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一流とは

巷に流行る感染症。
確かに注意すべきとは思いますが過剰に「コワイコワイ」となっている人が多くてとても悪影響が出ています。
(今に始まった話ではないですが、年明け以降加速しています)。
いま一度、冷静に対応したいものです。
(写真は先日行ってきた、とある雪山。自然はやっぱりいいですね。)


先日、ラジオを聞いていたら「顧客のニーズにいかに応えるかがポイント」という内容の話が聞こえてきました(詳しくは忘れましたが…)。
「たしかにねー」と思いつつちょっと違うかな、とも思いました。
というのも、相手が求める明確なニーズに応えるのは当然でしょ、と思うからです。

またリハビリの話になってしまうのですが…。
急性期(ケガ・病気になってすぐ入る)病院では当然ながら状態の悪い方が多く入院されます。
意思疎通ができない状態の方もいますし、現状がうまく認識できていない方もいます。
現実を受け入れられない方、これからどうなるのか分からず不安の中にいる方…など様々です。

そんな方々に「どうなりたいですか?」と訊いても答えようがないわけです。
もしくは答えられたとしても本当に望んでいるものとはかけ離れている場合もあります。
「本当はこうなりたい」と思っていても意識的・無意識的に「そんなこと言っても無理だろう」と諦めてしまっていることが多々あると思います。


少し脱線しますが…。
言葉はとても大事な要素だと思いますが、得てして言葉に振り回されてしまいがちです。
患者さんに希望を訊いた時「別に何もない」と答えが帰ってきた時に「そっか、何もないのかー」とはならないわけです。
考えられないかもしれない。
言いたくないのかもしれない。
自分でもよく分からなくなっているのかもしれない。

学生指導していると「患者さんがトイレに行けるようになりたい、と言っていたので目標をトイレに行けることにしました!」ということが多々あります。
必ずしも間違いではないんですが、相手が言うからその通りにする…というのではあまりにも短絡的過ぎます。
患者さんの言葉を受ける。
それとは別に自分は患者さんの状況をどう捉えたのか。
病態、身体機能、精神面、予後予測、環境面…。
それらと患者さんの言葉を総合的に判断して自分なりのゴール設定をして本人と相談する。
そしてOKであればそこに向かって進む。
また見直す…を繰り返すのがリハビリテーションです。


私はニーズを「顕在的ニーズ」と「潜在的ニーズ」に分けて認識しています。
分かりやすく顕在化するニーズはほんの一部。
多くは潜在的に見えない形で存在しています。
それを見出してしっかり応える。
つまり相手の期待を超える価値を提供する、ということ。
それは一流セラピストの必要条件だと思います。


そしてふと一流とは何なのか…というフレーズが頭をよぎりました。
患者さんだけでなく関わる人の期待を上回る価値を生み出す、それを「一流」と呼ぶのではないかと思いました。
それはどんな仕事でも通じることなんだと思います。

併せて自分の働きぶりを振り返ってみました。
…まだまだ一流には程遠いですね。
その中でも今できていること、すぐ変えられること、時間をかけて変えていくことが存在します。
それらを冷静に見つめて、相手の期待を上回る仕事をしたいと改めて思いました。

せっかく自分の大事な時間と労力を使うなら、一流の働きでとっておきの価値を生み出した方が面白いに決まってる。
読んでくださる皆さんの期待を超える文章をかけるよう、磨いていきたいと思います。

そして明日から関東は雪予報。
「数センチの雪予報で大騒ぎするなよ…」と思いつつ転倒、骨折が起きないことを願うばかりです。

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