文豪ストレイドッグス同人誌太宰✖芥川

「そんなに僕に会いたかったのかい」
瞳を潤ませて太宰を見つめる芥川の
心を見透かしたように太宰は不敵な笑みを浮かべる
小刻みに体を震わせていた芥川は
もう堪え切れないとばかりに太宰の胸に飛び込む
「こらこら、ヨコハマ中から最も恐れられてる君が
そんな子犬のような真似をしてはいけないよ」
「だ、だって⋯⋯」
「だって、何だい?」
感情の洪水に溺れてそれ以上何も言えない芥川の
顎を上に向かせると太宰は濃密なキスをくれてやる
「んん!ん⋯んんん!」
太宰はたまに芥川の舌を軽く噛む
それがキスにほどよい刺激を与えて
芥川は唾液が滴るのも忘れて
もっともっとと太宰にむしゃぶりつく
「はあ⋯あ⋯はあはあ⋯んあ⋯」
長い長いキスを終えると
芥川はもう立っていることがかなわずに
顔を真っ赤に染めながら床にへたり込んだ
「君は今日、僕の犬だ」
芥川の外套を剥ぎ取りあっという間にその華奢な体躯を
顕わにすると
太宰は腕を組みながら芥川を見下ろす
「さあて、君に僕の靴が舐められるかな」
太宰が言い終えるやいなや
芥川は太宰の靴を本物の犬のように舐め上げていた
「僕がこれっぽっちも君を愛していないことを知りながら
よくそんなことができるね」
「いい⋯んで⋯す⋯だ⋯さんが⋯一緒にいて下さるだけで⋯」
「そうかい、それじゃ可愛い子犬にはご褒美をあげよう」
太宰は自分は服を着たまま芥川を全裸にさせると
壁際に後ろ向きに立たせて拘束する
「太宰さん⋯な、なにを⋯」
「言っただろう、ご褒美だよ」
太宰は自分の指を二本銜え唾液をたっぷり纏わせると
芥川の入り口を攻め始める
「い⋯や!あ⋯あん⋯だ、太宰さんや⋯め⋯」
「痛かったかい?子犬ちゃんには優しくしないとね」
太宰は床に膝をつくと芥川の入り口を
丁寧に舐め始めた
「ああああ!だ、ダメ、太宰さん⋯き⋯きもち⋯イ⋯」
「そろそろいいかな」
太宰は立ち上がると芥川を壁に押し付け
ゆっくりと腰を動かし始める
「はああん⋯!だ⋯太宰さん!太宰さん!あ、あいしてま⋯」
「それ以上言ったらやめちゃうよ」
太宰の息も荒い
決して余裕満々でこの犬を抱いているわけではない
からかってやろうと思っただけのつもりだったのに
今は可愛らしい鳴き声のるつぼで快楽の虜となっている
もう⋯駄目だ⋯
「芥川君、私を受け止められるかね」
「ください!太宰さんを、中に出してください!」
太宰が果てた後、芥川は全裸のまま床にへたり込んでいた
まだ顔を赤らめながら
なぜだかその姿がいじらしくて
さっさと服を着て出て生きたまえと
のどまで出かかっているのに口にできない
これがヨコハマで最も恐れられてる男とは到底思えない
誰しもが心の中に悪魔と子犬の両方を飼っている
私はこの男を必然的に子犬にしてしまうんだな
なんだか可笑しくてふふ、と太宰は笑った
その瞬間芥川の目つきが変わった
「おもちゃにされようが、傷ついたりしませんから」
颯爽と立ち去ってゆく芥川の背中に
誤解だと声をかけようとしてやめた
分かり合うことなど
初めから、そしてこれからも、望むわけもない我々だ

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