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#ダースレイダーの音楽話 #25 ドアーズ、夜そのものの声に導かれて社会の出口へ

The Doors 『Light My Fire』(1967)

理想的な声と佇まい。
夜を一人で表現するアーティスト。
ジム・モリソンは言ってみればそんな存在だ。
病院の消灯は早く、それまでの日常よりも早くから夜が訪ねてくる。
病院の照明は薄暗いだけだが、マインド的には漆黒の闇に包まれる気分にもなる。
その闇を切り裂くようにギターとローズ・ピアノの音が流れ込んで来て、夜そのもののような声が煽って来るのだ。
向こう側に突き抜けろ! 向こう側に突き抜けろ! 向こう側だ!
僕のハートには火がついて、ベッドの中にいながらにして浮遊していく。
そして、この社会の裏口を見つけるのだ。
終わりが来るまで、向こう側に突き抜けるための。


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