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続続続続続・映画「カラオケ行こ!」、計9回見た人間の感想

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9回観賞済。映画本編、原作(カラオケ行こ!単行本・ファミレス行こ。上巻)、シナリオブック、映画パンフレットなどの情報を入れた頭で話してします。
パンフレットを手に入れてから数週間越しにようやく開いた(ようやく、作品を"作り上げた"人々の言葉を知る覚悟が出来た)のだけれど、本当に 開く前に感想を書き留め続けていて本当に良かったな……と思っている。あまりにもここに書かれていることが……答えで、これだけで満足して鍋を煮込む手を止めていたかもしれない。
 いくつか 自分の中で印象的だったシーンなどについて、演じた側からの印象やそのシーンに込められた意図とか知ることになったのだけど、(こういうのも変だけど)自分と同じことを言っていて、 ちゃんと伝わる、ってすごいな…………と思った。

そういう新しい情報を得たのもあって、より新鮮さの増した"グッとくる"を感じることが出来て、良かった。映画鑑賞って楽しい。


・狂児と出会ってカラオケに連れていかれ 逃げようとしても止められて狂児の紅を聞かされる羽目になる時の聡実くんが、どうにも出来ないで全部諦めるみたいに鞄に顔を埋めてしまうところが好き。
 映画として消費する身からしてみれば二人の会話とか絡みとかは 言ってしまえば萌えですね……として楽しめるものだけど、そりゃ聡実くん本人からしたら怖いだろうよなーということを改めて感じさせられる様な細かい仕草に気づいた時、萌えとはまた違う形での あ あ~~(涙)という感情でいっぱいになってしまうな。

・ヤクザ大集合カラオケの日 フロントで聡実くんと合流してから部屋に戻っていく時、店員から「ごゆっくりどうぞー」とかけられる声に対して「お邪魔します」と返す狂児、(気遣いが出来る人の良さとかいうよりも)カラオケ店員経験がある人間故のそれすぎて、リアリティがすごいな……になる。接客する側を経験している人間の仕草を感じる。
 あとその前の聡実くんとのやりとりの「時間過ぎてました?」「いや?過ぎてへんよ」のところの狂児、なんで聡実くんのリュックの右肩紐あたり見てるんだ

・原作のビジュアル再現度の話をした時、一番"そう"だと思うのって宇宙人なんだよな………。

・「家着いたらLINEして」の日の車から降りて狂児のダブルピースのあと 家に向かう聡実くんの様子が割と長めに入ってるの、狂児がさ~…… 聡実くんの姿が見えなくなるまでちゃんと見てたのかな~~…………ということを感じて好き。

・最後のカラオケ大会本番のとき、聡実くんや周りのヤクザたちが黒い服の印象がある中で白いYシャツの狂児がガッと入ってくるの、コントラストが眩しすぎてマジで画としてうますぎる…………。あと血が映えるから良すぎる(ありがとう……)
 それまで割と狂児が黒、聡実くんが白 のイメージがあった中で、ここでガッと入れ替わるというか いや、聡実くんが黒を着ている意味というよりかは、狂児の白シャツの眩しさが〜〜〜〜〜〜〜…………生きている人間の眩しさでいいね………………

・聡実くんが最後のコンクールに向かう前の自室のシーン、絶対そこ見てる場合じゃないのに一度気づいてから 聡実くん、来週秋の遠足で山登るんか…………てことを考えてしまう(カレンダーをちゃんと書いていて偉い…) というかその前にテストも受けてるし 偉い…………(涙)
 あと、お母さんが部屋に入ってくる前、横になってる時 お守りぎゅって持ってるの……良いね……。

・聡実くん、机のライトのところに宇宙飛行士っぽいフィギュア?置いてたり 部屋の壁紙に惑星のシール?ステッカー?貼ってたり、そういうの好きなんかな…………

・狂児の紅を聴かされることになってカバンに顔を埋めてしまう聡実くん
・「今までと同じじゃアカンと危機感を覚えたから僕なんかに助けを求めてるんですよね」の時の聡実くんの顔
・少年時代を歌ってる時の横並びに座ってる二人
・↑この時興味無さげな顔して口を少しむいーとさせながらメニュー眺めてる聡実くん
・学ラン着て部屋のベッドで横になってる聡実くん
・最後泣いてるのを指摘されて皆に背を向けるみたいにした聡実くんを受け止めるように狂児が肩を抱き、すっと正面向かせるまでの、その 受け止めるようだった一瞬

↑これらをポスカで出して"永遠"にしてくれ~

・「じゃあって何」「ついてこんといて!」「部活の話をしてただけです」「ばーか、慌てとけ」←特に好きな聡実くんのセリフというか、話し方というか、声色というか、そういうところ

・狂児の聡実くんセレクトセトリ歌唱の時聡実くんが頼んでた菓子類、聡実くん自身での注文だったらめっちゃ可愛い〜(いや、仮に狂児が頼んだのを聡実くんが食べてても可愛い~) ←甘いものを普通にばくばく食べてて可愛い~

・てか最初のチャーハン完食のスピード感何回見てもおもろいし、それを思うと店員さんも多分爆速で作って持ってきてておもろい。初見の時、狂児2、3回紅歌ってんのかと思った
 聡実くん、結構ちゃんと一口ガッと食べてるの見ると 中学三年生男子を感じて非常に良い。ていうかメニューを吟味したりするくせに毎回チャーハン食べてるのも良い。それを踏まえて狂児が何にも確認入れずにチャーハン頼んでて良い。

・最後の狂児の持ってたスマホがさあ カメラ2個あって 多分14?あれ  多分14で…… 2人が出会ったのが令和元年(2019年)で、聡実くんは2020年3月中学卒業の4月高校1年生、てことは高校卒業は2023年3月で、その時の最新機種はiPhone14…… いや、本当に14なのかは知らんけど、少なくとも2019年にはなかったカメラのそれで、事故にあった時点でスマホ壊れてるのかなーだから連絡途絶えたのもあるのかなーて感じだけどそこから更に機種変もしてて いや機種変しててもLINEは残ってるか 場合によっては消える?細かいことはともかくとして、なんか はっきりとした説明なくホテルの完成で時間の経過を示すのがめちゃくちゃ好きなんだけど、そういうところも(まあそりゃそうだけど)ちゃんとしてるというか え~~~……狂児、事故やら機種変やらでLINE完全に消えた上で聡実くんの連絡先特定してたらどうしよう…………(ファミレス行こ。で聡実くんの兄の職業を把握している狂児………………)

・てか、狂児も兄姉持ちの末っ子(か?下居る?どうだろう)、聡実くんも兄がいる弟 ←可愛すぎる〜

・聡実くん、ピースする時パーの指を折りたたむんじゃなくてグーを作ってから指を立てるタイプなんだ……(どこを見てるんだ) てか卒業式の写真撮る時の聡実くんがマジでずっと可愛くてすごい
 でもこのシーン、ずっと動きがぎこちない和田とか、周りの皆がすごくいい顔で笑ってるのとか、1番後ろの方にアイドルみたいなピースの仕方してる男子がいるとか 見たいところ沢山あって うお〜〜〜〜〜〜〜良いシーン…………

着眼点の気持ち悪さが誤魔化しきれなくなってきたので一旦冷静になる

・パンフレットをようやく読んだのだけど、あらすじの所で割とももちゃん先生に対して厳しめのことが書かれていて(精神論ばかりで……みたいな) あ、そうなの!?になったのだけど、実際に映画でちゃんと見ると 最初の方のももちゃん先生の「愛が足りひんかったかな」の辺り、聡実くんもう全然先生の方とか見てなくて あ、あ〜〜〜〜(感情)になってしまった。
 和田の「真面目に歌ってください」に対しての「普通に歌ってるよ。」とか、その後和田とか中川さんがやいやいしてる時に何も言わずにそこにいる時とか、聡実くん、一体 どんな気持ちで…………(涙)
 最初のコンクールが終わった時とかからもうずっと……いや、きっと そのコンクールの最中とかその前とかからずっと聡実くんの中に悩みや苦しみがあったのかなと思うと、心臓がギュッてしてしまうよ……。変わりゆく声帯への不安を抱えながら受けた「部長のソプラノは完璧ですよ」の言葉の期待の重さ、はたまた 軽薄さ……。

・でもさ〜……ももちゃん先生好きなんだよな……。補欠ですかに対して「そんなことないよー!」とかじゃなくてちゃんと「よろしく頼むで」って言えるところとか、別に本当にお花畑満開ってわけじゃなくて、場の雰囲気を和ませることを第一に少しおどけた一面も含みながら明るく振る舞う人だと思うんだよな~~……。好きだなー(涙)その明るさに誰かが救われる瞬間ってきっと沢山あるよ…………。

・聡実くんの歌い方が最初のコンクールと「真面目に歌ってください」の日で全然違うのこちらとしても見て分かるから、演技の表現とか、そこに込められる聡実くんの心情とかを 噛み締めちゃうよな……。

・映画を見る部で見てる映画、ギャング団とか大人と子供とか わかりやすく聡実くんの現状とどこかシンクロする内容になってると思うけど、ヤクザ大集合カラオケの後のサンタの映画のところはなんでサンタの映画(→夢の無さ)をあそこで持ってきたんだろうなーと思う。良し悪しの話じゃなくて、解釈的にどう捉えるべきかを考え続けている。「行かんでええの?」「合唱は僕の代わりがもう居てる」や狂児へのカラオケ行こ、に繋がるあたり、映画の夢の無さと聡実くんの合唱へのモチベーションの低下(自分への失望、そこからの諦め・投げ出し)が重なるのかな…………。
 「もし俺がサンタを信じてたらどうするん?」「……ごめん。……信じてる?」に対して、言葉なしに返すの、単純な会話としてはまあサンタは信じてないでいいのだろうけど、上記の様に聡実くん自身の希望の無さ(を感じてしまうような現状)がサンタの夢の無さと重なる場合、サンタのことを「信じるわけない」とかいって明確に否定したりしてない……ことに、意味を存在させていい気もする。(栗山くんの言動そのものに、栗山くん自身のそういう意図があるのではなく、この カラオケ行こ!という映画において、作中で流す映画作品とそれにまつわる会話越しにそういう風に意味を重ねる・見せる意図が…………ある かもと……信じるのもまた、アリかもしれない)



今日は 上映が1日1回しかない程(それは普通に悲しいんだが!)の小さめの最寄りの映画館のレイトショー、1人客がぽろぽろといるくらいの埋まり方で、特に声などが上がることも無く映画を見つめている時間がどこか新鮮ですごい良い日だった。ここ最近は割と都心部の人が盛りだくさんの回とかへ見に行くことが多かったので、それとの違いがあって……。
もちろん作品が人気で その空間いっぱいに人がいるのもとても素敵な事で間違いないけれど、でも、そういう……本当に他の情報の少ない環境で、もう周りに誰もいないしややくつろぐくらいの気持ちになりながら ただただ大きなスクリーンを見つめる良さって、好きだ。最寄りの映画館、もっとこれからも行きたい。
10回目の予定をまだ立てていない。ここ最近怒涛だったので、一度新鮮な感覚を取り戻してからまたみにいくのもありかもしれない。でもそうしているうちに上映期間の終わりも近づくのかもしれない。焦り。いつか見に行ったらその時は、タイトルに10回と入った感想がまた上がるかもしれない。いや、流石に全部書き尽くした気もするな。