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ChatGPTと英語を学ぶ授業デザイン


「何を話すか」を重視して授業をデザインする

「ChatGPTと英語を学ぶ」シリーズでは、ChatGPTの力を借りながら、自分が英語で話したいコンテンツを、自分のことばで話す授業プランを紹介します。

自分は英文法をよく理解していないし、英語の語彙数も少ないので、英語が話せない、と思っている人は多いと思います。大学の英語の授業でも、英語で質問されて、質問の意味はわかっても、英語で答えようとすると一言も出てこない、という学生はよくいます。

では、文法をちゃんと理解して語彙数を増やしたら話せるようになるのか、というとそうでもないのです。

英語で質問に答えるときまず大事なのは、「答え」を持っているかどうか。当たり前ですが、質問された時、答える内容がなかったら何も言えません。もちろん、答えを持っている人は、基本文法やいろんな英単語を知っていれば、よりスムーズに答えられるでしょう。でも、文法と単語をどれだけ知っていても、そもそも言うことがなければ英語は出てきません。

だから、どんな英語の授業でも「何を話すか」を重視して授業をデザインすることが大事だと思っています。授業は「自分は何を話したいか」をしっかり考えるところからスタートします。中学や高校の授業で常に「どう話すか」で評価されてきた学生は、”正しい英語”で話すことばかりを意識してしまいがちです。そういう学生には、まず How(どう?) ではなく、What (何?)が大切であることを理解してもらう必要があります。

ChatGPT(対話型AI)"と"英語を学ぶ

提案したいのは、ChatGPTに英語を教えてもらうのではなく、ChatGPTと"対話しながら"英語を学ぶことです。

ChatGPTの登場以前は、学生たちは、自分が言いたいことを英語で言えなければ、まず日本語を書いて、それをGoogle TranslateやDeepLやLINE翻訳にペタッと貼り付けて、訳してもらっていました。そして、提示された英文が本当に自分が言いたいことなのかどうか検証できないまま、それをコピペしたり、棒読みしたりして発信します。これでは、コミュニケーションが成立しないし、コミュニケーションツールとしての英語の学びになりません。

ChatGPTも、もちろんDeepLのように翻訳ソフトとしても使えます。でも、こちらの質問に1回答えてもらって終わるのではなく、「対話型AI」だからこそできることを、学びに生かさない手はありません。対話を繰り返しながら、アイディアを考え、自分のことばとして話せる英語を作り、コミュニケーションするという活動を取り入れた授業プランを紹介します。

対話型AIを活用して発信する - 授業プラン