見出し画像

ただ欲しいだけ



僕にないものを貴方はもっていて、
僕にはないとわかって分け与えてくれる。
きっと貴方は優しいから、僕をそんな目で見てくれるんだろう。


時より、その目は僕以外の誰かに向く。
どうして貴方は優しいのに、
僕を特別にしてくれないの?


昇華した。

あの時抱いていた貴方への愛情は別の誰かへと移った。
これで貴方を煩わせることもない。
僕が苦しむことも。


全部。何より崇高で、純粋で、潔白で。


消化した。


貴い貴方は思い出。
僕も貴方の思い出。
お互い何にもなかった。


きっとあの気持ちは嘘だったんだろうな。
好きとか、大事だとか、そんなもの。




いや違う。

結果はわかっていたから。
気づかないふりをした。


ただ僕は貴方が欲しいだけ。だということを。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?