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【ゲーム詐欺専門捜査官「アイテム・アカウント、非対面現金取引NO」】サイバーセキュリティ関連ニュース

こんにちは。S2W NOTE編集です。
今回の記事では、グローバルニュースを元に重要なハッキングニュースを抜粋してお届けします。

以下、記事を翻訳・編集した内容になります。

2024年3月24日【eDaily】のインタビュー記事によると、ソウル江北警察署のチョン・ミンス警査(37)が20日、韓国のITメディア『eDaily』とのインタビューでゲーム詐欺の深刻性として以下のように強調しました。

「ゲームアイテムやアカウントを非対面で取引するのはとても危険な行為です。 また、ゲーム詐欺犯には幼い生徒が多いのですが、『(詐欺を働いたら)必ず捕まる』という考えで警戒心を持たなければなりません」

韓国警察庁によると、ゲーム詐欺は毎年,8000件ほど発生しており、ゲーム詐欺は主にゲームアイテムやアカウントを非対面で取引する過程で小額被害が発生するのが特徴です。 

韓国政府はゲーム詐欺が、e-スポーツにまで成長したゲーム産業に及ぼすマイナスの影響を憂慮し、ゲームの小額詐欺根絶に乗り出しました。
警察庁も2月末、ゲーム詐欺専門担当捜査官を設け、捜査力を強化しました。

担当捜査官には、全国150か所の1級警察官署でサイバー捜査経歴を持つ捜査官246人が選抜されました。ソウル江北警察署にはチョン警査(韓国警察の階級名、日本の巡査部長に相当)を含めた2人がゲーム詐欺専担捜査官に指名され、チョン警査もサイバー捜査経歴採用で警察に入職して以来、捜査業務を主に担当してきた履歴を持ちます。

彼は「電子工学科を卒業してIT企業で勤めていましたが、警察捜査業務への憧れがあって10年前に警察官になりました。サイバー犯罪捜査チームで捜査業務を始め、難事件を解決することでやりがいを感じるようになりました」と話しました。

チョン警査は当初からゲーム詐欺事件を相当数捜査しており、その中で、幼い被害者が多い点を残念に思っていました。
チョン警査は「両親に言えずに通報に来る生徒たちも多かったし、補償を受けられるかどうかとても心配する姿は見るに耐えませんでした。小額詐欺事件にする警察捜査が不十分ではないかと憂慮する被害者も多かったが、警察は事件として受け付けられれば無条件に捜査しなければならないので、そのような心配はいらない」と話しました。

ゲームは毎年発売されるタイトル数も多く、犯罪パターンも多様化しているため、業界トレンドを把握することも重要な業務になります。
チョン警査は「捜査官がゲームの進め方を知ってこそ捜査が容易になるので、以前は同僚たちとネットカフェで新しいゲームをしてみたりもしました。専門担当捜査官に指名されただけに、今後業界トレンドを迅速に把握するためにより一層注意を傾けるつもりです」とも話しました。

ゲーム詐欺事件は簡単に解決される場合も多いですが、オンラインの匿名性と非対面取引の弱点を悪用した悪質犯罪もたびたび発生します。
そのため、捜査官の能力と執念が重要になります。チョン警査は半年以上かけて地方まで出張して犯人を捕まえた事件が特に記憶に残ると回想しました。

同氏は「ゲームアイテムを買うと言って仲介業者を通じて取引しようと言っておきながら、仲介業者を詐称して決済が完了したように被害者に操作メールを送ってアイテムを譲り受ける方法で犯罪を犯しました。その犯人は外国人名義の偽アカウントを通じてアイテムを受け取ることで資金洗浄した上で現金化した利益が億単位(ウォンで億単位、日本円だと数千万円規模)程度になりました」と話した。

また、「余罪を捜査する過程で私たちが探した疑惑は数千万ウォン程度で、当人が犯した罪の半分にも至らず残念でした」と振り返りました。

詐欺事件は現実的に被害者が望むだけの被害回復ができないこともあります。特にゲーム詐欺事件の場合、ゲーム会社が規約でゲームアイテムとアカウントを現金取引すること自体を違反行為としているため、被害に遭ってもゲーム内で被害を回復するのは容易ではありません。
チョン警査は「ユーザーが規約をよく読まない場合が多く、規約の内容を知らないこともあります。 会社によっては被害復旧をしてくれたり、ある会社は約款違反だと言って、対応してくれないこともあります。ゲーム会社が定めた約款に従って取引することが最も安全です」とユーザーに訴えました。

チョン警査によると、結局はゲーム詐欺に遭わないのが最善であり、ゲームアイテムやアカウントを現金で取引してはならないとのことです。
チョン警査は「ゲームアカウントはゲーム会社がゲームにアクセスできる権限を付与する概念であり、ユーザーは必ず本人名義のアカウントだけを使用して他人に譲渡したり販売してはなりません。これを認識できないユーザーが多いですが、渡したアカウントが犯罪に悪用される事例も多いため、特に注意しなければなりません」と付け加えました。

チョン警査は、ゲーム詐欺を軽く考えてはならないとして、「被疑者の中には幼い生徒らも多いですが、詐欺は1、2回繰り返せば常習犯につながり、取り返しがつかなくなります。ゲームユーザーもうっかりゲーム詐欺と絡むことになれば時間と費用がかかるなど被害を受ける恐れがあるため、アイテムとアカウントを非対面で現金取引することを止めなければなりません」と話しました。

(ソース:2024年3月24日韓国ゲーム専門メディア『eDaily』の記事を翻訳・編集した内容)