不都合な真実に向き合えるかが、合格のカギ。

 レトリカ教採学院(教採塾)、学院長の川上貴裕です。

本日は少し、大人の事情や不都合な真実に、迫りたいと思います。
その事情や真実に向き合えるかが、合格のカギとなります。

日本の学校教育の現場では、まだまだ、特別な配慮を要する児童生徒への対応を、臨採や講師に押し付ける現状もあるようです。

特別な配慮を要する児童生徒とは、

・障害を抱えている児童生徒
・外国籍の児童生徒
・不登校の児童生徒
・学齢を超えた生徒

などを指します。

特別な配慮を要する児童生徒の対応、つまりは、特別支援学級や、日本語指導教室の指導を、臨採や講師に任せる学校が、多いというのが現状です。

教育委員会の方や、現場の校長先生などのお話を聴く限りでも、

「指導力に課題があったり、学級崩壊を起こしたことがあったりする臨採や講師に、担任は持たせられない。」
「感情的な指導が多く、下手すれば、保護者からクレームが来る可能性があるような教師は、担任からは外す。」

このような臨採・講師を、特別支援学級、日本語指導教室などに回す学校もあるようです。

そのような臨採や講師は、「講師枠でも採らなきゃいいのに!」と思うのですが、やはり、現場の人手不足には、管理職たちも抗えないのでしょう。
いないより、マシということなのでしょう。

そして、人手不足を解消するために、その臨採や講師を雇うにしても、大勢の学級や子供たちを任せるのは不安だから、クレームがくるから、まだ複数配置でやっていて目の届きやすい特別支援学級や、子供の数が少ない日本語指導教室などに配備しよう、というところが見て取れます。

本来であれば、特別支援学級や、日本語指導教室にいる児童生徒に対しては、何よりも手厚い指導や、優秀な人材による教育が必須なのですが、現状としては、一部、指導力不足の教師、感情的な教師などが宛てがわれるポジションになっているようです。
配慮を要する児童生徒に、しわ寄せがいく結果となっているのです。

もちろん、すべての学校で、そのような現状があるわけではありません。
優秀で、自ら志願して、特別支援学級や日本語指導教室の担当を担っている方もいらっしゃいます。

しかしながら、大人の事情として、指導力が不足している教師が、宛てがわれるポジションとなっているのも、また事実です。

だからこそ、講師経験の半数以上、あるいは、数年連続で、特別支援学級の経歴だった場合、大人の事情を知っている面接官は、「この人は、指導力不足なのか。学級崩壊を起こしたことがあるのか。」などと、疑いの目をもって面接してくる可能性もあります。

指導力不足とか、学級崩壊を起こしたとか、それが事実であっても、事実でなくても、面接官は、その前提で、面接をしてくると考えておかないといけませんし、受験者は、その前提で、勝負しなければいけないのです。

他にも、

例えば、小学校の臨採・講師の経験で、ずっと低学年ばかり担当している教師もまた、「指導力不足だから、高学年の授業がロクにできない。教科書を見ても、本人が一番よくわかっていない。だから、高学年を持たせてもらえないのだろうか?」、「高学年だと、学級崩壊を起こしそうだったり、なめられたりしそうだから、低学年ばかり持たされているのだろうか。」と疑念の目を向けられます

これもまた、事実でなくても、低学年の担任経験が長かったり、続いていたりすると、そのような前提で、面接をされるということを覚悟しておかなければいけません。

さて。

以上の大人の事情に対して、当てはまる可能性がある教師志望者は、

感情的にならず、また、自己嫌悪に陥らず、向き合えるかどうかが、合格のカギです。

「自分を否定された!」とか、「そんなことない!」とか、「自分だって頑張っているのに!」などの思いや感情は、不要です。

むしろ、そんな感情的な思いばかりに蝕まれているから、合格しないのです。

怒ろうが、悲しもうが、このような疑念の目を向けられる事実は変わりませんし、感情的になればなるほど、合格できません。

もし、指導力不足の事実があるのであれば、それに向き合って、指導力不足を解消しないことには、合格は難しいでしょう。
指導力不足は、模擬授業や場面指導、面接の語りでの教職教養の知識不足で、即バレしますからね。

指導力不足ではないけども、同僚とうまくいっていなかったり、管理職と仲がよくなかったり、保護者からのクレームがあった or クレームが来そうだと感じられるような感情的な指導や対応をしているのであれば、それに向き合って、解消していく他ありません。
感情的だったり、同僚とうまくいっていなさそうな教師も、これまた、すぐに話したり、見たりすれば分かります。
感じが悪かったり、言葉遣いが乱暴だったり、自分中心・自己都合的な語りがにじみ出てきますからね。

自ら特別支援学級や日本語指導教室を志願したのであれば、その疑いの目を向けている面接官に対して、「あ、だから特別支援学級を担当しているのね!なるほどね!」と、思い込みを払しょくする語りをしなければなりません。
しかし、ここで問題なのは、「自ら特別支援学級を志願するくらい、特別支援に思い入れがあるならば、特別支援学校を志望すればいいじゃないか。」と感じられることもあります。
このあたりを、うまく語らなければ、それはそれで、合格が遠のいていってしまいます。

さて、最後に。
繰り返しになりますが、

すべての臨採・講師の方が、このような疑念の目を向けられているわけではありませんが、心当たりがある志望者は、早いうちから、この疑念を払しょくできるだけの、戦略・指導力・理性・知識などが必須です。

その戦略・改善無くして、合格は勝ち取れません。

まずは、感情論や自己嫌悪は捨てて、自分の指導力や実情に向き合ってみましょう。

それが合格のカギですよ。


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