見出し画像

Jリーグ×ラブライブ!を考えてみる

どうも、でーさんです。

個人的に楽しみにしていることを一つ。晴れて30周年を迎える今シーズンのJリーグから、ラブライブ!コラボ試合が開催されることが決定したわけですが、僕が応援するセレッソ大阪も例外ではなく、8/26の名古屋グランパス戦で記念すべきコラボ試合を迎えることになります。

そこで、ちょうど良い機会ですので、かつてラブライバー(ラブライブ!のファン)であり、セレッソサポーターでもある僕の立場から見て、今回のコラボについて今思うところ、考えてるところを書いていきたいなと思います。note内で検索したところ、観戦ガイド的な記事を公開されている方がいましたが、考察系はなかったのでこれを機にと思い。ではでは早速。

ラブライブ!とは

ここ、わざわざ言わなくていいかな?と省略しようと思ってましたが、まぁ簡潔に。ラブライバーさんは飛ばしてください。

簡単に言えば、高校生年代の美少女キャラ達が主役のアイドルコンテンツで、アイドルと言ってもAKBとか乃木坂みたいな芸能人扱いではなく、あくまでも学校の部活内でのアイドル、いわゆるスクールアイドルというやつです。

アイドルっていうくらいですから、もちろんライブもやりますが、実際歌うのはキャラに命を吹き込む声優の皆さん。とはいえ、歌って踊るパフォーマンスですからAKBや乃木坂にも負けず劣らずの練習での努力が必要になりますし、生半可なものではありません。ラブライブ!というコンテンツに関わるキャストはまさに選ばれた人材と言っていいでしょう。

話が逸れました。まぁライブもやりますが、二次元ですので当然アニメもゲームもあります。漫画もあります。なんならコラボもじゃんじゃんやります。もしかしたら、ラブライブ!ナンバリングの一角の舞台が沼津で、地域一体でコンテンツを盛り上げてるとご存じの方もいらっしゃるかもしれません。なので、ラブライブ!=常に何かとコラボしてるというイメージは間違ってないです。そのラブライブ!がこの度、30周年の節目を迎えるJリーグとコラボするわけです。

コラボとは

一応定義しておくと(ウィキペディア)、

コラボレーション(英: collaboration)は、「共に働く」「協力する」の意味で、「共演」・「合作」・「共同作業」・「利的協力」を指す語である。日本語ではコラボと略されることが多い。

要するに、何か2つのものがあって、それらが協力し合うことによって新たな価値を創造する、とでもしておきましょうか。今回の例で言うと、ラブライブ!とJリーグですから二次元(正確には声優要素もあるので2.5次元)コンテンツとスポーツの異色コラボなわけです。

最近はスポーツにしろアニメにしろソーシャルゲームにしろ、常に何かしらコラボしていますよね。こういったことは珍しくなく、お互いの強み・特徴を織り交ぜた新しいサービスの提供という概念がビジネスなりマーケティングの際に重要視されているわけです。そして、結果的にお互いWin-Winでコラボして良かったねって結果が残せれば、コラボは一先ず成功と言っていいのではないでしょうか。少なくとも表向きは。

では、お互いWin-Winで終われるコラボの成功のラインとはどこなのか?新規顧客の獲得?最終的な売り上げ?知名度の上昇?、と挙げれば色々と出てきます。

個人的な見解としては、今回のコラボに関しては……取り敢えず観客もスタッフも試合も特にトラブルもなく終わって試合を観た人が「何かJリーグっていいかも」って思ってくれたらそれでOK、としています。

え?やけにハードル低くないですかって?いやいや、もちろんコラボする側は明確な目標なりノルマあるでしょうからシビアにやった方が良いとは思います。でも、僕達消費する側はコラボを精一杯楽しんであわよくば新規にアピールしちゃおうみたいな軽いノリでも良い気はします。ぶっちゃけ自然体で楽しむ方がむしろ楽しそう感が伝わってアピールになることもありますから。

じゃあ、なぜ僕がこんな風に考えるのか、をこれから説明していきたいと思います。

接点を作る重要性

ってのがまず一つ。いわゆる、普段接する機会が無いと思われがちなコラボする同士がタッグを組むことで、それぞれを支持する両ファンにコラボをきっかけとしてコンテンツをアピールすることです。

今回の例で言うと、サッカーとラブライブ!の接点!と言われてもピンとこない人もいるでしょう。せいぜいラブライブ!サンシャイン!!の舞台が沼津なので、アスルクラロ沼津と縁はあるかな?程度かと。

そうですね、例えば、Jリーグサポーターの皆さんにお聞きします。貴方がもし…全く知らないアーティストが主催するライブに誘われたとして、行ったことのない会場へ交通費含め安くないチケット代を払ってまで参加しますか?

…ということ。僕なら参加しないですね。そりゃそうです。よく知らないんですから。知らないものに気軽に安くないお金は出せませんよね。ただ、Jリーグ全く知らない人から見たら大体同じように思われていても仕方がないんですね。ちょっと大袈裟かもしれませんが、何も接点がないとはこういうことなんです。行く理由も行く価値も見出せない。たぶん、普通に生きてたら殆ど関わらないでしょう。

ただ、じゃあこれがもし…贔屓チームの選手が友情出演か何かでライブに何かしらの形で共演する!ってなったらどうしますか?実際に行くかどうかは別として気持ちは傾きませんか?

要するにこれが接点でありコラボです。全く繋がりが無さそうな双方を繋ぎ合わせることで新しいサービスの提供へとなります。新しいサービスということは、双方のファンはもちろん、やり方次第で全く新しい層へのアピールの機会も生まれるわけですから、裾野は広げようと思う分まで広がります(収拾が難しくなるが)。

段階を踏む重要性

そして、今回は規模が絶大。1クラブが1作品とコラボするものではなく、Jリーグ全体がオタク界看板コンテンツ(プロジェクト)であるラブライブ!シリーズとのタッグということで、1クラブ1クラブでは実現できなかったであろうレベルのコラボなわけです。

何か単発的な話な気もしますが、Jリーグはここ数年流れを作ってきました。地方クラブのアニメコンテンツとのコラボを皮切りに、リーグ総上げでFUJIFILMスーパー杯での転スラコラボが実現、昨年と今シーズンはにじさんじコラボと一般的には馴染みが薄そうなサブカルコンテンツとの接点を作ってきたわけです。そして、今回のラブライブ!コラボ。

要は突然降って沸いた話題というよりかは、各クラブ含めここ数年の取り組みがメジャーコンテンツを引き寄せた、との見方もできそうです。であるならば、来年以降も裾野が広がり、また新たなコラボの機運が高まることが期待できるわけです。

となれば、今すぐJリーグの新規顧客獲得まではいかなくても、何かしらのコラボが継続すれば、Jリーグあわよくば各クラブに興味を持ってもらうことで、Jリーグまたはクラブ公式ツイッター(現X)のフォロワーは一先ず獲得できそうです。となると、普段の各クラブの取り組みであったり、試合のハイライト映像、グッズ展開等の露出が増えて、こちらもアピールに繋がります。個人的には試合に来てもらうのはそこからだと考えます。

つまりコラボは、単発で終わらせないために下準備をした上で段階を踏んでアピールすること、が重要だと思われます。恋愛と似てませんかね。お互いよく知らないうちから「付き合ってください」とか言っても成就する可能性ってまぁないですよね。よほどの高スペックでもない限りは。だから、流れを作ることが重要なわけです。個人的にはプロ野球なんかが良い例ではないですかね。様々なコラボの連続で下地ができてアピールにも繋がっているので、後はこれを継続していけば一先ず良いわけで。ある意味サッカーよりも露出度高いですし。 

ターゲットの重要性

2022時点でのラブライバーって大体こんな感じですよ的な

これはLoveLive!Daysというラブライブ!の刊行誌みたいな位置付けの書籍が行った?調査?のデータ(2022年時点)のようです。拾い物なので信憑性に100%確証は持てませんが、取り敢えずこちらを参考に話を進めていきます。

これを見てみると、男女比78%対22%、年収200〜400万未満29%、200万円未満が24%、恋人無し74%…などなど該当する方々にとっては耳が痛いデータになります。しかし、案外これも重要。なぜか?

例えば、年収200万円以上〜400万未満が29%、200万未満が24%ということですが、諸説ある日本の平均年収は大体400万円くらいだと言われています。ということは、これらの方々は日本の平均年収には届いていないことになります。金かかるオタ活にどうやって金捻出してるのか?って疑問もでてきますよね。

ただ、一方で職業は会社員が48%。項目的にパート・アルバイト、契約・派遣社員とは区別されているので、この方々は正社員であることが考えられます。正社員ということは契約期間に定めがありませんので、何か特別な事情で退職しない限りは、年功序列賃金神話こそ崩壊したものの、定年まで安定した収入が見込めることになります。

また、恋人無しが74%。これはデートや家庭のためにではなく、収入と時間を自分の趣味に充てられることが大きいです。もちろん、両親と同居、一人暮らし等により事情は変わってくるでしょうが、自分のために使える割合が多いということは、調整次第でオタ活は充分可能ということですね。コラボ試合、コラボグッズにも惜しみなく投資してくれそうではあります。

また恋人無しと言っても、友達まで無しとは限りません。オタク仲間がいれば何かしら情報が入ってきますし、推しコンテンツにも声をかけやすく、新しい趣味に誘い込むこともできます。SNSで繋がりがあるだけでも全然違います。なので、金銭面・環境面が理由でコラボターゲットから外れることはなく、むしろコラボする上で重要な新規顧客に該当するものと思われます。

あと、年齢層が21〜25歳が21.3%、26〜30歳が20.8%、16〜20歳が18.4%となっています。若い方が大半ってことですね。 

実は、Jリーグにとって若年層への継続したアピールは避けられない永遠の課題でもあります。以下をご覧ください。

サポーターの高齢化

これを見てもわかるように、Jリーグサポーターの平均年齢は40代弱と、ラブライバーの年齢層と比べれば遥かに高いということになります。以前から高齢化高齢化と言われてきたサポーターの年齢層を考慮すると、将来的にサポーターを担ってくれる若年層の取り込みは急務であることが考えられます。だから、Jリーグとしては、コラボで継続した流れを作りアピールしなくてはならないのです。もちろん急務と言っても、これは長期的に辛抱強く取り組む必要はあります。

これらの要素から、ラブライバーはJリーグコラボターゲットとして、非常に意義のある存在であることが伺えます。

僕自身はどう思っているか

ということですが、当然元ラブライバーでありセレッソサポーターである身を考えれば愚問。二重に美味しいわけです。もちろん、この考えは大して参考にはなりません。

上にも書きましたが、僕としてはただ単にJリーグを初めて観に来てくれた人が楽しんで帰ってくれたら大体OKあわよくばリピーターになってほしい…ってのが正直なところです。今回のコラボに関しては。

ほんの10年くらい前からはアニメコラボなどは到底考えられませんでした。アニメと言ってもワンピース?ドラゴンボール?ドラえもん?クレヨンしんちゃん?世間的な一般イメージはこの程度でしかなく、サブカル色が濃いアニメがJリーグに受け入れられる土台が無かったように、Jリーグもまたこれらのアニメ(ファン)とは全く無縁の存在でした。

僕は当時からラブライブ!にハマっていましたが、同時にセレッソサポーターでもあったので、どうにかこうにかコラボに繋がらないかなぁと淡い期待を抱いていましたが、現実性がなく本当に淡い期待でしかありませんでした。片想いみたいな感覚ですかね。

なので、僕からすれば、とうとう来る時が来たかなという想いです。コラボが今後続く保障はありませんが、「コラボをきっかけにラブライバーが1人でも多くスタジアムに来てくれる」「試合を観たラブライバーがJリーグいいねって思ってくれる」という可能性が現実味を帯びてくる高揚感と嬉しさは筆舌に尽くしがたいものです。

こういうことがある度に自分はJリーグサポーターで良かったなって思いますし、ここ数年のアニメコラボでオタク仲間がJリーグに興味を持ってくれるのは非常に意義のあることです。オタクも従来のイメージからはある程度払拭され、サブカル趣味を公表する方々もいるくらいですから、世間的にも受け入れられそうな下地もできつつあります。今後も様々なコラボが期待できるでしょう。

ただ、自分は第一にセレッソサポーターであるので、コラボを楽しみつつも、まずはセレッソがしっかりと勝てるように現地で応援していく所存です。記念すべきコラボ試合での体験を後から振り返った時に楽しかった思い出に残るよう、また来場してくれた皆さんにも同じ想いを持ってくれるよう願いつつしっかりと楽しみたいと思います。

では、今回はこの辺で。お読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?