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RUN/ラン 母の日に見たい映画 その4

あらすじ

郊外の一軒家で暮らすクロエ(キーラ・アレン)は、糖尿病や麻痺や不正脈や発疹など先天性の病気を抱えている。
車椅子生活を余儀なくされていても前向きで好奇心旺盛で、地元のワシントン大学への進学を希望、自立しようとしていた。
母親のダイアン(サラ・ポールソン)はクロエの体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれていたが、ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑色のカプセルを調査したところ決して人間が服用してはならない薬であることが判明。
クロエは不信感を抱き母親の隔離から逃げようとするが、その行き先には想像を絶する試練と衝撃の真実が待ち受けていた……。
「search/サーチ」のアニーシュ・チャガンティ監督&製作陣によるサイコ・スリラー。

感想など

冒頭のダイアンが、赤ちゃんを出産し、早産で赤ちゃんが具合悪くなった時、「赤ちゃんは生きられるのね?」と泣き笑いになるシーンや予告編で、「過保護な母親が娘を監禁するサスペンス映画」かと予想したが、予想を上回る展開だった。
ダイアンが、様々な疾患を抱えるクロエに、クロエ宛の郵便物を渡さない。
下半身付随なのに、2階にクロエの部屋がある。
階段が多くて、電動昇降機はあるけど、停電なら使えない。
決定的なのは、ダイアンがクロエに大学からの郵便物を見せない、ダイアンがクロエに新しい緑色の薬を飲ませ始め、クロエがネットで検索しようとするとインターネット接続されていない。
信頼し合っているはずの母親ダイアンに、疑念を感じ始めたクロエが、緑色の薬が何なのか母親ダイアンにバレないように調べるために番号案内を経由して調べようとしたり、薬局でなんとか調べるために母親ダイアンの隙を突いてどのように薬局に辿りつくか知恵を使い、母親ダイアンに監禁されるとクロエがどのように2階の部屋から脱出して母親ダイアンの魔の手から逃れるかなどが、「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦の短編のような閉鎖空間を舞台にしたスリリングな駆け引きで押すサスペンス描写満載で、電動昇降機が停められドアがロックされ階段しかない2階に監禁された障がい者に優しくない状況を突破するためにどう知恵や周りの日用品をクロエが駆使するかという苦闘と知恵比べがリアルに描かれていて、引きこまれる。
母親ダイアンとクロエの関係などが、明らかになり、母親ダイアンとクロエの決着がつく終盤は、少し雑になるけど、クロエを実際の車椅子ユーザーであるキーラ・アレンが演じサスペンスホラーが得意なサラ・ポールソンがダイアンを演じてる巧みな演技のおかげで、ユニークなサイコサスペンス映画に仕上がっている。
「ママがあなたにすることは、全てあなたのためよ」

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