「ランボー全詩集」鈴木創士訳

「訣別」(の一部)

そして俺は冬をひどく恐れる、なぜならそれは慰安の季節であるからだ! ―――――ときには空に、歓喜する白い諸国民に覆い尽された果てしのない浜辺が見える。
大きな黄金の軍艦が、俺の頭上で、朝の微風に色とりどりの旗をはためかせている。
俺はすべての祝祭、すべての勝利、すべてのドラマを創造した。
俺は新しい花、新しい天体、新しい肉、新しい言語を発明しようとやってみた。 
俺は超自然の力を手に入れたと信じた。
ところがどうだ!
俺は己れの想像と己れの思い出を葬らねばならない!
芸術家と語り手の美しい栄光が奪い去られるのだ!
俺!
あらゆる道徳を免除され、自分を道士か天使かと思ったこの俺が、求むべき義務と、そして抱きしめるべきざらついた現実とともに土に返されるのだ!
百姓だ!
俺はだまされているのか?
隣人愛とは死の妹なのか?、俺にとっては?
最後に、俺は自分が嘘を糧にしたことで許しを乞うだろう。
さあ。 だが、味方の手などただのひとつもない!
それにどこで救いを得るというのか?

わ〜い!😄