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『サブスクリプション』書評レビュー

自社商品のサブスクモデルへの転換を考えていて、考え方を学ぶために読みました。

この本で印象に残った部分は、以下の3つ。

①製品を売るな、結果を売れ

高度経済成長期やバブルの時代というのは、いわゆる『製品の時代』。
いかにして売れる製品を作り、効率化して売っていくことで企業は成長していった。つまり、売って終わりだったのだ。

だけど、モノが溢れすぎている現代では、モノを売る時代は終わった。
製品中心の時代から、顧客中心の時代に移り変わっている。

そんな時代に大事なのが、多くの販売チャネルと製品を作って販売するのではなく、顧客との関係を大事にして、1人のサブスクライバーとの関係を構築すること。

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つまり、売って終わりではなく、売ってからが始まりなのだ。

したがって、今の時代は製品を売るのではなく、製品を使って実現できる結果を売るべき。
例えば、冷蔵庫を売るのではなく、新鮮で冷たい食品の提供をする。掘削機ではなく、一等量の土砂の掘削を提供する、など。
車も車自体を買うことはコスパが悪いと車を買う人が減っているけど、車を利用したいときに利用したいというニーズはある。それがカーシェアやUberの発想。

利用者としても、設備投資を一気にするよりも、毎月の運用コストに充てた方が、同じ金額を払うとしてもキャッシュフローが回しやすくなる。

確かに、ホームページも一気に数十万のお金を払うよりは、ただ制作するだけでなく、集客サポートと運用と合わせてサブスクにした方が、満足度的にも高くなるかもしれない。
ホームページを作ること自体にはもう価値はなくなり始めてるから、"ホームページを売る"という概念自体を取っ払った方が良いかもしれない。

②魚(フィッシュ)を飲み込め


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サブスクモデルは、確かに安定収入には繋がるが、最初の大きい金額は得られなくなる。そうなると、損益計算書的には最初は収益が下がってしまう。

時に、大企業の場合は、製品を販売するモデルからサブスクモデルへの転換は、オペレーション変更に経費がかなりかかる。

そんな事例のわかりやすい例が、Adobe。
Adobeは元々はパッケージで販売してたのにも関わらず、いつのまにかサブスクモデルに切り替わっている。そして、無意識的に毎月のように課金してる…w

Adobeの例がわかりやすく書かれていたけど、Adobeの方向転換は並外れた決断だよなぁと改めて思った。元々うまくいっていたビジネスモデルから、将来性を見ての転換は本当に凄い。

③広告モデルは衰退している

また、広告モデルは衰退しており、読者への購読料を取るモデルに転換してるというのにも納得。
確かに、WEBサイトへの広告は、微妙かもしれない。
それよりは、もっとブランド力を高めて、WEBサイトだけでなくSNSでの紹介など、多方面からのアプローチを考えたほうが良いかも。

それこそ、弊社の強みはWEB制作とWEBマーケティングの会社をやりつつ、ローカルメディアを運営していること。

WEB制作とローカルメディアの組み合わせが、サブスクモデル転換のカギを握るかも。

『サブスクリプション』の本は分厚くて必要ない部分もあるけど、色んな事例が書かれているので、考え方の転換におすすめです。


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