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惜別!ムーンライトながら号のこと。

臨時快速列車のムーンライトながら号がついに運転を終了するという。

ムーンライトながら号は東海道本線の東京駅から岐阜県の大垣駅を結ぶ座席指定制の夜行快速列車。

平成のうちに寝台特急や夜行快速がほぼ廃止されるなか,令和の時代までなんとか生き残った夜行列車でした。ここ10年以上は,青春18きっぷが発売される長期休暇の期間に合わせて臨時で運転されていましたが,年を追うごとに運転期間が少なくなっていました。

乗車券のほかに指定席券のみで乗車できる乗りトク列車のため,学生時代にはよくお世話になっていただけあって残念です。

消えゆく夜行列車

私が鉄道旅行をするようになった10数年前は,寝台列車や夜行列車は瀕死の状態で次々と姿を消していました。この頃には寝台特急「富士」や「日本海」が次々とダイヤから去っています。

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指定席券だけで乗車できる快速列車も,新宿駅と新潟駅を結ぶ「ムーンライトえちご」や同じく新宿駅と長野県の白馬駅を結ぶ「ムーンライト信州」なんて列車もあり,よく利用したものでした。

さて,そのなかでも最も利用したのがムーンライトながら号。

太平洋側の多くの都市を結んでいる東海道本線を走っていることもあって利便性は抜群。早朝には名古屋に着きますし,終点大垣駅からその先の普通列車に乗り継げば,8時頃には大阪駅に行くことができます。

京都や奈良,もっと足を伸ばして広島や島根など色々な場所に行きましたっけ。

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車両は国鉄時代の特急型車両が使われており,最近ですと「踊り子」に使われている185系。それ以前は183系や189系でした。

私が初めて乗車したのは2009年の春。
ちょうどその年の春のダイヤ改正までは373系というJR東海の「ふじかわ」や「伊那路」に使われている車両が活躍していたため,ちょっと羨ましかったりもしました。

特急用の車両ですから簡易的にリクライニングするものの,長距離の乗車には向いておらず,朝には身体はバキバキ。

寝るとするなら走行音もそれなりに気になるし,おまけに夜間も消灯しないのであんまり寝た気になれないのです。

それでも好きな音楽でも聴きつつ,気ままに寝たり起きたりを繰り返しながら進む旅路。途中長時間停車する浜松駅でホームに降りて吸う夜の空気。

豪華さも快適さもないけれど,今となってはいい旅の思い出です。

そういえば,スキマスイッチの楽曲に「ムーンライトで行こう」という楽曲があって,ムーンライトながら号に乗りながら物思いにふける歌詞になっています。


ナタデココをこよなく愛する旅のひと。