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レノファなスタジアムの話(30)きらら浜スタジアムの可能性(アクセス実践編)

前回までの記事と時系列が若干前後しますが(というか、本当はこれを10月頃にアップする予定だったのですが)、去る9月16・17・18の3日間、山口きらら博記念公園で中国地方最大級の野外音楽フェス「WILD BUNCH FEST.2023」(ワイルドバンチフェス、略して「ワイバン」)が行われました。

これまでなかなかスケジュールが合わずに行ったことがなかったのですが(秋口は行事が重なることが多いのです)、今年は半ば奇跡的に最終日だけスケジュールが空いて、この日に参戦した次第です(ちなみにロックフェスティバルも人生で初参戦)。

とはいえ、このnoteは(いくらネタ切れ気味だとは言え)ワイバンの感想を書くことが目的では無く、県内で球技専用スタジアムを作るとしたら…話で必ず浮上する山口きらら博記念公園って実際に万単位のお客さんを捌くとなったらどうしているのだろうか、というのを身をもってご紹介するのが今回の記事の目的であります。

きらら浜については以前の記事でもご紹介していますので、そちらもご参考までに。


きらら浜へのアクセス

今回、主催者が公式サイトでアクセスとして紹介していたのが以下の4つ。

  1. 公共交通機関+新山口駅からのシャトルバス

  2. 各都市からのオフィシャルツアー(ツアーバス)

  3. 自家用車(有料駐車場)

  4. タクシーまたは二輪車(自転車・バイク)

確かにシャトルバス利用者は多かったですし、車でやってきた人も多数いたのですが、私はこれらの交通手段は使わず、別の手段で会場まで出向きました。
そう、「宇部線阿知須駅から徒歩」というやつです。

宇部線の電車(Wikipediaより)

宇部線で行ってみる

というわけで、JR新山口駅で宇部線が発着する8番線へ。
ワイバンのオフィシャルサイトには案内が全くなかったのですが、宇部線でも列車の増発を行っていました。(通常の宇部線は新幹線接続を前提にダイヤを組んでいるため、在来線同士の接続だと1時間待ちとかがざらなのですよね)
シャトルバスが「片道1000円」というちょっとしたフェス価格ということもあって、ホームには明らかにワイバン目当てと思われる若い方の姿が多数。
そりゃJRも臨時列車を出すわな、といった感じ。
(ちなみに新山口から阿知須までは片道240円也)
やってきた2両編成の電車に揺られて阿知須駅着。

駅を降りたら、海に向かって直線の道を歩くと約1.5kmできらら博記念公園の一角に到着。入場ゲートはもう少し先なので、さらに500mぐらい歩いて入場ゲートに到着。
合計約2kmの道のりは、だいたい30分程度といったところでしょうか。

宇部線での帰り道

そして時間は過ぎ、すべてのラインナップが終了し、帰りも阿知須駅に歩いて向かうことになるのですが、ここからがなかなか大変でした
まず、観客(公式発表は無かったのですが、初日が主催者発表で2万5千人と言う話でしたから、最終日は3万人は超えていたのではないかと思います)の大半が最後まで残っていた状態で(何せラストがYOASOBIでしたし)一斉に退場するにもかかわらず、退場の動線が1つしかないので、会場を出るまでにかなりの時間を要しました。

で、会場を出てからも、車道を横断する必要がある箇所が3箇所あり、うち2箇所は駐車場から出る車と交わる場所なので、その度に警備員が整理している状態。車を出さないと渋滞が発生するので、歩行者が渡れるのは3、4分に一度。(通常の信号機のサイクルが2分ぐらいと言われていますので、それよりも待たされた感はあります)
当然一度では渡りきれないので、何度かに分けて亘らされることになります。
結果、場外に出るまでに合計30分ぐらいは待たされたかな、と、

「WILD BUNCH FES.」公式サイトのエリアマップに赤丸をつけたもの。
赤丸の部分で歩行者が「2回ずつ」横断する必要あり。

んで、待ち時間と合わせて1時間かけて阿知須駅に着いたのはいいのですが、宇部線の電車はどう頑張っても30分に1本以上増やせないので、ホームに人が溢れている状態。

阿知須駅到着の時点で既にこんな感じ。
ちなみに右側が新山口方面の乗り場。

当然のことながら(首都圏の満員電車ほどではないですが)電車内もすし詰め状態でした。

きらら浜に万単位の客を呼ぶには

ということで、フェス自体は楽しいものでしたが、今後きらら浜に電車で行くのを薦めるかと云われるとちょっと二の足を踏む、というのが正直な感想ではあります。
もちろん、そこまで混んでなければ30分ぐらいの散歩は悪くないとは思う(全国のサッカースタジアムだって、最寄り駅から歩いて30分というところは割とあったりしますからね)のですが、万の単位の人間をこれで運べるかとなると「そりゃ無理よねぇ」と言わざるを得ません。
もうちょっと駅に近くてもうちょっと駅が広くないとねぇ…というのが正直なところでしょうね。

それともう一つ、このルートを歩いて気づいたことがあって、「阿知須駅周辺で送り迎えしてもらっている人が多い」ってことなんですよね。
レノファの試合を見に行くときに「送迎付き」ってのはあまりイメージしなかったんですが、駐車料金もなかなかのもの&行き帰りに間違いなく渋滞するとなると、こういう手法も結構一般的になるのねぇ、ってのが新しい発見でした。
とはいえ、これも自家用車で人を運ぶのと一緒なので、そこまでの輸送力が無いわけで、あくまでも「選択肢の一つ」ぐらいに考えておいた方がいいのかな、と。

…みたいなことを総合的に考えると、やっぱり「きらら浜に万単位の集客を見込む施設を作るのは(今のままでは)相当に厳しそう」ということになっちゃうのかな、というのが今回の結論ですかね。

取りあえず、今回はここまで。

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