見出し画像

#ダースの音楽話 #38 奇妙な人々とすごした奇妙な日々、それが病人

The Doors 『Strange Days』(1967)

僕の入院初期を象徴するかのようなアルバムだ。
病院に搬送され、意識が戻り目を覚ましてから数日はとにかく奇妙だったのだ。
奇妙な人がやってきては奇妙なことを言う。
奇妙な器具を身体につけられ、奇妙な機械の中に身体ごと突っ込まれるのだ。
ぐるりと回った世界の中でぐにゃりと歪んだ日常が始まり、僕は耐え切れずに吐き続けていた。
でも夜になると・・・・・夜が訪れて僕を月夜のドライブに連れて行ってくれる。
一回じゃない、俺を二度愛してくれ。
だって俺は一度死んで、今、二度目の人生の誕生を迎えたのだから。
そう思わせてくれた。
そう、音楽が鳴っている間は大丈夫なんだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?