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群馬県立館林美術館『たてびレポート』に行く。

企画展などの展示に誘われて、まだ行ったことのない美術館に行くことって多いのです。

以前から気になってはいたものの、
遠いという理由から敬遠していた群馬県立館林美術館

2021年に開館20周年を迎えたということで、『たてびレポート』というこれまでを振り返る企画展を実施しているとのこと。

コレクションの総集編のような感じですね。

お目当ては山口晃氏の作品

私が見たかったのは山口晃氏の作品。

古今の文化様式を織り交ぜたような街を、鳥瞰図のように描く作風に昔から興味がありました。

画集以外にも日本美術史やエッセイなど様々な書籍も書いていて、大学図書館で偶然出会った『すずしろ日記』というイラストエッセイもとても好きです。

氏の出身地が群馬県桐生市ということもあって、いくつかの作品がコレクションされているのです。

そのなかでも、『深山参詣圖』という作品は比較的昔に制作されたものですが、収蔵品として初披露とのこと。

崖面に懸造りの堂宇が立体的に群がる奇想天外な作品ですが、タッチは中世絵巻とかやまと絵そのもの。

山口氏の作品は細かく描き込んでいるので、
画集だけではなく実物を鑑賞してみたいと前々から思っていました。

作品自体は想像していたよりも小さく、
かなり緻密であるという気付きもありました。

本物を見て、角度や距離を変えながら、
作品を知るのは美術鑑賞の醍醐味です。

遠くまで来てよかった。

そう、思ったのです。

ナタデココをこよなく愛する旅のひと。