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対談・国際基督教大学で出前講師!(2)


ICU講演会をきっかけに聞く吉野の思う教育とは…。後編です。
(前編はこちらから)

中崎 しかしながら、吉野さんが仰っている世界へ出ていくDari K以外にも、この会社には社会貢献という部分、売上の追求という純粋なビジネスの部分、そしてそのための日常の小さな業務という色んな側面があります。ともすれば、社会貢献の部分だけがクローズアップされがちだなと広報を担当していて思いますが……。

吉野 売上は、社会からその商品、サービスがどれだけ求められているか、という尺度だと思っています。Dari K自体は仮に売上が上がらなくてもインドネシアの現地における取り組み自身があるから、存在意義がないわけではないけれど、それではNPOにすればいいじゃないかという話になってしまう。やはり事業と社会貢献の両輪があってこそ、ソーシャルビジネスとして成り立つし、商品の消費があり、売上があるからこそ、現地での取り組みを継続していけるんです。

中崎 逆に商品やサービスだけでなく、社会貢献の部分を評価して購買につながるというケースもありますね。ペイフォワードの取り組みがそうでした。Dari Kの商品を知らない消費者が医療従事者に貢献したい、インドネシアの地域を応援したいとオンラインショップで商品を購入してくれました。今後は、そういう風潮になっていくのではないでしょうか。
ICUの若い学生さんたちにも、ソーシャルビジネスをされている吉野さんだからこそ、できる体験談をしてほしいです。

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吉野 Dari Kが良いことをしている、という話をメインにするのではなくて、一歩踏み出す大切さを伝えられたらなと思っています。僕の経歴だけを見ると、留学して、いかにもチャンスを与えられてきた人じゃないかと思われがちなんですが、決してそうではなかった。チャンスは向こうからやってくるわけではなくって、転がっているものをチャンスとして認識できるかどうかだと僕自身は考えています。
自分次第で一歩前へ踏み出すことができるし、もしかしたら大変なことをわざわざやって、苦労しているようにしか見えないこともあると思いますが、僕は自分の背中を見せることで、その結果を見せていきたいです。
そもそも最初に韓国のカフェでカカオの世界地図を見たところから、現地に行って、ビジネスを起こして、契約農家が500軒になって……。これって一歩踏み出すかどうか、一つずつ考えて地味に行動したことの積み重ねなんですよね。

中崎 本当にそうですよね。私たち社員も吉野さんの人生のダイジェスト版をいつも社員として語っているわけですが、インドネシアに行ってから実際に良質なカカオ豆を生産してみせるという一つのステップの中にも、ものすごく時間がかかっていて、膨大な農家さんとの会話があり、関係性の構築があり、そういったことをひとつひとつ大切にされてきたからこそ、次につながったんですよね。
これからもDari K社員だけじゃなくて、色んなところで若い人たちに格好いい背中を見せてください!
(広報・中崎)

*ICU講演の内容は、録画公開される予定です。動画がアップされ次第、共有いたします!

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