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「Do Not Expect Too Much From the End of the World」/ラドゥ・ジューデ監督作品
映画館で見たわけではなく、Film Scope Proという配信プラットホームで見た。 配給会社に連絡し「映画とはなんたるかを毎度教えてくれるあなたの作品は日本で見られるかわからない。どうしても見たい」と伝えたら、豪速球で承認してくれて、それだけでラドゥ・ジューデ監督と、彼を支える人々が好きになってしまった。 「よし、見るぞ」 アニメの主人公がバイクを乗って、ヘルメットのシールドを下ろす気分。(古いか) ポチッと映画が始まると、すげえ画面が荒い白黒の映画が始まり、やや下品
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Twin Peaks ('90-'91 TVシリーズ & 映画"Fire Walk With Me")/デビッド・リンチ監督他
デビッド・リンチ監督は以前から好きで、でも、ツインピークスを観るまでは「好き」の中身は空洞でだった。 そして、ツインピークスを観た今は… ヘンテコな事ばかりを話す、なぜか好きになってしまう隣人のおじさん。手放しに「好き」というほど知らないけれど、側にいると安心するアットホームさを兼ね備える。如何しようも無い好奇心に駆られる対象になってしまった。 ツインピークスの評を書こうとすると、どうも文才の無さをわきまえないラブレターになってしまう。恐ろしく面白く、こんなにビッグな
「ファントム・スレッド」ポール・トーマス・アンダーソン監督/「仕事と私、どっちが大事?」と詰め寄る若い女が好きな中年男のコメディ映画
2017年アメリカ映画。 ポール・トーマス・アンダーソン監督(以後PTA)は「エンターテインメント×映画芸術」を昇華できる、数少ない映像作家であり、個人的に最も好きな作家の一人で、「ファントム・スレッド」は待ちに待った新作である。 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」では映画の面白さとまだ未開拓の地があると夢を見せてもらい、「パンチ・ドランク・ラブ」はベストオブラブコメとして10回以上繰り返し見ては「コメディ」なるものを勉強させてもらっている。 そして今回、「ファントム・