大きすぎるし、それでいてあれだけ嫌だった故に回避することが聡実くんに執着する理由だった刺青に己の右腕を捧げていることも大きすぎるし、なんなんですか。巨大感情大乱闘。




感想文を書けば書くほどに着眼点が様々になっていって 己の中の膨らませ方が凄いことになっていくのを感じるので、過程として都度当時自分の中にある感想を形として残していくことの大きさを感じています。
いつかこの文章を見返した時に いつだって心に火を灯し直せるような、そんなものとしてちゃんと自分の中に残る文章で 日々であったらいいなと思うばかりです。

映画「カラオケ行こ!」、本当に大好きです。出会えたことに日々感謝、募る。明日も楽しみ。


次回