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とあるブースターの視点からの横浜ビー・コルセアーズ航海記:Bリーグ6年目(2021-22)

前回↓は前/後編でBリーグ5年目のビーコルのお話。今回はBリーグ6年目(2021-22)です。


海賊の物語 Bリーグ編 第2章 ~旅立ち~

前シーズンから幕を開けた海賊の物語Bリーグ編の第2章ですが、このシーズンは"旅立ち"と呼べるような、新たなストーリーの根幹を成す変化が起きつつありました。

GM、竹田謙誕生!

2021.05.05のA東京戦をもって現役を引退した竹田謙(タケさん)ですが、ビーコルで2度目のプレイヤーとして復帰を果たした5年間の疲れを癒す間もなく、05.25にゼネラルマネージャー(GM)への就任が発表されます。

深いバスケットボールへの洞察を持ち、同時に誰からも愛されるおかしみをたたえたタケさんのGMへの転身は、ビーコルにとって最適解の人事に思えました。が、初体験で乗り込むGM職でどれだけの活躍ができるようになるのか、過度な期待は禁物と自らを戒めながら、タケさんが作り始めたチームがどうなるのかを期待しつつ待っていました。

ミリングHCよどこへ行く

2021.03.19に退団が発表され、フランス・リーグのディジョンの指揮を執るとされていたミリングHCですが、06.05急転直下のニュースが飛び込んできます。ディジョンとの契約を破棄し、広島ドラゴンフライズのHC就任が発表されます。

ブースターから絶大な人気を集めたミリングHCがビーコルを去るだけでもショックでしたが、さらに同じB1のHCになるとは。。

さらに06.09、17-18シーズンの途中からアシスタント・コーチ(AC)としてビーコルを支えてくれた加藤翔鷹AC(翔鷹AC)も広島へ移籍。。

様々な事情があるとは思いますが、わかったことは1つ。広島には負けられないということです。

青木勇人の帰還

ミリングHCの広島移籍でモヤモヤした感情が残っていた06.14、ビーコルの新指揮官が発表されます。Bリーグ前夜の15-16シーズンからBリーグ初年度の16-17シーズン途中までビーコルのHCだった青木勇人(勇人HC)です。
2017.03.31、シーズン途中で契約解除となりビーコルを去った後は新潟のアソシエイトコーチを務めていました。

神奈川県藤沢市出身で、ビーコル新設の際のメンバーでもある勇人HCが並々ならぬビーコル愛を持っている人だということはわかっていました。
しかし、16-17シーズンの勇人HCの退任間際の試合をたまたま観戦した際、負けが続いて精神的にもダメージを負っていたのか、試合終了後のコメントにエネルギーを感じられませんでした。あの勇人HCが再登板して果たしてどうなるのか。

GMのタケさんは、勇人HCの就任についてこのようなコメントを寄せてくれました。

今シーズンの横浜ビー・コルセアーズは19勝40敗(全体16位)という成績でシーズンを終えました。1試合平均失点(78.5)はリーグ7位であったものの、1試合平均得点(73.2)はリーグ19位。このオフェンス面での課題は、外国籍選手の合流が遅れたことや選手の怪我による離脱といった状況やチームのプレースタイルもありましたが、「画一的なオフェンスになる傾向が強かったこと」「選手の特徴を活かしたオフェンスが展開できなかったこと」「クラブ・チーム・スタッフ・選手を含めたチームケミストリーが高いレベルで構築できなかったこと」が要因と言えます。

そのため、来シーズンにおいては、今シーズン作り上げたディフェンスを継承すると共に、チームケミストリーをさらに構築し、選手の特徴に合わせた戦術を考え実行するヘッドコーチが必要でした。このたび青木氏をヘッドコーチとして招聘いたしましたが、個々の選手とコミュニケーションを取りながら、選手の特徴を戦術に活かす青木氏のスタイルは、まさにチームが求めていたものであり、選手の主体性をより高め、選手・チームの成長をより加速させられると確信しています。

青木氏は熱いビーコル愛をお持ちの方です。そして、他者の考えを尊重し多くの選手から慕われる人物です。ビーコルでのヘッドコーチは再チャレンジとなりますが、その覚悟に非常に熱いものを私は感じておりますし、クラブ・チーム・選手・スタッフ・ファン・ブースターのみなさまと共に着実に歩みを進めて頂けると確信しています。そして、その青木氏の熱い覚悟に応えられるよう私自身も青木氏と共にチームを全力でサポートして参ります。

タケさんはそう評価するものの、"選手の特徴に合わせた戦術を考え実行する"ことができるのか?
この時点では勇人HCがどういうチームを作ることができるのか予想がつきませんでした。

スタッフ陣の動向

前シーズンはエグゼクティブアドバイザーという肩書だった河内敏光が退団。

人事権はGMのタケさんと継続となったアシスタントゼネラルマネージャー兼アシスタントコーチの山田謙治(ケンジ)に移ります。

また翔鷹ACの後釜としてbj時代にビーコルでのプレイ経験がある西谷亮一ACが加入しました。

旅立っていった海賊

  • ケドリック・ストックマン Jr(ストックマン)→ 大阪→ FE名古屋

    • その身体能力とスピードで"横須賀米軍基地の伝説"の片鱗を見せたストックマンですが、ディフェンスに当たられた際のボールキープは課題として残りました。ビーコルとの契約満了後は特指で大阪へ。大阪を退団後はFE名古屋へと移籍します。

  • ロバート・カーター(カーター)→ 三遠

    • クイックネスに欠けるものの、高いバスケIQを活かしたディフェンスと卓越したドリブルとシュート力でエースとしてビーコルを牽引してくれたカーターとも契約満了。ビーコルの後は三遠でプレイし、22-23シーズンはイスラエルでプレイしました。

  • アキ・チェンバース(アキ)→ 群馬

    • ビーコルの日本人エースのアキが、オープンハウスの参入でビッグクラブを目指す群馬へ。。ディフェンスでは相手エースにマッチアップし、オープンコートのオフェンスでは"絶対ゴール行くマン"、ハーフコートではシャープシューターとして活躍してくれたアキの旅立ちは、ブースターの心に大きな穴を残していきました。23-24シーズンは渋谷への加入が発表されています。

  • 秋山皓太(AK)→ 京都

    • 個性あふれるシューターのAK秋山とも別れのときが。。ビーコルとの契約満了後は京都へ。ただシーズン開幕前に膝を負傷し21-22シーズンは全休に。その後、B3立川ダイスへ移籍し、23-24シーズンも立川との契約が発表されています。

  • 竹田謙(タケさん)→ 引退→ ビーコルGM

  • 小原翼(翼)→ 引退

    • 20-21シーズンに賭けていた翼はユニフォームを脱ぐことを決意。引退後は日本財団でアスリートの社会貢献活動をサポートしています。

継続海賊

  • パトリック・アウダ (アウダ)*アウダはオリンピック最終予選と東京オリンピックにチェコ代表として出場し、多忙な夏を過ごしました。

  • レジナルド・ベクトン(レジー)

  • 森川正明(森川)

  • 森井健太(森井ちゃん)

  • 須藤昂矢(コーヤ)

  • エドワード・モリス(エド)

  • 生原秀将(シュウ)*キャプテン

やってきた海賊

以前の記事「横浜ビー・コルセアーズ 21-22シーズンへの想い」↓にて新規プレイヤーの歴史と期待をまとめていますので、よかったらご覧ください。

ここでは基礎情報のみ記載します。

  • レイトン・ハモンズ:通称"レイトン"。背番号2。203cmのSG/SF。USAテキサス州出身。

  • ジェイコブス晶:通称"ジェイコブス"or"晶"。背番号4。200cmのPG/SG。神奈川県横浜市出身。 

  • 古牧昌也:通称"古牧"or"マッキー"。背番号8。186cmのSG。千葉県出身。 

  • 阿部龍星:通称"龍星"。背番号11。181cmのPG。山形県出身。

  • 大庭岳輝:通称"タケル"or”たけるん”。背番号14。184cmのSG。大阪府出身。 

  • 土屋アリスター時生:通称"トキオ”。背番号17。201cmのPF。兵庫県出身。 

DARE TO BE BOLD

07.22は、21-22シーズンのビーコル新体制発表会の日。

この席上で、21-22シーズンのスローガンが発表されました。

「DARE TO BE BOLD」

危険は覚悟、やるしかない。横浜の海賊らしく大胆不敵に、横浜の誇りを背負って敢然勇烈に。

思い切って、大胆に。遮二無二、バカになって立ち向かって欲しい。このスローガンを受けて、そんなチームになって欲しいと願っていました。

Bリーグ将来構想

2021.06.22、リーグはオンライン会見にてリーグ構造改革「将来構想」を発表します。

26-27シーズンより現在の昇降格制度を廃止したエクスパンション型リーグへと移行。当時の通称"新B1"(トップカテゴリー)への1次審査でのライセンス基準としては、

  • 入場者数:2期連続で平均4000名以上

  • 売上高:12億円以上(バスケ関連事業で9.6億円以上)

  • アリーナ基準:スイートルームとラウンジを備え、5000席以上の席数。対象シーズンの2年前にカーディング設定可能な109日を確保できること。

が定められ、22-23/23-24シーズンが1次審査の対象となります。
26-27シーズンでのトップカテゴリーの想定クラブ数は10~18で、1次審査以降でクラブ数が満たなかった場合は、条件を緩和した2次~4次審査まで実施するとのこと。

国内有数の都市横浜を拠点とするビーコルとしては、26-27シーズンからのトップカテゴリー入りはどうしても譲れないところ。翌シーズンからの審査を見越して、十分な備えも施していかなければいけないシーズンとなりました(2023.07.27、将来構想は「B.革新」と名付けられました)。

新社長、白井英介

少し時計の針を先に進めると、2021.12.16に20-21シーズン(2020年度)のクラブ決算概要が発表され、ビーコルは3年連続での赤字、2年連続での債務超過となります。

ビーコルの数字自体は6月決算だったので、21-22シーズンの開幕前にはこの経営状況は内部的にはわかっていました。
それを受けた2021.09.15の第17期定時株主総会で、植田さんの代表取締役退任(今後は取締役)と白井英介(白井さん)の代表取締役の就任が決定されます。

白井さんはこのとき33歳。輝かしいキャリアを携えながらも、就任発表のコメントは地に足がついてビジュアルとして目に浮かぶものでした。

また、横浜ビー・コルセアーズがこうした存在になっていくためには、クラブの存在感を高めていくことが必要不可欠です。クラブの全ての活動が、チームの勝利と、横浜の街を盛り上げていくことに直結しているという強い意識を持って活動して参ります。
トレーナーのテーピングの一巻きが、営業の一件のアポイントが、広報の一枚のリリースが、全てがチームの勝利に繋がっているという意識で、支援してくださる皆様とも一丸となって経営して参りたいと思っております。

白井さんなら経営的に苦境に立たされたビーコルを変えてくれるんじゃないか、そんな希望が持てました。

そして前述の20-21シーズン決算発表を受けてのコメントでは「既に今期の収益見込みについては改善が見込まれ」と爆速での改善を披露してくれました。

21-22シーズンへ出航

シーズン開幕前のバスケットボールキングさんのインタビューの中で勇人HCは前シーズンからの改善点をこう指摘しました。

リーグ7位の1試合平均78.5失点という昨シーズンの守備に関しては「昨年はペースが遅いなかでの失点の少なさだったと思います」と言及。「もう少し得点を取るには、やはりペースを上げなければいけない」

↓にもまとめていますが、前シーズン平均失点が少なかったのは森井ちゃんの加入やミリングHCのペイント優先での守り方など様々な要素がありましたが、やはり大きかったのはペースが遅かったということ。

主軸のカーターとレジーがトランジションを得意としないプレイヤーであることも考慮してそのような戦い方を選択したのかと思いますが、このシーズンの課題はそこからの脱却にあります。

その解が、前シーズン50-40-90を達成したレイトンの加入であり、古牧のしつこい守備であり、大庭たけるんの迷わず打つ長距離砲であり、主要メンバーがパワーを使い果たしたときにエナジー満載で飛び出してくるトキオと流星であるはず。そこに日本の未来を変える存在になれるかもしれない大器ジェイコブスが加わったとき、どんな化学反応が起きるのか。また、勇人HCの選手起用の妙も勝利には不可欠です。

26-27シーズンの新Bリーグに向けて、社長、GM、HCを新たにし、不退転の覚悟で新シーズンへいざ出航!

追い風を受けて海賊船はゆく

開幕、神奈川ダービー

新型コロナウィルス対策のため、マスクの着用、大声禁止、会場キャパ50%の入場制限は継続されて始まった21-22シーズン、開幕戦はアウェイでの神奈川ダービーです。

2021.10.02、Game1。ビーコルのスタートはアウダ、レジー、森川、たけるん、シュウです。
注目はたけるん。プレシーズンゲーム(PSG)の川崎戦でもスターターで起用されていましたが、ディフェンス面の弱さを増田に狙われていました。
また、PSGでは得意のアウトサイド・ショットが上がってこなかったレイトンがどういうプレイを見せてくれるのか。

結果は64-82で敗北。実力差を見せつけられます。

アウダが26点、レジーがFG7/8の14点14リバウンドと活躍しますが、たけるんは12分出場で3P1本。レイトンは21分でFG2/9の7点と期待の新加入選手がうまく活躍できず。

Game2、アウダが20点5アシスト、森川が3P3/5の23点、たけるんが3P2本を決めるも、レイトンの調子が上がらずFG1/10の3点。。結果は73-90で敗北。

開幕神奈川ダービーの総集編B-MOMENTS。

アウェイでシーズン初勝利!

10.09からはアウェイ信州戦。なんとかしてシーズン初勝利を手にしたいところ。
Game1、ビーコルはレイトンがDNP。信州のマーシャルが負傷のため早々に離脱する中ホーキンソンと岡田に20点越えを許すものの、ビーコルはアウダ、レジー、森川、コーヤ、シュウが2桁得点を取るバランスの良さでシーズン初勝利!

翌Game2、レイトンはまたしてもDNP。この日もマーシャルを欠く信州に対し流れを失っては取り戻すシーソーゲームが続き、4Q残り1:12でビーコルのリードはわずかに1点。ここから日本人エース森川が連続5点を叩き込み2連勝!
アウダが19点、レジーが13点13リバウンド、そして森川が3P4/6の20点の活躍!古牧のディフェンスでの貢献も大きかったです。

ホーム開幕戦

10.17からはいよいよホーム開幕2連戦vs渋谷。勇人HCにとっては約4年半ぶりのホームでの指揮となります。

Game1、アウダが16点、レイトンが来日初の2桁得点、コーヤが3P3/4の15点を入れるものの、マカドゥーに6スティールされチーム全体のターンオーバー(TO)が25。。これでは勝てません。

Game2、Game1で負傷したレジーがDNPのピンチ。が、ビーコルが前半から飛ばして最大21点差のリード。その後に渋谷の逆襲を食らい追い上げられるも逃げきってホーム初勝利!
たけるんが初めてスタートから外れたものの3P3/5の11点、アウダ19点10リバウンド、レイトン13点、森川が3P3/5の19点、そしてエドが3P2/3の8点の活躍でチームのTOは12。昨日の反省を活かし、ミスを最小限にすることでレジーの不在をカバーしました。ジェイコブスも出場はなりませんでしたが、初のベンチ入りを果たしました。

これでチームは3勝3敗。レジー抜きで強豪渋谷に勝利できたのは大きかったです。

試合終了後の勇人HCのコメント。勝利の興奮の中あの名セリフが登場!

今シーズン初のYセレブレーション。みんな嬉しいのは伝わってきますが。。パフォーマンスとしては微妙!

勝利したGame2の一戦をまとめたB-MOMENTS。

強化チーム、島根をホームで迎え討つ!

2019年に株式会社バンダイナムコエンターテインメントがクラブの株式の過半数を取得してからというもの、急速に力をつけてきた島根。
21-22シーズンは、元ニュージーランド代表HCで前香川HCのポール・ヘナレ、東京オリンピックの日本代表で長らく三河のエースとして活躍していたスーパーシューターの金丸晃輔、日本代表候補でアルバルク東京に2度のチャンピオンの栄冠をもたらしたPG安藤誓哉、オーストラリア代表のニック・ケイといったビッグネームを次々と獲得し、リーグの注目を集めていました。
シーズンが開幕するやその期待を裏切ることなく開幕戦Game1で前シーズンのチャンピオン、千葉を撃破。4勝2敗で国プに乗り込んできます。

10.23、Game1。勢いに乗っている島根を止められず、1Q残り6:13まで0-13。1Q終了時で11-28と強烈な先制パンチを浴びせられます。しかし2&3Qでビーコルが猛反撃を見せ、なんと7点リードで4Qへ。一進一退の攻防で残り27秒、超人ビューフォードのスピンムーブで2点差まで追い上げられますが、最後の金丸のショットをアウダがスイッチして防ぎ83-80で勝利!

レイトンが14点、レジーがFG9/10!の23点15リバウンド、森川がFG7/9の17点、そして古牧が21分の出場で8点に加え金丸への激しいディフェンスで勝利に大きく貢献してくれました。

ほとばしる古牧のエナジー。

ブースターの試合終了後の雄叫び!

Game2、古牧が今シーズン初のスタメン。勢いに乗るビーコルはここまで期待されていたような活躍ができなかったレイトンが突如オンファイアー!1Qから3P4/5、FG8/10の20点を叩き出し"全部レイトン"状態に。
その後は島根の反撃に合い、島根3点リードで4Qへ。そしてこの日ファウルトラブルに苦しんだレジーが出場時間12分でファウルアウト。。最後まで粘るも89-95で敗北。

この日のレイトンは3P7/11、FG12/19の31点の大爆発。チームのFG%も.550とオフェンス面は良かったのですが、レジーがほとんどプレイできなかったためチームのリバウンドが25-46と崩壊。あと少しの調整でまったく違う結果になったのに。。悔しい敗戦でした。

島根2連戦のB-MOMENTS。

貯金あり

10.27、アウェイvs秋田。ジリジリとした守り合い。秋田のFG%を.313に抑えてビーコル勝利!アウダ18点、レジーFG8/9の17点。

これで5勝4敗とついに白星が先行します!

森川、涙をこえて

11.06、ホーム2連戦はvs三河。前シーズン、託されたクラッチショットを決めきれず森川が涙したあの試合以来の三河戦です。

Game1、1Q8点しか取れなかったビーコルはその後に猛追を見せるも63-67で敗北。アウダが16点12リバウンドと活躍するもチームFG%が.362と低調に。。

Game2、3Qで20-9と突き放したビーコルが79-67で勝利!
アウダが25点10リバウンド5アシスト3スティール、森川が古巣相手に3P6/8の23点でリベンジ!

前シーズンの三河戦で悔し涙を流した森川は「次は嬉し涙を流せたらいいなと思います」と当時の試合後に語っていました。今回は自身のプレイに満足できずうれし涙とはいきませんでしたが、古巣相手に成長した姿を見せることはできました。

これで6勝5敗。11試合を終えてこの勝ち数はBリーグ以降のビーコル史上最高の滑り出しでした。

天皇杯

少し時間を戻して10.31、ビーコルは天皇杯に挑みます。
天皇杯とビーコルは縁遠く、これまで通算2勝のみ。前シーズンの天皇杯はB1からは成績上位のチームのみ出場だったため、大会参加すらしていません。
しかしこのシーズンは海賊の物語Bリーグ編の第2章シーズン2として戦力が整いつつあり、開幕から以前にはなかった順調な航海を続けていたので、Bリーグ初年度からビーコルを応援してきて初めて天皇杯での勝ち上がりに期待が持てました。

初戦の相手はB2香川。1Qを25-9と圧倒したビーコルはB1の格の違いを見せつけて圧勝の予感が。しかし2Qで17-27と反撃されると、後半で55失点を許し83-91で敗北。。
香川のエースのウッドベリーをまったく抑えられず43点を奪われる始末。。
トキオが出場わずか30秒たらずで鼻骨骨折してしまう不運もあり、天皇杯での勝ち上がりはいつになるのやらとため息が出ました。

闇夜の航海

周囲の懐疑的な視線をよそに、開幕6勝5敗と今までにない順風な航海を続けていたビーコルですが、ここから風向きが怪しくなります。

11.10、アウェイで群馬と初対戦。前シーズンまでの日本人エースのアキと、前HCのトムHC、かつてビーコルで特別指定選手(特指)だったテルとの初対決でもあります。また古牧にとっては古巣への凱旋試合でもあり、アウダとバルヴィンの現役チェコ代表の対戦も見物でした。
レイトンが3P4/7の20点と奮闘するものの、元ビーコルのテルに15点5アシスト、アキに3P6/7の21点を献上し75-84で敗れます。

11.13からはホームで宇都宮との2連戦。通算の対戦成績はビーコルの0勝11敗で、このシーズンのリーグを制覇する宇都宮はやはり強かった。。
Game1は61-75で敗れ、Game2は最後のシュウの3Pがきまれば同点というところまで肉迫するもきめられず67-70で2連敗。

宇都宮2連戦のB-MOMENTS。

嬉しいニュースも。Game1でついにジェイコブス晶がコートイン。当時のBリーグ最年少記録となる17歳7カ月0日でのプロデビューを果たしました。

嬉しいニュースをもう1つ。11.15、森川がFIBA バスケットボールワールドカップの日本代表候補に選出されます。かつてビーコルからはアキがアジアカップ予選でフル代表メンバーに選ばれたことがありますが(マーシーも代表候補選出経験あり)、それ以来の代表メンバー入りを狙います。

12.04、アウェイで北海道と2連戦。
Game1、レイトンが3P5/9の27点と爆発するも4Qでチームとして9点しか取れず69-74で敗北。。さらに試合中に倒れたアウダが悔しがった際にコートエンドの看板に足が当たってしまいGame2は出場停止(結局2試合の出場停止)という踏んだり蹴ったり。。
Game2、2Qで北海道を5点に抑えるも、3Qに34点入れられる大揺れの展開。アウダがいない中、レイトンが20点、レジーが21点16リバウンドと奮闘するものの、同点を狙った森川の3Pはきまらず72-75で惜敗。。これで5連敗です。

12.11、このシーズン唯一のホームでの神奈川ダービー。
Game1、出場停止のアウダの穴を埋めるべくレイトンが22点8リバウンドと気を吐きますが、1Qで14-33と圧倒されたツケを払いきれず77-90で敗れます。
Game2、シーズン最後の神奈川ダービー。この試合からアウダが復帰し2試合の欠場を取り返そうとFG12/16の32点と奮闘しますが、2Q以外のすべてのクオーターでリードを許し、77-103で敗北。。これで7連敗です。

シーズン最後の神奈川ダービーのB-MOMENTS。

Game2では"かいぞく刑事 THE MOVIE"の名の下に、ホーム国プ内で楽しいビジュアルがそこここに飾られていましたが、あれは一体何だったんでしょうか。。謎多き海賊です。

龍星、森川、たけるんバージョン

12.15、アウェイ千葉戦は全クオーターでリードされ、富樫に3P6本の24点を入れられ78-104で惨敗。これで8連敗。。通算6勝14敗です。

12.18、アウェイ滋賀2連戦。フィリピンの至宝、キーファー・ラベナを加えた滋賀はシーズン当初は上々の滑り出しを見せて6勝2敗。しかしそこから地獄の11連敗でビーコル戦を迎えます。

Game1、流れがどちらにも傾かない拮抗した展開が最初から最後まで続く好ゲーム。残り32秒で森川が同点3Pを決めるも、次のオフェンスでこの試合20点8アシストの大活躍を見せたキーファーが一瞬の隙を突いてコースト・トゥ・コーストで2点差に。ビーコルは72-76で敗れ、滋賀の連敗を11で止めてしまいます。

森井ちゃんが10アシスト、アウダが20点、レジーの17点16リバウンドの活躍があったもののこれで9連敗です。。

Game2、ビーコルが動きます。開幕からシュウがスターティングPGを務めてきましたが、この試合で森井ちゃんにスイッチします。
アウダが18点。レイトンが3P4/8の28点、レジーが16点17リバウンドと役者が活躍し、何よりスターター起用に応えた森井ちゃんが9点9アシスト2スティールの躍動を見せ98-85でついに連敗を9で止めます!

これで通算7勝14敗。長い連敗を止めた会心の勝利に森井ちゃんも安堵します。

2羽のカモメ

少し時間を巻き戻して12.12、全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)が閉幕します。決勝は白鴎大vs東海大。大方の予想は東海大有利だったものの、下馬評を覆して優勝したのは白鴎大でした。

インカレ後は毎年恒例の特指タイムです。
ビーコルの前シーズンの特指はキング開(キング)と河村勇輝(勇輝)。
ビーコルユース出身で専修大4年生のキングは、キャプテンとしてチームを引っ張りインカレはベスト4。大会の優秀選手にも選ばれます。前シーズンの特指期間終了間際の活躍も記憶に新しく、本契約でのビーコル加入も夢ではないと思っていました。

一方で東海大2年生の勇輝は、このシーズンのインカレでは東海大を決勝にまで導くものの優勝を逃します。とはいえインカレでアシスト王を獲得するなど大学界では傑出した力を見せつけ、今シーズンもその去就に注目が集まっていました。

前シーズンのビーコルでは期待されていた高校・三遠特指時代並みのインパクトを出せなかった勇輝が2年連続ビーコルへ特指加入することはあり得ない、なぜなら環境も整っていないし、強豪とは言えないビーコルに来る理由がないから、そう思っていました。

そんな中の12.17、ビーコルからあるビジュアルがリリースされます。

みなとみらいの街並みを背景に大空を駆ける二羽のカモメ。カモメは英語でSEAGULL。奇しくも東海大バスケ部のチーム名SEAGULLSと符合しますが、果たして。。

滋賀戦Game2でようやく連敗を9で止めた翌日の12.20 11:00、ビーコルからまさかのリリースが!

キングが本契約、勇輝が特指でビーコル加入。今年は2人同時に、だ。。

歓喜の涙に包まれるビーコルブースター!

信じられません。いえ、キングの加入は信じていました。あの勇輝が一度ならず二度までもビーコルでプレイしてくれるとは。。正直、今でも信じられません!!
キング、勇輝、タケさん、夢を見せてくれてありがとう!

新生ビーコルがゆく

12.25、この試合より収容率100%での興行となるホーム2連戦はvs琉球。このシーズンの琉球は最終的に西地区1位で勝率全体1位の最強レベルのチームです。さっそくロスターに名を連ねたキング、勇輝が最強琉球相手にどういう戦いを見せるのか。福岡第一の先輩、並里と勇輝の対決も見物です。

Game1、強い琉球を向こうに回しビーコルは大熱戦を繰り広げます。4Q残り2:53のアウダのレイアップでついにビーコルが1点リード!しかしここから岸本に2本の3Pをきめられ逆転されるも、残り10秒でまたもアウダがレイアップをきめ1点差に。2点ビハインドの残り1秒、森井ちゃんがフリースローを得ますがどちらもきめられず79-81で惜敗です。。

アウダが21点、レイトンが3P4/8の16点10リバウンド、森川16点、森井ちゃん10アシストの活躍がありましたが、わずかに届かず。。
デビュー戦の勇輝は無得点ながら4アシスト2スティール。特に高い位置でコーを独力で止めてボールを奪ったシーンは鳥肌ものでした。キングも4分弱ながらデビュー戦を飾りました。

Game2は全クオーターでリードを許し、66-79で敗北。レジー19分でファウルアウトが痛かった。。

『若き海賊たちの帰還』。キング、勇輝のデビュー戦となる琉球2連戦のB-MOMENTS。

12.29、年内最後のゲームはアウェイでvs新潟。勝利していい年越しを。

前半で16点差をつけたビーコルが86-75で勝利!アウダがFG10/13の20点、レイトンが17点3スティール、森川が16点、森井ちゃんが8アシスト3スティールの活躍。

そして勇輝がこのシーズン初の2桁得点で14点7アシスト。

これで年内は8勝16敗。戦績は前シーズンとほぼ同じ。翌年に望みをつなぎます。

新年明けて最初のゲームは、2022.01.02からのホームvs大阪2連戦。

Game1、1Qを23-7と圧倒したビーコルがなんと25点差の92-67で勝利します!アウダが23点、レイトンが3P4/8の20点、そして勇輝がFG6/8の17点9アシスト2スティールの活躍でこのシーズン初のゲームMVPに輝きます。

キングもここまでで最長の20分超えの出場で7得点でゲームMIPに。

翌Game2は4Qで8-26と大差をつけられ一転して29点差で敗北。。チームのFG%は.382で、森井ちゃんは約15分の出場でファウルアウト。チーム力はまだまだ安定しません。

コロナ第6波

大阪との試合後、大阪の選手2名にコロナ陽性判定が出ます。その報を受けてビーコル側も検査したところ数名の選手が陽性と判定されます。
また、次節の対戦相手のアルバルク側からも陽性者が出て、01.08からの国プでのvsアルバルク2連戦は2.13&14に開催延期となります。
この第6波ではブースターからも陽性者が出て、感染者が爆発的に広がります。

この状況下で1月下旬~2月初旬のホームゲームは再び収容率50%の制限に戻しての開催に変更となりました(その後、01.29&30の千葉戦は千葉側からも陽性者が出たため中止に)。

コロナの状況と興行およびクラブ存続を両方見据えながら運営を進めなければいけない難しい舵取りが続いていました。

勇輝、覚醒

コロナの状況が予断を許さない中、01.22からアウェイでvs秋田2連戦。

Game1、3Qまでの全てのクオーターでリードを許し78-97で惨敗。
しかし光明が一筋。勇輝が17点7アシスト3スティールの活躍で、ついに目覚めのときがやってきました。

Game2、前日とは打って変わって均衡が崩れない大接戦に。
そして勇輝がゲームを支配し始めます。
4Q残り1:46、森井ちゃんの3Pが落ちるもアウダが魂のリバウンドからのプットバックで同点に!その後どちらも点を入れることができず勝負はOTへ。
残り47秒、2ガードで登場していた森井ちゃんが一瞬でボールを突き出すドライブでバスケット・カウント!4点差として勝利を大きく手繰り寄せ、102-97でビーコルが大熱戦を制します!

アウダがFG9/10!の22点、レジーが16点10リバウンド、森川14点の活躍も大きかったですが、やはりこの日は26点9アシスト2スティールの勇輝恐るべしに尽きます。
4Q残り9:07、レジーとのP&Rからスプリットでペイントに侵入し、ノールックでのビハインド・ザ・バックでレジーへアシスト。。実況の廣田裕司氏が興奮と共に思わず漏らした”何だこの大学生は!”は名言でした。

因縁の広島

01.26、ついにこの日がやってきました。相手は、前シーズンのビーコルのHCだったカイル・ミリングとACだった加藤翔鷹が移籍したあの広島です。20-21シーズンはリーグ最下位だった広島ですが、コーチ陣のみならず、渋谷からチャールズ・ジャクソン、北海道からニック・メイヨ、川崎から辻直人、京都から寺嶋良などを補強し、一気に勝率5割をうかがう強豪チームへと変貌していました。
しかし、どんなに強くとも広島には負けられません。

インサイドの柱のレジーを欠くピンチでしたが、アウダが17点、レイトンが16点と奮闘。そして前節から好調を続ける勇輝が11アシストでチームを牽引し、キングがビーコル加入後初の2桁得点、たけるんも3P3/4の9点と、若き力で広島を73-68で下します。

ジェイコブス、初得点

02.02、シーズン初の3連勝を賭けたアウェイ渋谷戦。この日もレジーを欠き、アウダ17点、レイトン19点、勇輝13点の活躍を見せるも届かず84-99で敗れます。

しかしこの日、ついにジェイコブスが初得点をきめ、Bリーグ史上最年少得点記録を更新します。負けて悔しそうなジェイコブス↓

渋谷戦のB-MOMENTS。

シーズン初の同一カード2連勝!

2月は02.05からの北海道戦で2連勝!森川がGame1ではFG8/10の20点、Game2では3P5/8の21点と大活躍!このシーズン初のホームでの同一カード2連勝です!

北海道戦2連戦のB-MOMENTS。

続いて02.13より、コロナの影響で延期となっていた強豪アルバルク東京(A東京)とのホーム2連戦。
Game1、レジーがFG9/12の20点と奮闘するも、68-82で敗北。
Game2、レジーが15リバウンドを奪うも全クオーターで負け61-90で惨敗。。頂点を狙うチームはやはり強かった。。

A東京戦のB-MOMENTS。

勇輝、発表!

03.03ひな祭りの日、突如ビーコルから勇輝に関する記者会見のお知らせが!

ドキドキして待っていたブースターにもたらされたものは、勇輝の特指期間のシーズン終了までの延長と、

22-23シーズンの選手契約締結!!

会見は、なんと東海大を2022.03.31をもって中退し、プロ選手として翌シーズンもビーコルでプレイするという驚愕の内容でした。

会見の中で、勇輝はビーコルを選んだ理由をこう語ってくれました。

今回、横浜ビー・コルセアーズとご縁があって契約に至りましたが、昨シーズンは学業との両立も考え、それが実現できる環境が横浜ビー・コルセアーズにあると考え、入団を決めました。昨シーズンも特別指定選手としてビーコルでプレーしましたが、ファン・ブースターの皆さんの期待に応える活躍ができず、自分自身すごく悔しい思いをしました。今シーズン、横浜に戻ってきた理由の一つが、ビーコルファン・ブースターの皆さんに昨シーズンの借りをお返ししたいという気持ちがあったからです。今シーズンは、ここまで昨シーズン以上の成績を残していますが、それは自分の活躍を楽しみにし、応援してくれるファン・ブースターの皆さんのお陰だと思っています。そんな自分のプレーに一喜一憂してくれるビーコルブースターの皆さんにもっと恩返ししたいと思っていますし、逆に昨年の借りを返せないようでは、日本を代表するポイントカードにはなれないと思います。まず、このクラブで結果を出し、チームの勝利に貢献できるように頑張ります。

借りを返す。。ビーコルに来てくれただけで胸いっぱいの喜びを味あわせてくれたのに、さらに少なくとももう1年、同じ海賊船に乗ってくれるなんて。。夢か幻のような世界が来シーズンまで続くとは。。勇輝には驚かされてばかりです。ありがとう勇輝!!

怒濤の後半戦、始まる

来シーズンまでビーコルと勇輝が共に航海することが決まり、気持ちも新たにシーズン後半戦を迎えます。

しかし、喜ばしい発表とは裏腹にここからのビーコルは惨敗が続きます。。

03.05からのアウェイ宇都宮戦、このシーズンのリーグ覇者となる宇都宮には歯が立ちません。。

Game1、勇輝が11点11アシスト3スティールの活躍を見せるも73-98で敗北。
Game2、勇輝がシュウとの2ガードで今シーズン初先発するも、後半で24点しか取れず59-83の24点差で惨敗します。

03.09、平塚での秋田戦。この試合から収容率100%に戻ったホームゲームでしたが、全クオーターでリードされ55-77の大敗。。

秋田戦のB-MOMENTS。

03.16、国プでの群馬戦は、勇輝が17点7アシスト、レジーが17点11リバウンドの活躍を見せるも84-92で惜敗。。これで6連敗です。。

群馬戦のB-MOMENTS。

シーズン2番目に長かった連敗の終わり

03.19、かつてのビーコルのキャプテン・リョウと、前シーズンのビーコルのエース・カーターが率いる三遠とのアウェイ2連戦。

Game1、レイトンが17点10リバウンド、レジーがFG8/9の22点13リバウンド、キングがFG6/6の13点、そして勇輝が12点10アシストで三遠を寄せつけず79-68で連敗を6で終わらせます!これでシーズン通算14勝25敗です。

Game2、レジーがFG7/9の15点14リバウンド、レイトンが20点、森川が3P5本の17点と活躍しますが、三遠の気魄が勝り68-82で敗れます。

勇輝 vs 勇樹

03.23、ホームで千葉を迎え撃ちます。このシーズンの千葉は最終的に東地区で勝率1位となる最強レベルのチームであり、Bリーグでの通算の対戦成績も1勝14敗。唯一の勝利はBリーグ初年度、タクのブザビ3での劇的勝利のみです。

前半、千葉のショットが入らず50-34とビーコルが16点リードします。後半は千葉が猛攻を見せ、4Qはリードチェンジを繰り返す拮抗した戦いに。残り50秒、ビーコル4点リードで千葉のオフェンス。ボールを運ぶのは富樫勇樹。守るのは河村勇輝。勇輝にとって同じ小兵プレイヤーとして憧れの存在だった富樫からクラッチタイムでのスティール!これで勝負を決定づけ76-75でビーコルが千葉からクラブ史上2勝目をもぎ取ります!

アウダが20点8リバウンド、レジーが9点15リバウンド、森川が3P3本の11点、たけるんも3P3本の9点、そして勇輝がFG1/13と絶不調ながら12アシストと決定的なスティールでゲームMVPに輝きます。

シーズン残り1/4

03.26からはこのシーズン最後のホーム国プでvs京都2連戦。たけるんにとっては初の古巣との対戦です。

Game1、最初から最後まで拮抗した展開が続き、4Q残り53秒でハーパーに3Pをきめられビーコルのリードはわずかに1点。しかしそこからレイトンが得意のFTをコツコツきめてくれて71-67で勝利!これで16勝26敗です。

レジーがまさかの0点だったものの、アウダが14点で森川が15点、そして勇輝がスコアリーダーの18点5アシスト2スティールで2試合連続のゲームMVP獲得。

Game2はチームのFG%が.324と目も当てられず60-79で惨敗。良い試合、ダメな試合の波が大きいシーズンです。

京都戦のB-MOMENTS。

04.02、アウェイ富山での2連戦。Game1は65-90、Game2はアウダが24点、森川が3P8/14のキャリアハイの3P成功数で26点と活躍するも76-92と2試合続けて惨敗でした。。

04.06、ホーム平塚でvs新潟。ゲームを通じてショットが好調でFG%は.579。アウダ23点、勇輝11アシスト、レジーFG7/7の16点、キング12点、コーヤ11点と、役者が活躍しました!

新潟戦のB-MOMENTS。

挑め、A東京

04.09からはアウェイvsA東京。前回の惨敗の借りを返したいところ。

Game1、強豪A東京相手にビーコルは4Qでも競り合いを見せ、残り1:17で4点差まで肉迫します。が、最終盤で突き放され80-91で敗北。

アウダが25点9リバウンド、レジーが16点12リバウンド、そして勇輝が11点13アシスト4スティール。
特に勇輝は、ウィスコンシン大時代にNCAAのオールアメリカ2ndチームに選ばれたこともある実力者のジョーダン・テイラーとマッチアップしながら薄ら笑いを浮かべていました。相手が強ければ強い程、本人でも見たことのない河村勇輝の世界が引き出され喜びを抑えることができない、そんな風にも見えました。

Game2、A東京に3Qで突き放され48-61で4Qへ。ここからビーコルは脅威の粘りを見せ、ひたひたと追い上げます。そして残り43秒で4点差、スイッチして警戒していたサイスのその上をいく勇輝の3Pでついに1点差に!
残り4秒、逆転を狙った勇輝の3Pは惜しくも外れ67-68で惜敗します。

アウダが28点、レジーが14点11リバウンド、そして勇輝が10点11アシスト。あと一歩までA東京を追い詰めましたが。。惜しかった。

後に勇輝が日本代表に選出された際にシュートを打たずトム・ホーバスHC(ホーバスHC)から叱責されたことが話題となりますが、この試合や前シーズンのプレイぶりからも(福岡第一~東海大でも)わかる通り、勇輝は勝負がかかったシチュエーションでは自らショットを放ってくる強心臓のプレイヤーです。現在のプレイスタイルに至るには、ホーバスHCの指導によるところや今後の海外挑戦を見越したところもあるとは思いますが、勇輝のバスケがショットを恐れるようなプレイスタイルでなかったことはこの試合が物語っています。

A東京戦、勇輝にフォーカスしたB-MOMENTS。

躍動の終盤戦

04.17、アウェイvs茨城戦。実は前日の04.16からの2連戦の予定でしたが、茨城の選手4名がコロナ陽性判定を受け、療養後の活動再開日が04.15だったため、Game1は中止でGame2のみ開催になりました。
コロナ療養の関係で茨城側はロスター8人、ビーコル側も森井ちゃんがコロナ陽性判定を受けて欠場。代わりに勇輝が今シーズン2度目のスターターとして登場します。

前半は互角でしたが後半は体力面で差が出たか107-77の30点差でビーコルが勝利!

アウダが15点9リバウンド6アシスト、レイトンが3P7/12の25点、森川が3P3/6の18点、キング13点と役者が活躍しますが、この日輝いたのはやはり勇輝。FG3/4の9点とB1史上2位となる17アシストの驚愕パフォーマンスでした。

04.20、ホームで因縁の広島戦。しかし、1Qで12点差をつけられ挽回できずに87-96で敗戦。

アウダが15点9リバウンド、森川が3P4/9の18点、キングが3P3/8の15点、そして勇輝が11点12アシストでしたが、メイヨに35点入れられたのが痛かった。。

広島戦のB-MOMENTS。

04.23、アウェイvs群馬2連戦。

Game1、前半で最大19点のリードを許すも、4Qで逆転し83-76で勝利!

アウダが16点、レイトンが23点14リバウンド、レジーが10点13リバウンド、森川が13点、そして勇輝が9点14アシストの輝き。

これで通算19勝32敗。勝利数は前シーズン記録したBリーグ以降のシーズン最多勝に並びました。

Game2、後半はどちらも引き離せない大熱戦。勇輝の3P2本で4Q残り58秒で3点差、残り30秒のアウダのレイアップで2点差まで肉迫するも最後でジョーンズを止められず84-88で接戦を落とします。

レジーが16点11リバウンド、キングが12点、勇輝が11点6アシスト。

04.27、ホーム横浜武道館で3rdユニフォーム「Arrival Black × Discover Gold」をまとってvs渋谷戦。ここで勝ってカッコイイところを見せて欲しかったですが。。結果は65-86で惨敗。。

渋谷戦のB-MOMENTS。

04.29、ホーム最終戦は横浜武道館でvs茨城2連戦。しかしそこに勇輝の姿はなく。。チームから個人名は公表されませんでしたが、コロナ陽性判定を受けたための欠場と思われます。勇輝のシーズンはここで終了となりました。
茨城側も前回同様ロスターがそろわず7人でゲームに臨みます。

Game1、1Qで28-14とビーコルがリードし、そのまま追い上げを許さず91-73で勝利!これで20勝34敗。Bリーグ以降のチーム最多勝を2年連続で更新しました。

アウダが18点11リバウンド6アシスト、レイトンが21点、レジーが10点10リバウンド、コーヤが12点、森井ちゃんが7点7アシストとバランスよく活躍し、そしてジェイコブスが初の3Pをきめます。

しかし試合中にシュウが側頭部を打撲し、シーズン終了となります。。

Game2、この日も7人で戦う茨城の気魄に押され1Qを13-21とリードされます。3Qで逆転するも茨城の粘りを突き放せず、なんとか91-85で勝利!

レイトンが3P6/8で26点、森井ちゃんが3P3/7の11点10アシストの活躍。龍星もBリーガーとなって初の3Pをきめます。

茨城戦2連戦のB-MOMENTS。

ホーム最終戦を連勝で飾り、ついに最終節の新潟戦へ。

05.07、シーズン最後の戦いはアウェイvs新潟。新潟はここまでリーグワーストの6勝44敗。シーズンの趨勢は決していますが、ホーム2連敗でシーズンを終えることはなんとしても避けたいはず。

Game1、新潟はロスコを欠く苦しい状況。ビーコルは2Qで31-17と突き放しますが、粘る新潟に4Q残り1:09で4年差まで追い上げられます。しかし残り50秒、キングが3Pをきめ7点差にして逃げきって76-70で勝利。

アウダが20点11リバウンド、コーヤが10点、森井ちゃんが6点11アシストでした。

Game2、前半はシーソーゲームが続いたものの、後半は一度も追いつけず70-82でシーズン終了。

ファウルトラブルに陥ったレジーがベンチに下がっている間、ネパウェを止めることができず28点12リバウンドを献上。

ビーコルはたけるんがキャリアハイの3P4本の14点、シーズン序盤以降は出場機会が少なかった古牧がハッスルスティールでチームを奮い立たせてくれました。

最終結果は22勝35敗。Bリーグ以降のクラブ最多勝は更新したものの勝率は5割以下で東地区8位、全体順位は15位でした。

スタッツから見たシーズンの振り返りを以前まとめていましたのでよかったらどうぞ↓

社長、GM、ヘッドコーチが新しくなり、航海の序盤はかつてないほど順調だったものの9連敗、勇輝とキングの2羽のカモメが乗船して、勇輝が翌シーズンまで海賊でいてくれることを発表、若い力の加入でシーズン最多勝を更新したものの勝率は5割以下でまだまだCSを狙える位置まではたどり着けなかったシーズンでした。

これにて21-22シーズン、海賊の物語Bリーグ編の第2章~旅立ち~は終了です。
ビーコル、伝説のシーズンは次回にて。



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