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SNSは、「社会」として改めて注目を集めている!_20200601_DataTailor気になるNEWS

大変痛ましい事件が発生してしまったり、米国ではトランプ大統領の発言などで「在り様」について改めて問い直されている/議論の的となっているSNSについて、気になるNEWSを今回は見ていきたいと思います。

■ソーシャルメディア利用環境整備機構の緊急声明

ByteDance株式会社/Facebook Japan株式会社/LINE株式会社/Twitter Japan株式会社が正会員Aとして名を連ねておられるソーシャルメディア利用環境整備機構が「ソーシャルメディア上の名誉毀損や侮辱等を意図したコンテンツの投稿行為等に対する緊急声明」を5/26に発表されました。

ソーシャル

本記事をご覧の皆様は、誹謗中傷などの他人を傷つける行為を行ってはいけないということは、言うまでも無くご理解になられていることかと思います。

 禁止事項の明示と措置の徹底
他人への嫌がらせや個人に対する名誉毀損や侮辱等を意図したコンテンツの投稿などの行為を禁止し、利用規約に記載するとともに、さらに禁止事項についての啓発広報を実施します。禁止事項等に該当する行為を把握した場合、全部または一部のサービスの利用の停止など、必要かつ適切な措置を徹底し、利用者への説明等の丁寧なコミュニケーションに努めます。

しかしながら、名実ともに「ソーシャル=社会」になったSNSにおけるルールを誰が決めるのか?(誰が決め得るのか?)というところが気になった(興味を惹かれた)ところです。下記、引用もさせて頂きましたが、「名誉毀損や侮辱等を意図したコンテンツ」の投稿を禁止するとありますが、程度問題・実害をどのように判断するのか?

都度都度、争訟になるわけではないので、運営社(プラットフォーマ―)の自主ルールになるのだと思いますが、(特定の個人や企業や団体に対しての)恣意的な運用へ舵が切られた時には大変怖いことでもあるな。と感じました。

「ソーシャル=社会」になったSNSに対しては、個人も企業も目配りをし、恣意的な運用が為されていないか?も気に掛ける必要があるのだと思います。なお、このような声を踏まえて、「透明性」ということについても触れておられるのかも知れません。(なお、私見ですが、色々な場で、「透明性」が現在強く求められているように感じています。個人も企業も活動において、「透明性」ということを念頭に置いて、満たせているか?を考え直すべき時に来ているのかも知れないと考えています。)

 取組の透明性向上
特別委員会において、取組内容の公表や、取組の有効性の検証などを実施し、業界全体の取組の透明性向上に努めます。

■米国におけるSNS規制

日本におけるSNS内での投稿に対する規制議論と時を同じくして、米国においても、議論が巻き起こっています。

1996年に成立した米通信品位法は「善意による判断」であればSNS運営企業が投稿を削除したり、閲覧を制限したりできると規定。SNS各社が自社のプラットフォームにふさわしいコンテンツを決められるとの解釈が一般的だ。SNS企業がテロ組織の戦闘員勧誘や薬物取引などに関する投稿を削除できるのは同法が根拠になっている。

日経新聞の記事によると、米通信品位法が「善意による判断」を根拠として、コンテンツの削除・閲覧制限が出来ると規定されているとのことです。

前項で触れた日本の事例も然りですが、制限できる範囲をどこまでにするか?どう考えるか?は、SNSだけの議論ではなく、もっと大局からの視点で思考するべきところなのだろうな。と感じました。

「ソーシャル=社会」/コミュニティにおける制限においては、これまでの国家と個人の制約(及びその根拠)について議論された社会契約説・社会契約論などの議論を改めて学び直して考えて行くのも良いのではないかと思いました。(あくまでも私見としてですが。)

ビジネスパーソンには教養が求められるということが言われていますが、温故知新で、先達の議論/考えを参考にさせて頂き、我々が学び得る・学ぶべきところは多々あると思います。

■ソーシャルメディアについて考える上での興味深い書籍

少し書生じみた意見ばかりを並べましたが、HowToやテクニカルな知識だけに流されてはいけないと言う最近の私の自戒も込めて、意見をまとめさせて頂きました。根っこの部分に対しての見解や知識が無いと、どこまでも流され続けて、変化の激しい今の世の中では対応ができないな。と。

先日からWWDさんも「不易と流行のあいだ」というテーマで連載を行っておられますが、「不易」なものを学ぶ姿勢を持ち続けたいなと、個人としては強く考えています。

SNSに対して、社会契約などの話を持ち出しましたが、恥ずかしながらまだまだ学び掛けの部分が多分にあるので、これから学び直したいと思います。ちなみに、SNSを考えるにあたり、最近グッと来たのは、下記の書籍です。

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生物学からのアプローチ(考察)でSNSを見ていて、非常に面白いので、おススメです!!!

本noteでは、「不易流行」を意識して、これからも情報発信をして行きたいと思いますので、宜しくお願い致します!

<<執筆>>原 直志

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