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学校との繋がりをうっすら維持しつつ、小さな挑戦を重ねられる環境について考えたこと。

これも少し昔の話。

フリースクールに通う息子。
小学校には在籍したまま週に1度、
通級指導教室に通っていた。

限りなく少ないように見えるけれど、
ゼロではない学校との繋がり。

私は、ゼロではないその学校との繋がりを、
出来る限り良好な関係で維持するために、
当時は、結構労力を使っていた。

来年の学校とのお付き合いを、
どんな形にしたいのか。

面談では、毎年私から学校に伝えていく
必要があったから。

学校での教育を熱心にされている先生に
「学校じゃない場所で学びたい。
けれど、籍は置かせていただきたい」
と言うのは、当時の私には
なかなか勇気がいることだった。

学校や先生を否定する気は毛頭なくて、
ただ、うちの子は合わないと感じていた。

でも、言い方によっては失礼に
なるのではないかとも思っていた。

我が家の方針を伝えて、
それが全ては理解されなかったとしても、
良好な関係のままに折り合いをつけるために
話し合いをしにいく。

その前に、現実とか、学校の都合とかを
抜きにした、息子の心の望む声だけを聞いてみた。


一番はフリースクールに行きたい。学校には行きたい気持ちはゼロではないけど、すごく行きたいわけではない。3くらいかな(10段階の)。通級はフリースクールと重なってなければ、行きたい。

勉強だけタブレット通信で担任の先生に見てもらうとかも、したいのかどうかはわからない。やったことがないから、どう思うのかわからない。

やってみなくちゃわからない。
それは実は真理なんだよね。

ただ、学校は新しいことをやってもらうのに、
たいそうな準備やら手続きやらが必要で、
先生にも多大なご負担をおかけしているように
思えた。

「タブレットに入っている学校の教材を、
先生と家庭でオンラインで見ることが出来れば
学校に登校しなくても、月に1回くらいとか、
先生に学習の進捗みてもらえないのかな?」

と思った事もあった。

それだったら先生にも大きなご負担にならず、
ネットで簡単に出来ないかな?と。

でも親である私がそんなお願いをしちゃったら
「合理的配慮」という
水戸黄門の印籠のようなものを振り回して、
やらせてしまう大層なものになってしまうのも
わかったから。

そして、そこまでしてもらって
「やっぱり息子には合わないからやめます」
と、とても言いにくい気持ちもあった。

それは、息子のためというよりは、
「モンスターペアレントと思われたくない」
という自分の気持ちだったのかもしれないと、
今は思ったりもする。

息子だって、私だって、先生が負担だと感じるまで
やってほしいわけではなくて。

お互いに無理のない範囲が一番だ。

息子は、発達の繊細さがあるから、
感覚に合うかどうかも細かいことを一つ一つ、
試してみないとわからない。

でも、準備してくれている先生の優しさや
大変さもわかってるからこそ、
用意してもらったものはちゃんとやろうと
無理してしまうとこもあった。

と思うと、学校じゃない場所でいいかと
なってしまった気がする。

機動力が軽く、個性に合わせて
トライ&エラー出来る場所だと、
息子にとっては生きやすいのだろうな。

実は不登校に関係なく
もう少し教育自体や社会全体を
機動力軽く、トライアンドエラーできる
方向に進めていきたいと、実は
多くの人が思っているようにも思う。

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