旭酒造株式会社(獺祭)

「旭酒造は酒造りが好きです。」 ともすれば一時のワインがそうであったように、 吟醸酒の…

旭酒造株式会社(獺祭)

「旭酒造は酒造りが好きです。」 ともすれば一時のワインがそうであったように、 吟醸酒の世界も、通でなければわからないとか、 理解しづらいモノのように語られます。 絶対に違います。 真に美味しい酒は、誰が飲んでも美味しいモノです。 旭酒造は真に美味しい酒を目指します。

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蔵元日記vol.556【山田錦値上げ】

先日、兵庫県の山田錦の価格について値上げの話が全農兵庫から私どもに来ました。1俵(60kg)につき650円上げたいそうです。聞いていて、目が点になりました。今までの価格が特上26,790円としてたったの2%強!!。これで、よく、よく、農協傘下の山田錦農家たちを納得させる自信があるものです。 マスコミ報道でもあるように、諸物価高騰の今、農家の諸経費も相当上がっていると推測されます。これで良いんでしょうか? いいわけないですよね。聞けば、酒造組合と話し合って決めたそうです。「ア

    • 蔵元日記vol.555【誰も描いていない台湾と日本強固な絆!!邱貴油絵作品展】

      12月14日までなので急いでご案内します。台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター(東京都港区虎ノ門1-1-12虎の門ビル2階)で、「誰も描いていない 台湾と日本強固な絆!!邱貴油絵作品展」が開かれています。教えてくださる人がいて行ってみると、受付を通って最初のコーナーの正面に李登輝元総統と安倍晋三元首相が天国で囲碁を打っている絵がかかっています。 その絵の中で安倍総理の後ろには台湾の有名な特産品である高山茶が、李登輝元総統の後ろには日本の有名な日本酒として「獺祭磨きその先

      • 蔵元日記vol.554【最高を超える山田錦プロジェクト】

        来年1/12に五回目になる山田錦の全国コンテストの第一位発表会及び授賞式を東京帝国ホテルで開催いたします。このコンテストは山田錦農家に夢を持ってもらいたいという目的で開催し始めました。山田錦は「酒米の帝王」とか「最高の酒米」とか言われながら、地域社会の論理が先行する農業環境の中で個々の栽培農家には何となく陽が当たってこなかったと思います。その農家たち、特に力がありやる気に満ちた農家に注目してコンテストを行い、一位になった農家の山田錦60俵(60kg)を1俵50万円、つまり総額

        • 蔵元日記vol.553【アル添するなら獺祭】

          アル添、アルコール添加の事ですね。獺祭は純米大吟醸しか造りませんから、アルコール添加なんて関係ないわけですが、、、ちょっと聞いてください。 獺祭は一年で山田錦を約1万トン使います。「ビヨンド・ザ・ビヨンド」や「磨き二割三分」から「純米大吟醸45」まで全部集めて獺祭の平均精米歩合を計算しますと30%(なんと!)。 と、いう事は、1万トンのうち7千トンは米ぬかになるという事です。 地球環境なんて大上段に振りかぶらなくても、これだけの数量になればこれがちゃんとした意味のあるもの

        蔵元日記vol.556【山田錦値上げ】

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          蔵元日記vol.552【伝説の宮川秀之さん】

          前号の蔵元日記(ブルネロクチネリ)編でイタリアに行ったお話をしましたが、そもそものイタリア訪問の目的は宮川秀之さんという方にあって、そのお孫さんの結婚式に参加するのが今回の目的でした。   宮川さんは僕たちの世代の自動車少年にとって、いつも記憶に残っていた方です。当時、今のようにきちんとした広報部もなかったであろう、モデナで自動車レースの片手間に少量生産の市販スポーツカーを造っていたにすぎない、フェラーリやマセラティ―に直接コンタクトして試乗させてもらう。そしてその試乗記をカ

          蔵元日記vol.552【伝説の宮川秀之さん】

          蔵元日記vol.551【ブルネロクチネリ】

          9/23のオープニングパーティーを終えて3日後、NYのJFK空港からITAエアーでローマに向けて出発しました。航空会社は、なんと、元アリタリア航空ですから若干心配しました。でも、心配された何のトラブルもなし。そのうえ、機内で出された料理は、もちろんアメリカ系は言うに及ばず、ほかの欧州系航空会社より私的には素朴で美味しいといううれしい驚きがありました。 最初の目的地はイタリアの超高級ファッションブランドであるブルネロクチネリの本社工場のある村です。ローマから車で二時間ちょっと

          蔵元日記vol.551【ブルネロクチネリ】

          蔵元日記vol.550【ニューヨーク蔵のオープンニングパーティー】

          ニュースなどでもしかしたら皆様ご存じかも知れませんが、ニューヨーク蔵のオープニングパーティーを9/23にハイドパークの酒蔵を会場に無事に開催させていただきました。当日はあいにくの雨だったのですが、心配された暴風雨になることもなく、何とか小雨の中で終えることができました。日本、そしてアメリカと世界中から450名のお客様においでいただき、皆様の笑顔をいただくパーティーになりました。心から皆様に感謝しております。 そして、至らなかったことも多かったと思います。NY総領事館の森大使

          蔵元日記vol.550【ニューヨーク蔵のオープンニングパーティー】

          蔵元日記vol.549【バブルがはじけた】

          この半年の海外市場の様子を見ていると日本酒の輸出がはっきり落ち込んでいます。中国を除いて、アメリカをはじめほとんどの国で前年割れが続いています。原因は、特にアメリカで顕著だったのですが、コロナの後半時期に飲食をはじめ消費が一気に高まったこと。「ステイホーム」の掛け声が効きすぎ続けたコロナ優等生の日本にいると分かり難いのですが、コロナ前半に無理やり抑え込まれていた消費がその反動で後半期に盛り上がったのです。「強いアメリカを取り戻そう」という国民的機運も後押ししていたと思います。

          蔵元日記vol.549【バブルがはじけた】

          蔵元日記vol.548【Joe Hisaishi】

          ぶっ飛びました!! 7月中旬の土曜日、久石譲さんのコンサートに行きました。場所はワシントンDCのフィリーズ国立公園の中にあるコンサートホール。会場近くでウーバーから下りたとたんに、会場に向いて歩く人の長い列にびっくりしました。このコンサートが尋常ではないことにさすがの私も気づきました。車を下りたあたりからゴルフカートでのお客さんの送迎サービスもあったのですが、雰囲気を味わいたくて300メートルぐらいの距離をゲートまで歩きました。 ゲートを通過して少し進むとすり鉢状の地形にな

          蔵元日記vol.548【Joe Hisaishi】

          蔵元日記vol.547【自宅の前に蛍が!!】

          びっくりしました。アメリカにも蛍がいるんですね。しかも我が家の前に。昨日夜、社員の自宅に招待されて良い機嫌で帰ってきた8時半ごろ、自宅前の芝生から小さな光がぽつぽつと飛び立つのです。目を凝らしてみると蛍です。 川もないのにどうして? 当然、日本でホタルの餌になるカワニナもいませんから何を餌に?疑問は数限りなく浮かんでいるのですが、とにかく蛍が我が家の前の芝生に生息しているのです。 ちなみに、蛍に限らずアメリカは自然豊かでいろいろな生き物が人間と共生していますね。裏庭でリス

          蔵元日記vol.547【自宅の前に蛍が!!】

          蔵元日記vol.546【ニューヨーク移住日記】

          一か月ぶりにニューヨークに帰って来ました。5/22に日本に帰ったのですが、前にも皆さんにお話ししたように、パンパンの日程を国内でこなして、ついでにその間に昨年に続いてアントレプレナー・オブ・ザ・イヤーの世界大会参加のためモナコに行って、そのままパリに行って、どちらの国でも現地で獺祭の会を主宰してきました。 やっぱり、ヨーロッパは歴史が古いだけあって色んな物がみっちり作ってあります。モナコはもちろん超お金持ちの国ですから豪華なのは当たり前ですが、パリだって、比べると、豪華さは

          蔵元日記vol.546【ニューヨーク移住日記】

          蔵元日記vol.545【金賞】

          ただいま、一時帰国中です。うちの酒蔵の鬼のようなFさんとHさんのおかげで日程はパンパンに詰められ、時差ボケに悩む暇なく、一日にいくつも詰め込まれた予定をこなすのにきりきり舞いをしています。そんな私のところに朗報が飛び込んできました、毎年春に開催される国税庁主催の全国新酒鑑評会で金賞を取ったとの報告が製造部長の西田からあったのです。 実は、旭酒造にとって金賞は初めてなのです。ですから、1984年に私が父の死去とともに酒蔵を継いで以来初めてという事です。技術的には悪夢のような最

          蔵元日記vol.545【金賞】

          蔵元日記vol.544【72歳にして初めてNAVI活用】

          ☆こりゃ、ダメだわ(泣) アメリカにわたって、左ハンドルの車で右側通行の道路を恐る恐る走り始めて一週間目の日曜日、大それたことに遠出を企画しました。マンハッタンに行くのはまだ怖いから(汗)、どこか遠いところでそこまで都会じゃないところ。とはいえ、田舎の観光地を巡っても一車線道路だったらこのあたりを走り回るのと変わらない。という事で、ある程度街中で、行きつくには少しは高速道路も走らなければいけないアウトレットが良いだろうと、ニューヨーク便利帳(表紙が島耕作です!)を開いて、ニ

          蔵元日記vol.544【72歳にして初めてNAVI活用】

          蔵元日記vol.543【NY蔵に桜が咲きました】

          ☆ニューヨーク・ハイドパークに桜が咲いた。 NY蔵に桜が咲きました。数日前から八重桜はぽつぽつと開いていましたが、今日はソメイヨシノも二分咲きというところですが、咲き始めました。日本の酒蔵だからとこだわって、敷地内に30本ぐらい植えたので、これが数年たって満開になったら見事でしょうね。 来年の私の秘かな目標は日本で桜をめでて、3~4週間遅いアメリカの酒蔵の前に咲く桜を見ながら花見酒!!一般的に戸外で酒を飲むことはアメリカでは制限されるはずですが、タウンの粋な意向で、酒蔵の

          蔵元日記vol.543【NY蔵に桜が咲きました】

          蔵元日記vol.542【ニューヨーク移住報告第3報】

          ☆アメリカは雑か? はい、雑です。ただし、細かな部分という前提です。例えば、あれだけ安全基準や衛生基準に厳しいのに、ニューヨーク蔵の製造パートの設備を見ていても、手洗いのシンクの大きさに比べて蛇口の金具が不必要に大きい。周囲に水を撒き散らさずに手を洗うことはものすごく難しい。何考えてるんですかね。一事が万事こんな感じです。この辺りは設計図を見ていた段階では私たちにもわからず、出来上がってしまってから気づいた次第です。つまり小さな事はあまり信用できない。 しかし、アメリカの

          蔵元日記vol.542【ニューヨーク移住報告第3報】

          蔵元日記vol.541【ニューヨーク移住報告第2報】

          ☆爺にはニューヨークは寒い そりゃ、青森程度の緯度なんだから寒いのは当たり前と思われるでしょうけど、それ以上にマンハッタンは寒いというのが実感です。酒蔵のあるハイドパークはマンハッタンと比べて150km程度北にありますから、もっと寒いはずです。実際、2月の寒波の時なんかマンハッタンが-11℃の時、ハイドパークは-18℃でした。しかし、何となく印象が逆なのです。 確かに4月の初めに酒蔵の前にあるスーパーの駐車場に集めた雪がまだ残っていましたから、気温は低いはずです。しかし、

          蔵元日記vol.541【ニューヨーク移住報告第2報】