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Vtuber冬の時代〜ヒカル・ミナミ開発の記録

先日バーチャルタレント (バーチャルYouTuber/VTuber) を展開するActiv8が2019年8月期 (第3期) 決算報告にて大幅な赤字を発表。5月にはドワンゴもVtuber事業の苦戦を発表。Vtuberビジネスは大きな曲がり角に来ているようだ。

個人電子出版レーベル「島島」は、広報係担当として「Vtuberヒカル・ミナミ」というタレントを擁するバーチャルユーチューバー・タレント事務所でもある。これまでの開発とその実装の記録を以下にまとめた。

【開発レベル1】Vtuberヒカルミナミ(2018.3.4)

約2年前、2018年3月4日に生まれたVtuberヒカル・ミナミ試作1号。わずか36秒の動画。「はいどーも」は明らかにキズナアイを意識し、赤いフチの黄色い文字がいかにもYoutuber的。絵のクオリティが驚くほど低い。

【開発レベル2】私たちの気付かないVtuberのこと(2018.3.28)

同年3月28日に公開した「私たちの気付かないバーチャル・ユーチューバーのこと」は、作例イラストを担当した泉信行のマンガ批評WEB連載「私たちの気付かない漫画のこと」の最終回としての動画公開。「漫画の未来像」としてのVtuber化。掛け合いをしているが、西島の二役。後のキズナアイ分裂騒動を想起させる。

【開発レベル3】けいおん部歌唱ガイド(2018.8)

そして同年8月、「ひらめきP」アカウントから突如発表されたVtuberがこれ。音楽制作のための指示動画をVtuberで行う試み。わかりやすく言うと、カラオケ指導Youtuber(しかも歌下手)。「ゲンロンひらめき☆マンガ教室二期」のごく一部の受講生にだけに向けて公開。

【開発レベル3.5】「ここで逢えたら」MV(2018.9.15)

上記の歌唱指示音源を経て、完成したMV「ここで逢えたら〜常陸太田市郷土資料館館歌〜」。キズナアイの歌手デビュー「Hello,Morning」から約二ヶ月後、9月15日に発表。美術専門メディアでの展評を読む限り、成功したと信じたい。

【開発レベル4】Vtuberヒカル・ミナミ実写版(2018.9.15)

そして同年同日、放置していたVtuberヒカル・ミナミが予告なく復活。しかも実写化! Youtuber(実在)→Vtuber(非実在)→Vtuberの実写化(再実在)=ただのYoutuber? 突然の実演販売に視聴者もさすがに呆れたのか、初めてコメントが付く。「高額な杖」は今も売れ残ったまま。

【開発レベル5】げんかいくん(2019.8.18)

世間にVtuberが浸透していく中、他社案件として文化系批評チャンネル「げんかいくん」3体のキャラクターデザインを担当。モーションが付つけられており、紙芝居に過ぎない「ヒカル・ミナミ」と比べてると格段にVtuberらしい仕上がり。下記動画ではキズナアイに強く物申している。

【開発レベル6】Vtuberヒカル・ミナミver.2(2019.9.15)

その1年後の令和元年、「島島」からの初・電子書籍リリースの準備期間中に広報担当として「ver.2」が誕生。絵がマシになり(Apple pencil導入)、タイトル、エンドタイトル、さらに「会話に詰まるとナパーム弾を投下するシステム」を搭載。これ以降定期配信が始まる。

【開発レベル7】同時通訳バイリンガル放送(2019.10.19)

ヒカルは陸軍報道部所属。全世界に向けて読み上げアプリを活用し同時通訳を実装。この頃から「島島」からの電子書籍刊行のプレスリリースに動画リンクも併記するようになり、記事に貼られるようになる。広報としての役割が明確化していく。

【開発レベル8】パープルームにVtuberヒカル・ミナミがきた!(2020.1.27)

年が明けて2020年。定期更新を続けながら、垣根を越えて「パープルームTV」にゲスト出演。ダイソーのスマホ立て(100円)で現実世界に立ち、他チャンネルとの交流を行った。キズナアイとヒカキンのコラボや、キズナアイ出演『アリータ バトル・エンジェル』記者会見を意識している。

またアラン(アーティスト/ゲーム・クリエイター)との『世界の終わりの魔法使い』ボードゲーム制作発表が動画内で正式にアナウンスされた。乞うご期待。

以上、試作1号の開発からここまで約2年。Vtuber事業の困難が伝えられる令和時代、進化する「Vtuberヒカル・ミナミ」は2020年以降も向かい風の中を爆走中。

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