【収穫体験記】カガヤキ農園で〝雪下キャベツ〟を収穫してきた!
ありがとうございます。広報の平田です!
最近このnoteを読んでくれる方が増えてきて、友人や知人から「読んでるよ!」と言われるので、感謝から伝えてみました。
さ!今回は、今までと趣向を変えて、新企画をお届けします!
新潟各地の旬で美味しい食材を求めて、実際に収穫へ行ってみる、という内容です。
記念すべき第1回目は〝雪下キャベツ〟です!!
新潟で〝雪下〜〟というと、〝雪下にんじん〟が有名ですが、この〝雪下キャベツ〟も注目されている野菜なんですよ!旬は、文字通り、雪が降りしきる季節。
でも、なんでわざわざ雪の降る時期に収穫するのか?
そして、本当に美味いのか...?!そんな素朴な疑問も解決していきたいと思います!
雪国・新潟の農家に直撃!目指すは、あのカガヤキ農園!
今日は、そんな雪下キャベツを求めて、江南区沢海のカガヤキ農園さんへ行ってきました!
雪の降り積もるこんな季節に、どうやら雪下キャベツが収穫されているらしい...?
うーん...。信じ難いが真実を突き止めましょう!
てことで、突撃!カガヤキ農園さん!
新潟の食いしん坊なら、知らない方はいないんじゃないでしょうか?
夏に販売されるとうもろこしや、春に旬を迎えるいちご(越後姫)なんかは、早朝からの販売にも関わらず、すぐに売り切れてしまうことでも有名ですよね!
私も、そんな大ファンのひとり。
※カガヤキ農園さんのホームページはこちら
そんな、ファンの突撃にも快く迎え入れてくれた
カガヤキ農園販売部の立川秀明さん!
平田:今日は、突然の訪問なのにご対応いただきありがとうございます!
立川さん:いえいえ!こちらこそ、わざわざありがとうございます。
でも、よくこんな大雪の中、来ましたね(笑)!
平田:いや...。ホントですよね...。まさかの大雪警報(苦笑)!
今日は、宜しくお願い致します!
なぜ雪の下でキャベツを栽培するの?美味しい理由って何?
平田:さっそくなんですが、こんな雪の中で採れる〝美味しいキャベツ〟があるって聞いたんですが、ホントなんですか?
立川さん:〝雪下キャベツ〟ですね!
今が旬の時期なんで、ちょうど繁忙期ですね。
平田:こんな大雪で繁忙期?!
凄いですね...。農家さんって、冬は休むものだと思ってました...。
立川さん:そうですね!一般的には、そうかもしれないですね!
もともと、〝雪下〟と付く野菜は、雪国で古くから行われてきた食料保存方法なんですよ。新潟は、雪が深く冬の期間も長い地域です。そんな地域で、貴重な食料を保存するために考えられた昔の人々の知恵なんでしょうね。
平田:なるほど...!昔の人の〝食〟に関するアイデアには、ホント感心させられますね。
でも、単純に保存目的であれば、味は変わらないのでは?
立川さん:そう思いますよね!実は、そうでもないんです。
まず、雪下キャベツの作り方なんですが、種を撒くのは夏なんです。
本来収穫する晩秋に、敢えて収穫をせずに雪が降り積もるまでジッと待ち、雪が積もった後も、すぐに収穫はせずに2週間以上、雪の下でそのまま寝かせるんですね。そうすることで、〝低温糖化〟という作用が野菜に働くんですよ。
平田:〝低温糖化〟ですか?!
温度が低くなると、甘くなるってことですか?
立川さん:そうなんです!
低温糖化とは、雪の中でキャベツ自身が凍らないように、自身の糖分を増やす自己防衛本能みたいなものなんですよ。これにより、雪の中で糖分を増した野菜は、当然甘くなります。
更に、雪の中で育つことにより湿度も保たれ、水々しい野菜に育つということなんです。
柔らかさこそ春キャベツに敵いませんが、甘さは段違いに雪下キャベツですね。
甘み以外にも、シャキッとした食感も特徴で、煮ても焼いても型崩れしにくいから、加工にも向いている食材ですね。
平田:雪国ならではの〝雪〟の恩恵を受け、雪国ならではの食文化が生んだ逸品!それが、雪下キャベツなんですね!
実は激レア食材?!雪下キャベツは苦労の結晶
今、シーズンを向かえ収穫されている品種は〝夢ごろも〟というキャベツ。
この品種の特徴は、生食はもちろんですが、特に加工用に向いている品種だそうです。
なんでも、型崩れせずに美味しくいただけるとのこと!
雪下で〝低温糖化〟されるキャベツなんですから、美味いに違いない。
でも、キャベツと言えば〝春〟ですよね...?
なんで雪下キャベツは、そこまで知られていないんでしょうか?
立川さん:単純に生産量が格段に低いんです。
生産者の高齢化に伴い後継者不足が拍車をかけて、現在、この新潟で〝雪下キャベツ〟を作っている農家さんは、数える程度なんですよ...。
わざわざ、雪の積もる時期まで待って、雪かきをしながら収穫するわけですから、体力と根気のいる食材なんですよね。
平田:確かに...。考えただけでも大変そうな作業ですね...。
では、なぜカガヤキ農園さんでは、そんな手間のかかる食材を作り続けるんですか?
立川さん:ああ、それは簡単ですよ!
美味いからですね(笑)!
カガヤキ農園では、会社創業時の30年前から雪下キャベツの生産を続けてきましたが、やっぱり美味いからなんですよね!自分たちが美味しいと思うお野菜を食卓に届けたいじゃないですか?
平田:美味いから! シンプルですが、説得力ありますね~!
いざ収穫へ!向かうは雪原、体力勝負の収穫風景とは?!
ひとしきり雪下キャベツに関する情報をGETした平田。
少し賢くなって、いよいよ収穫中の畑へ向かいます!
辺り一面は雪...。そして雪...。
すると、雪の中に見えてきた、作業中の皆さん!
思ったより数倍、広い!!
「1日どのくらい、収穫するんですか?」と聞いてみると、
「1日1トンですね」と。
え?... 1トン??
「この列が2列で、大体1トンくらいですよ」と、サラッと話す立川さん...。
列の先が見えません。
これを全部、手作業で...?!
来たことを後悔する平田...。
そんな私を尻目に、作業の輪の中に招かれ収穫体験スタート
ここで、簡単に雪下キャベツ収穫までの流れを解説しときます。
①雪かき
②キャベツを収穫
③外葉をカット
④カゴに詰める
⑤トラックに乗せて出荷!
うーん。やっぱり〝①雪かき〟が心配ですね...。
雪かきはスコップで周りの雪をどけたら、後は手で行います。
何よりも雪下キャベツを傷つけないように慎重に行います。
今日はまだ大丈夫でしたが、雪が硬くなるとホントに大変なんだろうな〜と。
(雪国の皆さんなら想像できますよね?)
やっと、その姿を現す雪下キャベツをいよいよ刈り取っていきます!
「これを使ってください」と包丁を渡され、
「見ていてくださいね!」と、雪下キャベツの収穫方法を教わります。
サクッサクッ!と、いとも簡単に雪の中から収穫される、雪下キャベツたち。
「ほうほう、なるほど!簡単そうじゃん!」と、余裕をかます私でしたが...。
実際にやってみると、全然サクサクできない!難しい...!
渡された包丁が、全然入っていかない...?!
この包丁が、私の知る〝調理用の包丁〟とはひと味違うんです!
変わった形をしていて、突先も研がれている代物。
真っ直ぐ、突き刺すように扱うのがコツらしいんですが...。いや、難しい!
雪をかき分け、キャベツの芯を切り離し、雪下キャベツの外葉を剥けば、綺麗で瑞々しい姿をやっと拝むことができます!いや、長かった...。
こうして、苦労の末に収穫されたキャベツ達は、カゴに詰められてトラックへ。
しかし、収穫した雪下キャベツの大きさにも、驚きました。
普段見ているキャベツよりも、全然大きいんですよ!
比較対象が私なんで、あまり参考にならないかと思いますが...。
量りに載せてみると、軽く2キロを超えていました。
2キロの超重量級キャベツを、ひたすら雪から取り出しトラックに積む作業。
これは、見た目以上にハードな作業です。
わずかな収穫体験でしたが、腰が痛くなりました...。
いよいよ実食!採りたての〝雪下キャベツ〟で食レポチャレンジ!
そんな苦労の末に収穫した雪下キャベツ。
いよいよ実食です!
立川さんにオススメの食べ方を伺うと、
「やっぱり、生で食べるのが一番ですね!」とキッパリ!
「甘みが強く感じられますよ」
わかってはいましたが、飲食店泣かせな答えでした...(苦笑)。
まずは、立川さんのおススメ通り、何も付けずにそのままでいただきます!
「うっ!うまい!!」
立川さんの言われた通り、甘みが強い!
シャキッシャキの食感が、他のキャベツとはまったく違う!
平田史上、〝最高のキャベツ〟を更新です!
お次は、『肉山』新潟でも使っている豆味噌を分けてもらい、それを付けて食べてみます!
「これも、うまい!!」
ジューシーな味わいに、豆味噌のコクが加わり
やめられない止まらない状態です!
エンドレス雪下キャベツ!無限ループとは、このことでしょうか。
この後は、焼いて食べてみました。
大ぶりにカットして、コンビーフと一緒に蒸し焼きにしただけです。
生で食べる時とは違う甘みが、さらに引き出され、トロトロに柔らかくなりながらも、煮崩れせず、旨味たっぷりな味わいを楽しめました。
こんな感じで色々試してみましたが、生でも煮ても焼いても、どう調理しても美味しく食べられる万能な食材!
どれも、ワインに合う一品...。
他にも、いろんな料理で楽しんでみます!
そう、ワインと一緒に! てゆうかお酒が欲しい!!
雪下キャベツが本当に美味しいから、お店で出しちゃいます!
この美味しい雪下キャベツを、より多くのお客様に楽しんでもらいたい!
が!しかし!残念ながら今は、まん延防止措置期間。
ダーンディッシュプロジェクトの店舗は、通常営業を休業...。
でも、あきらめません!
まん延防止措置期間が終わり次第、楽しんでもらおうと思っています!
という事で、緊急告知!!
『肉山』新潟が営業再開したと同時に、雪下キャベツを提供していきます!
ダイレクトに雪下キャベツの素材そのものを楽しんでもらえるように、生で豆味噌をつけて食べてもらうのが1番かと思っています。
しかし、雪下キャベツの旬は3月中旬くらいまでと、残りわずか。
出会えたお客様は、ラッキーです!
シンプルながらも、雪下キャベツ自身の味わいに、驚かされると思います!!
機会があれば皆さんも、雪下キャベツを手に取ってみてください。
皆さんにとっても、キャベツ史上最高を更新すること、間違いなしです!
・・・
というわけで、今回は最盛期を迎える、雪下キャベツの収穫を体験してきました。
カガヤキ農園さんの立川さん始め、スタッフの皆さん、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!!
ダーンディッシュプロジェクトのお店の関連記事
※『肉山』新潟の記事はこちら
※「海鮮居酒屋 魚魯こ」の記事はこちら
※『練馬鳥長・新潟』の記事はこちら