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【試聴】Nらじ「みんなでファクトチェック」(ゲスト:日本ファクトチェックセンター・古田大輔)

テレビ番組の事前チェックのことをNHKでは「試写」と呼ぶ。一方、ラジオは「試聴」である。今回は、かなり懸念のあるラジオ番組がNHKで放送されているという情報を聞き、1日遅れで試聴することにした。

懸念あるラジオ番組とは、「Nらじ」の中のコーナー「みんなでファクトチェック」である。


NHKのような捏造報道の常習者であり、局内でも何かあると脊髄反射で捏造と隠蔽に走る組織が「ファクトチェック」の時点で笑止千万なのだが、今回はもうひとつ見過ごせない点があった。

日本ファクトチェックセンターとNHKのただならぬ関係

ゲストとして、日本ファクトチェックセンター(JFC)の古田大輔氏を迎えていたのである。

日本ファクトチェックセンターといえば、ファクトチェック団体としての適格性について疑問が呈されている団体だ。

私がファクトチェックの専門家に取材したところ、日本ファクトチェックセンターは確かに国際的なファクトチェック機構の認証を受けてはいるが、「ゴミ拾い」のような記事を生産することで、その活動実態を誇張して見せているという指摘があった。

実際、日本ファクトチェックセンターのWebサイトには、「誰がそれを信じるのか?」とツッコミたくなるような記事ばかりが並んでいる。そもそも大手メディアが誤情報を拡散し、情報環境を汚染している中、何の意義があるのか私には全く理解できない活動内容だ。

実は、この日本ファクトチェックセンターとNHKには、実は深い関係がある。問題番組「フェイク・バスターズ」で、古田氏をファクトチェックの権威かのように見せかけるなど、ある意味「協力関係」を築いてきたのだ。

MCのNHKネットワーク報道部足立は、JFCのアドバイザーだった事実を隠蔽

日本ファクトチェックセンターは、NHK職員の中でもSNS上での問題行動が目立つ足立義則(ネットワーク報道部)をアドバイザーに迎えてもいた。私の取材では、足立氏も少なからぬ金額の報酬を得ていたという。

本件はNHK内でも問題視され、2024年3月末で退任したとされている。

しかし、このような重要な背景情報は「みんなでファクトチェック」では一切提示されていなかった。まるで初対面かのように白々しいトーク内容に、私は唖然とした。

NHK職員が「知らないテイ」でトーク番組を仕切ることなどあってはならない。そんな台本を書いたら上司から即訂正されたものだ。新人時代の私よりも制作力に劣る職員がNHKの中枢で高額報酬を得ているばかりか、外部団体からも「副業」収入を得ているなど、聞いて呆れる

と、懸念点は数限りないため、ここで一度番組内容を整理してみよう。

番組総評

正確性:★☆☆☆☆
速報性:★☆☆☆☆
公平性:★☆☆☆☆
演出的工夫:★☆☆☆☆
NHKらしさ:★☆☆☆☆

合計:5/25点
オススメ度:★☆☆☆☆

日本ファクトチェックセンター(JFC)編集長の古田大輔氏をゲストに迎え、偽情報が蔓延する現代社会におけるファクトチェックの重要性と、その手法を紹介した。

ファクトチェックとは、ネット上に大量に流れる真偽不明の情報を検証する作業だと古田氏は定義する。番組では、ウクライナ大統領の別荘購入やイランのヘリコプター事故に関する誤情報、ワクチンや政治、災害に関する不確かな情報など、JFCが検証した具体的な事例を紹介。影響力が大きく、深刻で身近なトピックを中心に、医療健康、政治、災害などあらゆるジャンルの情報を扱うという。

ファクトチェックの手順として、JFCでは「広さ」「深さ」「近さ」という3つの指標を基に、検証する情報を選定していることが明かされた。取材の手法は一般のジャーナリズムと共通点が多いが、明るみに出ていない事実を掘り起こすのではなく、既に拡散している情報の真偽を判定する点が異なるとのことだ。

世界では150以上の団体がファクトチェックを行っており、新聞社などのメディアも取り組んでいる。日本ではJFCなどが活動しているが、偽情報の拡散スピードが速く、短期的にはファクトチェックが追いつかないことや、資金不足などの課題を抱えている。一方で、中長期的には検索結果等で正しい情報が上位に表示されるようになるなど、一定の効果もあるという。

視聴者からの質問に答える中で、古田氏は、インターネットには偽情報が付き物だと前提した上で、情報を見極めるための講座をJFCが開催していることを宣伝。メディアとファクトチェック団体が協力し、わかりやすく正しい情報を素早く発信することで、健全な民主主義の維持・発展につなげることが重要だと述べた。

試聴した上での感想

コーナー冒頭から強い違和感が立ち上ってくる内容だった。コーナーそのものを、足立は「偽情報社会の歩き方」などと述べたが、そもそもNHKがその使命を果たしていないからこそ、偽情報が世の中に蔓延しているのである。

もちろん、朝日新聞、そして古田氏もまたNHKと同様の問題を抱えている。

この日本の情報空間を汚染し、偽情報社会に変質させてしまった主犯同士が悪びれもせずに「ファクトチェック」なる正義の天秤を見せびらかすような内容は、ただただ悪趣味だった。

なお、番組中、NHKの足立は、「JFCの記事は多彩だ」と称賛したが、私には全くそうは思えなかったことも付言しておきたい。

JFC古田はカネの無心に来たのか?

個人的に印象に残ったのは、古田氏が口を開けば「カネ」と、まさにNHKの電波を使ってカネの無心のような発言を繰り返していたことだ。日本のファクトチェック団体の中では、JFCは、Google等からの資金提供もあり、財政的には相当恵まれている方だ。にも関わらず、「カネが無い」とアピールするのには、何か裏があるのではないかと私は勘繰ってしまった。

また、「ファクトチェックは拡散されない」とも取れる発言があったが、果たして本当だろうか?世の中を揺るがせてきたスクープのほとんどは、行政や政治家、大企業、芸能人のフェイクを暴くものだ。また、今なら、滝沢ガレソのPostを元新聞記者としての手腕を活かしてファクトチェックしたら、間違いなく拡散され、収益ももたらすだろう。

要は、世の中に必要とされるテーマ選定力も取材力も無いから、収益を得られないのである。しかし、「ファクトチェックそのものが儲からない」という印象形成に、古田は拘泥していたように私は感じた

もっとも、NHK職員の足立義則とJFCの関係性を一切述べずにトークを展開すること自体がフェイク情報の発信にも等しい背信行為だ。何がファクトチェックなのか?改めて、特にNHKの足立は反省すべきだ。

【メンバーシップ】番組に先立ってのNHK主催ウェビナーでの衝撃の一幕

実は、この放送の日、NHKではあるウェビナーが開催されていた。

「誤情報・偽情報にどう立ち向かう ~メディアに何ができるのか〜」と題したセミナーのパネリストに、JFC古田氏も名を連ねていたのだ。

このセミナーで、衝撃的な一幕があった。あいにく私は参加できなかったため、私宛に寄せられたスクショでお伝えしたい。

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