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UC Berkeley Blockchain Xceleratorの参加レポート -プログラムの紹介-

 皆さんこんにちは。DataGatewayのSakshamです。今日の記事では私が参加しているUC Berkeley主催のBlockchain Xcelerator Programに参加した様子を記事にまとめています。私自身はDataGatewayの戦略責任者であり、自社の技術研究を3Cloudという独自のプラットフォームに変換する取り組みを主導しています。
 今回、日本から唯一、我々DataGatewayがこのプログラムに参加していますが、今回は世界的なアクセラレータープログラムの一部始終を、皆さんにも共有します!

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Berkeley Blockchain Xcelerator Programとは?

 Berkeley Blockchain Xceleratorは、Blockchain at Berkeley、Berkeley Engineering(Sutardja Center for Entrepreneurship & Technology)、Haas School of Businessが運営する、カリフォルニア大学バークレー校のブロックチェーンに特化したスタートアップアクセラレーターです。このプログラムは、専門性の強いメンターや専門人材ネットワークへのアクセスから、ブロックチェーン/暗号ベンチャーキャピタル企業との特別なプログラミングセッションまで、幅広いサポートを提供してくれます。このプログラムは合格率が10%以下となっており、競争率が高く、業界内でも高い評価を得ています。


DataGatewayが取り組んでいるもの

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写真:プログラムに参加しているときの様子

 現在、DataGatewayはIPFS(注釈1) とマルチブロックチェーンのインフラを使って、分散型インターネットエコシステムとクラウド3.0サービスプラットフォームを構築しています。私たちはこれを「3 Cloud」と呼んでいます。会社としての主要なビジョンの一つは「人々が自身のデータの所有権を持つ世界」を実現することです。
 昨今、大企業によるユーザーデータの不正使用が多発していることを考えると、これは非常に重要なテーマです。私たちは深層技術を用いて、個人のデータを個人のプライベートブロックチェーンに記録し、IPFSネットワーク上に分散して保存します。データはその人のデジタルアイデンティティとリンクしており、その仕組みはDataGatewayがマイクロソフトと共同で開発しています。これにより、自分のデータを完全に記録し、ユーザーの手でコントロールすることができます。
 また、スマートコントラクトを利用することで、他のステークホルダーとのデータ共有も容易になります。将来的には、より分散化されたクラウドサービスを導入し、ゼロ知識証明(注釈2)や、より大きなデータ経済を実現するためのフェデレーテッド・ラーニング(注釈3)を統合していく予定です。

注釈1:日本語では「惑星間ファイルシステム」と訳され、米Protocol Labsにより開発が進めれられているP2Pネットワーク上で動作するハイパーメディアプロトコルとその実装
注釈2:ある人(証明者)が別のある人(承認者)に対して、与えられた情報が「真実である」ということ以外の情報を相手に与えずに、その情報が実際に「真実」であることを証明する手法のこと
注釈3:データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う方法


初回のプログラムを受けてみた印象

 一言で言えば、大変素晴らしいプログラムでした。ブロックチェーンに関するセミナーが毎週開催され、業界のリーダーや投資家との交流を通じ、製品を次のレベルに引き上げるためのヒントを得ることができます。DataGatewayはシリコンバレーの起業家であり投資家としてベテランであるShomit Ghose氏(注釈4)をメンターとして紹介していただき、事業をより良くすべくアドバイスをいただくことになりました。Xceleratorのチームは、投資家候補へのアプローチ、イベントやカンファレンスでのプレゼンテーションの機会の提供、メディアやパートナー候補の紹介を積極的に行ってくれます。たくさんのコンテンツで1週間の予定が埋まってしまいます。この分野で活動している他のスタートアップにも、このプログラムに参加することを強くお勧めしたいです。

注釈4 : Shomit Ghose氏はシリコンバレーで長年にわたり起業家として活躍し、ベンチャーキャピタルや取締役、経営幹部としてソフトウェアのスタートアップ企業で豊富な経験を積んできました。事業責任者としてIPOを複数回成功させ、事業買収も複数回成功させた経歴があります。現在は、アーリーステージのベンチャーキャピタルであるONSET Venturesのマネージングディレクター兼パートナーであり、複数のソフトウェアスタートアップ企業に投資し、その役員を務めています。


6ヵ月間のプログラムはどのように構成されていますか?

 プログラム期間中に行われるセミナーや1対1のメンタリングとは別に、プログラムの終盤ではDemo Dayが開催されます。Demo Dayでは、Pantera、Polychain、Susquehannaなどの業界を代表する投資家や、Web3 Foundation、ConsenSysなどの組織に対して、DataGatewayの開発成果を発表する機会が与えられます。開催場所はキャンパス内を予定していますが、COVID-19の状況によってはオンラインで開催される可能性もあります。  DemoDayの発表は、私たちのビジネスの可能性が試されるのターニングポイントになることは間違いないので、プログラムで得た知見を最大限活かしていきたいと思っています。

DataGatewayのビジネスプランと、Xceleratorでどのように改善しようとしているのか

 DataGatewayは、すでにサツドラホールディングスなどの日本を代表する企業や、医療法人などと協力して、3Cloudの分散化サービスをプロジェクトに組み込んでいます。

 現在のところ、3 CloudはB2Bのサービスに限定されていますが、近いうちに開発者やユーザーにネットワークを公開する予定です。現在、3Cloudのコアプロトコルを開発しています。これにより、開発者は3Cloudのアーキテクチャ上にアプリケーションを構築し、それをメインネットワークとリンクさせることができます。これにより、ヘルスケア、人事、金融、物流など、さまざまな業界で当社のサービスを迅速に導入することができます。また、3Cloudプラットフォームと連携するために、確立されたトークノミックシステムを持つ暗号通貨の発売も検討しています。今後、DataGatewayは、3Cloud Platformの上にカスタムアプリケーションを構築し、顧客に分散型ソリューションを提供していきます。その可能性は無限大です。

 今回はUC Berkeley Blockchain Xceleratorの参加レポートをお届けしました!引き続きこちらのnoteではプログラムの様子を追ってレポートしていきたいと思います。


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