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美容室が怖くなった話
パニック障害を大学3年生の時に初めて発症した。
あの日から美容室のシャンプー台が怖くなってしまった。
いつものように地下鉄に乗って帰宅している途中でなんとも言えない気分の悪さを感じた。いきなり血の気が引き、口の周りが痺れ始めたり、急に手が冷たくなったり、心臓がここにあるんだなってわかるくらい激しいコポコポとした動悸に襲われた。
最初は、直前に食べたものでアレルギーを起こしたのかもしれないと思い、ものすごくパニックになった。
ここで倒れたらどうしよう。
あと一駅、あと一駅だから着いたらとりあえず母親に電話しよう。
意識が遠のきそうになりながら電車から降りて手を震わせながらすぐ母親に電話した。
その後母親とすぐにタクシーで病院へ向かった。
パルスオキシメーターを指に挟まれて「過呼吸やわ。酸素濃度が高すぎる。」と
お医者さんに言われた。
ベッドで横になりながら看護師さんと話しているうちに呼吸が落ち着き、その日はリーゼという頓服を処方されて帰宅した。
あんな思い2度としたくない。
頓服は処方させたけど、まさかまたパニック発作が起きるわけなんかないやろ。
と思っていたが その後も教授との面談中や試験中に発作が出そうになった。
そして美容室もダメになった。
しばらくの間拘束されるシャンプー台で恐怖を感じてしまうようになったのだ。
美容室は、よっしゃ今日はなんか行ける気がする!って時でないと行けなくなってしまった。
薬は効く。でもその場しのぎでしかなくって、根本的に治っている訳ではない。
私はいつも、あーなんか今日は発作が出そうな気がする。って時のために龍角散のど飴を持ち歩いている。
あの独特な香りと爽快感で気を紛らわすことができるからだ。
良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、あれから7年ほど月日が流れた。
そして今、私はまた再びパニック発作の恐怖と戦っている。
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