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NHK健全化を促す “一撃必殺”のお問い合わせメール術

今日は、NHKからマジで許せない返答がありました(後述)。私は視聴者からの意見や質問への回答文を作るのが非常に得意で、数百回と回答してきました。その立場からすると、本当に最低の返答でした。

「オマエはそれだけツッコミどころ満載の内容の番組を出してきたのか」と呆れる方もいらっしゃるかもしれませんが、私は単に担当した番組の数が多い上に、いずれも視聴者数が莫大だったから、必然的に問い合わせも多かったんです。

結論から言うと、問い合わせ返答でご理解頂き、振り上げた拳を下ろして頂くのに不可欠なのは【技術】です。誠実に向き合い、「むしろその問い合わせのお陰で私たちも理解が深まり、より良い情報を出す足掛かりを得られた事を心より御礼申し上げる」ような文章を返せる人物は、協会広しと言えど数人もいません。

このnoteとPRのTwitterを始めて以来、NHKとの文通を重ねてきました。幸か不幸か、最悪な例と模範例がわずか20日のうちに集まりましたので「問い合わせ」という観点でお伝えしていきます。

Twitterで騒いでも無意味 必要なのはメール

と、その前に知って頂きたいことがあります。

Twitterで幾ら騒いでもNHKには影響はありません。強いて言えば、エゴサーチしか能がないPD(プログラム・ディレクター)や、リスク管理と称してタイムラインをポチポチ更新してるだけの部長級職員(額面年収1300万円程度)がTwitterの個別投稿に一喜一憂する程度のものです。

Twitterで多少炎上しようが番組内容の訂正などは一切ありません。

あ、どうも私のこのnoteとTwitterもどうやらNHK的にはリスクと見做されてるらしいので、私くらい派手にやれば多少は影響あるかもしれないですね。

所詮、NHK職員って鶏みたいなもんですから、3ヶ月くらいは炎上の教訓が残って再発防止が出来たとしても、すぐ忘れて同じ過ちを何度も繰り返します。しかし、本質は同じっちゃ同じですが「問い合わせメール」は、NHKに対する“攻撃力”、いや“健全化力”は桁違いに大きいので、多少は教訓としても残り易いのが特徴と言えます。

問い合わせメールは強制回覧

問い合わせにはメールが最も有効です。何故かと言えば、メールそのものが単にデータベースに保存されるだけでなく、局内の幹部・管理職には強制的に回覧されるからです。【要対応】や【要回答】のものに無視を決め込むのは大変リスキーなのです。

NHK幹部は「問い合わせメール」に神経を尖らせる

もちろん、言い掛かりやただの罵詈雑言、全く根拠のない妄想だったら無視してokです。実際、私もそれらは無視してきました(局内用語では「静観」するという)。

ちなみに、電話は、何も知らないコールセンターのアルバイトの方を苛めるだけです。手に負えなくなると、再雇用の太々しい元職員が出てきますが、そいつらも所詮は末端ですから埒があきません。いわゆる防火壁ですからね。だから電話は労力の無駄です。

問い合わせメール対応の実務フロー

メールはいったん「ふれあいセンター」で蓄積され、番組ごとに担当の部長・以下管理職宛に送信された後、必要なものがスタッフ・PD(ディレクター)宛に転送されてきます。

この時、重要なのがフラグ設定です。ただの感想や一方通行のクレームで制作に落ち度が無いのが明確なら、特にフラグ設定はされません。

しかし、「ふれあいセンター」レベルでリスクがあると判断されると、【要回答】や【要対応】というフラグが設定されます。このフラグ付きメールに分類されたものについて回答が必要となります。

新人PDの企画なら上司であるCP(チーフ・プロデューサー)が書きますが、混み入ったものの場合はPD・デスクが回答案を作り、CPと必要なら部長の許可を得て「ふれあいセンター」に戻します。それが問い合わせをしてきた視聴者宛に返送されるフローです。

確かに、かつてはPDが電話対応もメール対応も直接やっていましたが、それじゃたまらんって事で、現場と視聴者が直接繋がらない仕組みになったのです。統一教会問題でよく言われてますが、制作現場の外線に無言電話が大量に来ようものなら仕事になりませんから。

このような実務フローを踏まえた上で、次に読み進めて下さい。

知る権利・ジャーナリズム発展に資する問い合わせメールの書き方

ここからは、視聴者にとってもNHKにとってもWin-Winな、公共メディアを良い意味で鍛える一撃必殺メールをご紹介します。

直近の実例(再掲)です。

「あちこちのすずさん」の感染対策への問い合わせ

問題のシーンはこちら。

https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0005/topic102.html

相変わらずOGPひとつマトモにに作れねえのかよ… という呆れは一旦おいて、ベッドに座ってタレントと視覚障害のある高齢者の方が対談している写真を見てください。静止画で見ると少し距離が空いていますが、実際のロケ映像はどうみても1メートルあるか無いかでした。

字数制限400字は正直タイトなのですが、皆さんに参考にして頂きたいテクニックを解説します。

まずは【要回答】と書いておきましょう。NHK側でフラグを付与される前に、こちらからもうフラグを立てておくのです。NHKの職員は機械のようなものですから【要回答】とあるだけで条件反射的に無視できなくなります。ですので、必ず【要回答】を文頭につけてください。

その上で、質問とその質問をする根拠を添えておきましょう。ただの質問だったらさほど重視されませんが、NHKのニュース・番組制作に携わる幹部職員が全員回覧することを逆手に取るのです。

その理由はただ一点、「根拠」にはNHK職員は敏感だからです。ファクトで攻めてこられるのが最も恐ろしいのです。もし、イデオロギーに基づくものなら原則論で突っぱねて回答を控えることもできます。しかし、ファクトは歪められません。ファクト(事実)に立脚して報じることがNHKには定められているからです。

ファクトの観点から攻めるのは一般の皆さんには難しいかもしれませんが、「事実と異なる」とか「科学的におかしい」または「科学的根拠を明示せよ」と行くのが有効です。ま、ちゃんとした番組なら試写で十分詰められてますから、フェイク・バスターズ(後述)くらい曖昧な番組でない限りは、ファクトも提示できるでしょうけどね。

まとめますと、①【要回答】フラグ ②質問 ③根拠 の3要素をセットにして送ることが、NHKを必ず対応せざるを得ない状況に追い込むためには必須と言えます。ぜひ、メディアリテラシーの一環として覚えておいてください。

で、どんな回答が来たのか?この「すずさん」は最悪な例です。

最低最悪の回答例をよこしてきた「すずさん」の担当者

NHKには、“無謬性”という病が蔓延しています。これもまさにその典型と言えるでしょう。これはとにかく酷い。まず、手指消毒もマイクの除菌とやらも、根本の問題となっている近距離でのマウスガード(マウスシールド)でのロケとは全く関係ありません。

今回で言えば、マウスガードはむしろ有害にも関わらず、リスクの高い高齢者を相手に「これでOK」と誤認させるような映像をオンエアしたことに一切回答できていません。大体、ピンマイクやガンマイクを舐める奴なんていねーんだから、そこ消毒しても機材が壊れるリスクが高まるだけです。

ちなみに、私は、実はNHKで配布されている「新型コロナウイルス感染症対応マニュアル(新型コロナウイルス対策本部事務局)」の内容を完璧に知り尽くしています。

そもそも、この手のマニュアル自体、NHKの感染症に無知な職員が、誰ともわからぬ専門家風味の人に形ばかりアドバイスを受けながら作ったものです。なので、科学的におかしい箇所や、実務レベルに落とし込むことが非現実的な内容や、やっても無意味なことが多数含まれています。「やってる感」の演出のための道具でしかないんです。

こんなもんに従ってたら感染者が多発して業務継続に支障が出るばかりか、NHKの取材対象の命を危険に晒すことになります。NHKの取材対象は、高齢者や病気のある方などの弱者、もしくは要職につく医師・大学教授・行政担当者などが多く占めている故に、ルーズな対策は許されないのです。

万一、NHKサイドが感染を広げてしまった時のリスクは、一般社会で活動する人たちとは大違いなんですよ。だから私は、「対応マニュアル」より強度の高い感染対策を、国内外の多数の専門家に取材した上で策定して、ロケ等の実務レベルでの指導を行なっていたのです。

ゆえに、「対応マニュアル」が作られた当初から全てのバージョンを確認し、不十分な箇所を「新型コロナウイルス対策本部事務局」に逐一指摘してきたのです(*この事務局は、およそ社会人の仕事とは思えない乱雑な業務内容で高給を取っている最低な部署なので、この点はまた証拠写真と共に指摘します)。

【9/5追記 証拠写真付き NHKの杜撰な感染対策】

その中に、「高齢者との室内ロケにおいて、1メートル程度(2メートル未満)の距離で、マウスガードのみの着用で収録して良い」などという記述は一度たりとも出現したことがありません。最新版でも記載が無いことを私は確認しています。

あの不十分なマニュアルでさえ、不織布マスクを推奨しています。仮にPCR検査陰性等を確認していたとしても、このように、室内でマウスガード着用OKという認識を世間に広めるような悪質なカットが許容される余地はどこにもないのです。

大体、NHKの西口玄関に、さる有名大女優がエリザベスカラーのような奇妙なマウスガードをつけて現れた時も(*これはメイクが崩れないようにするなど合理性はあります)、警備員が決して通さず、大騒ぎになったほどなのです。現場見ていて笑いを堪えられませんでしたけど…

あまりの悪質な回答にヒートアップしてしまいました。何が言いたいかというと、「マニュアルに沿って対策をとっております」は嘘だってことです。絶対に嘘です。「換気の良いオープンエアまたは強力な換気設備を設置した空間で、専門家の監修のもと、ノーマスクで距離を取って対談をする」のは許容されます。しかし、「室内でマウスガードかつ近距離」は絶対嘘です。

返答が不十分なときに再質問する場合のテクニック

NHKはいい加減なので、このような「嘘」を返してくることがあります。

そんな時にまた前回の対応をおさらいした上で400字でメールを打つのは大変です。しかし、対応策があります。

問い合わせ番号を添えて送れば、文通の続きから再開できる

この、問い合わせ番号を、問い合わせフォームのタイトルに入力しておくのです。そうすれば、この件だということを前提として文通を再開できます。

その上で、私はこのように追加の質問を送りました。

NHKの嘘をファクトベースで指摘する追加質問はよく効く

こちら、返答が来たらまた追ってお伝えしますね。

【9/5追記 全てウソの舐めた返答です】

このような回答はきちんと晒すべきです

NHK内で模範とすべき問い合わせ回答例

99.9%のNHK職員はまともに問い合わせに回答する能力を持ちません。しかし、中には「これは模範だ」という例もあります。視聴者からしたら100点ではないかもしれませんが、元職員として見れば満点です。

こちらの記事でのやり取りです。

まず私の質問。

訂正に関しての質問

その回答です。もうこの内容を放送したら良いのに、と思いました。

誠実さを見せたNHK首都圏報道センターの対応

どうでしょう?こんなに踏み込んでしっかり回答しようというスタンスの職員もいないわけではないのです。

しかし、このような模範的回答例は局内で全く共有されていません。きちんと非を認めて、感謝とともに今後の放送にどう活かすかを伝えるという当たり前のことさえNHKでは今出来なくなっています。

フェイク・バスターズの対応も本当に最低でしたが、あれがむしろ局内では標準なのが実態です。

雑誌やスポーツ新聞も、結局NHKに対してきちんと質問するようなことはしません。だから指摘する記事も大した圧になりません。

このように、私だけが外部監査委員のように指摘をしても、NHKの健全化への道のりは遥か彼方です。視聴者の皆さまが、納得できないと思った時に、このように鋭く指摘をして下さることがNHK健全化には必須です。

※最近、サポートを頂くことが増えております。誠にありがとうございます。頂いた費用はTwitterでの【意見広告】等のプロモーションに活用致します。NHKへのジャーナリズムの発揮こそが、NHK健全化のために不可欠です。ぜひ、ご支援宜しくお願い致します。

もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。