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よしなしごと

『笑う英会話』という本をご存知だろうか。

様々な問題集や参考書からおかしな英文を取り出して、
2人の編者がコメントを付けている本である。

「サイモンは影が薄い」

「身内の恥だ」

どういう場面で使われるのか分からないイディオムが面白い。

しかし考えてみれば、私が学生時代使っていた参考書もおかしな英文だらけであった。常に疑問しかなかったので、勝手に解釈をつけていた。

【次の文を肯定文、疑問文、否定文に英訳しなさい。】

・私はアナタのお母さんです。

…本当の母親が現れた場面。

・私はアナタのお母さんですか?

…記憶喪失か、相手が母と認めてくれるかの確認。

・私はアナタのお母さんではありません。

…こちらが育ての親の台詞。

・私はトムです。

…自己紹介。

・私はトムですか? 

…双子のサムと見分けがついているか確認。

・私はトムではありません。

…サムと見分けがつかない周囲をトムはどう思っているのか…

ただの1文が疑問や否定が連なると人間ドラマのようになる。

兄が使っていたフランス語の教科書はよりひどい。

アリス(16歳)
「ママ、ママ!アレは何?アレは犬??」

クマやタヌキに見えるイヌなのか。
アリスがちょっとカワイソウナコなのか。


「ええ。犬よ。パン屋さんの犬よ。」

犬で合っているらしい。
パン屋さんが飼っているのは重要な情報なのだろうか。
なによりアリスの母親はアリスの言動に疑問を持たないのだろうか。

皆さんも是非、昔の教科書を見直してみてほしい。
面白い発見があるはずである。