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サステナブルな働き方 = フルリモート*好きと得意*知的好奇心

DataStrategy社は机上の空論ではない、事業にインパクトを与えるデータサイエンスを提供することを得意としています。これを実現可能にしているのは、AI/データの専門性、及び業界・職種の専門性の2つを高いレベルで持つメンバー達です。

今回は、実際に働くメンバーである木村紋子さんの発表論文をご紹介しながら、どうしてDataStrategy社ではアカデミック活動とビジネス活動の両立が可能になるのか、フルリモートでも質を担保したプロジェクト運営が可能なのかを紐解きます。

メンバー紹介:木村紋子

東京大学工学部航空宇宙工学専攻。渋滞学で著名な東京大学の西成研究室出身。学生時代より渋滞学を研究し、社会人学生としてPhDを取得。現在も働きながら研究を続けています。現在はグアム在住で、弊社からJAXAへ招聘研究員として派遣中です。

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掲載論文の紹介

今回の論文は、渋滞の予兆を捉えることができる新しい指標を提案した論文で、物理学の社会応用分野で権威ある Physica A: Statistical Mechanics and its Applications という論文に掲載されました。

Formularization of entropy and anticipation of metastable states using mutual information in one-dimensional traffic flow
(訳:「1 次元交通流におけるエントロピーの定式化と相互情報量を利用したメタ安定状態の検知」)

本シュミレーション活用で開ける未来

木村さんの研究分野である「渋滞学」とは、自然渋滞が発生するメカニズムや、道路のどこで渋滞が発生しやすいのかを物理学や交通シュミレーションを用いて解明する学問です。名前から連想される通り、交通インフラを支える研究テーマの一つです。

今回の論文では、渋滞予兆を捉えることができる新しい指標の提案をしています。ポイントは新指標を考案しただけではなく、実際の高速道路での走行データも用いて指標を定量的に検証している点です。

一言でいうと何?

Q:この指標を活用することで何ができるのか?
A:渋滞解消への打ち手のタイミングを知れる

この指標を活用することで、渋滞の予兆(車間距離が短く、速度が高い状態)を捉えることができ、渋滞解消の手立てを打つタイミングを知ることができるようになるため、渋滞が発生しにくい道路建設計画等への応用につながることが期待されます。

木村さんの実務は、米国からフルリモートで実施中

働きながら研究を続け論文掲載された木村さんは、最初のプロジェクトから現在に至るまで、フルリモートで仕事をしてもらっています。彼女は現在グアム在住で、以前はハワイに居住されていました。きっかけは配偶者の転勤による移住です。

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配偶者の転勤は、女性のキャリア断絶の大きな理由に上げられています。木村さんも、三菱総研でキャリアを積んでいましたが転勤に伴い退職されています。

しかし、航空宇宙分野という専門性、三菱総研時代に培ったキャリア、米国在住である利点を活かし、DataStrategy社の航空機に関する米国認証制度調査プロジェクトをリードいただきました。航空ベンチャーがグローバルでのビジネスを拡大するために必要なリサーチプロジェクトで、木村さんの高い専門性にマッチした案件だったと言えます。その後も多くのプロジェクトで働いてくれています。

出産・育児も現在進行形で経験されており、まさに八面六臂の活躍ぶりです。木村さんが優秀であるのは当然ながら、コロナ禍で叫ばれるリモート化・場所に囚われない働き方を体現できるのは、弊社ならではの理由があります。

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持続可能な働き方は、メンバーの「好き」を活用すること

フルリモートを前提した働き方で成果をあげるために重要なのは、個人の興味関心や知的好奇心がある分野を理解し、適切なプロジェクトに参加してもらうことです。少し言葉は悪いですが、好きな気持ちを利用して、成果が最大化するようにプロジェクトを割り振ります。

専門領域を含め、個人が興味を持つことや、好き・得意な業務をお願いすることを優先しています。そのほうが、相互に気持ちよく仕事ができて質もついてきます。

少数精鋭の弊社だからできることでは?と思われるかもしれませんが、その疑問は本質的ではありません。「好きと得意に特化して仕事を割り振る」という思想の有無の違いです。

つい、部下やメンバーに対して「様々な幅広い経験をしてほしい」「苦手から逃げずに弱点を克服してほしい」と思いがちです。しかし、人の時間は限られています。好きと得意にフォーカスするのは、実は非常に効率的なのです。そして内部的に効率がよいことは、顧客に取っての付加価値の高さにも繋がります。

今後もDataStrategy社は、メンバーがアカデミックな活動を継続しつつ、その専門性をビジネスに活用できるような環境をつくっていきたいと思います。

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