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近況報告。

前回の投稿から半年ほど経った。あの頃は体調も精神状態も真っ暗闇の中という感じで、全く先が見えなかった。
梅雨ということもあり、気持ちの落ち込みも激しかったのだろう。夏がきて、秋になり、気候が良くなって段々と心身ともに回復してきた。底まで落ちた体力も30分弱の散歩から始め、三か月かけてまともに出歩けるまでに回復した。食事もトーストひとかけらから始め、量はかなり少ないながらそこそこにまともな物が食べられるようになってきた。
もう無理だと思っても、人間案外回復できるものである。

あれから、大きな決断をした。今通っている通信制高校の退学、定時制高校への編入である。
何もなくとも涙が零れ、体調に関する不安に常に煩わされる状況から抜け出そうともがいていた8月、中学時代の友達、後輩と再会する機会があった。年が明けてから初めて会う同年代の知り合いだった。
再会を喜び、言葉を交わす中で(そんなに仰々しいものでもなく普通の高校生の会話だったのだけれども)気づいたのだった。自分には他人が必要だと。

中学卒業の頃鬱に襲われ、他人から逃げるように通信制高校に入学した。それから一年、気づけば普通の高校生に憧れ続けていた。普通になりたかった。孤独だった。寂しかった。
それに気が付くのに一年半もかかってしまったのだった。

何事にも興味が持てず、好きだった絵を描くこともチューバを吹くことも苦痛になってしまった。それも、刺激を与えあう他人が居らず、自分に向き合うしかできなくなったためだろう。思っていたより自分は寂しがりやだったらしい。

今は三月の編入試験に向けて勉強を始めている。落ちたらどうしよう、という不安に押しつぶされかけもしたが、何とか心の平安を保てている。毎日の日課もできて、ようやく空回りしていた歯車がかみ合い始めた感じがしているところだ。

学んだことが二つある。
一つは、人間、本当に回復できない病にはなかなかかからないこと。
もう一つは人間、一人で生きていける人はそう居ないこと。

過敏性腸症候群持ちで心が敏感な自分が学校に通うようになることでどうなってしまうのか、全く分からない。本当は怖くてたまらない。
だが、何か変えないと、駄目になってしまう。それだけは、分かる。
とにかく今は入試に向けて、進むのみだ。

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