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ジェラール・フィリップ誕生100年映画祭【肉体の悪魔】♯074

書店でりぼんを発見。ふと応募者全員サービスというワードが頭に沸いた、シネマジェンヌだって250万乙女だったのさ笑 
少女マンガに出てくるようなリアル王子ジェラール・フィリップの映画祭がやってるという事で解説。
ヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、他で公開中です。



肉体の悪魔        1947年/フランス




【ストーリー】

第一次大戦下のフランス。パリ近郊にある高校は
負傷兵のための臨時の病院となっていた。
生徒のフランソワは看護婦のマルトと出会う。
マルトには婚約者がいたが、フランソワはかまわず、
美しい彼女に接近する。



【解説というか、レビューというか】

原作は18歳だったフランスの作家、ラディゲが書いた小説。
その早熟さは本作の主人公のフランソワと重なる。

戦争という混沌の中で生きる若者フランソワは、
人妻マルトに一目惚れ。
マルトの夫は戦地に行っており長らく不在だった。
生きて帰ってくるのか、死んで帰ってくるのか、
分からない不安と焦燥を抱えている若妻マルト。

そんな彼女に興味を持った17歳のフランソワは
罪の意識なく、大人でも子供でもない煌びやかな輝きをマルトに向ける。


スーパーイケメン



自身は早熟で大人だと信じていて、
彼女をわざと困らせたり、無邪気に学校をサボったり、親にも甘えて、生きたいように生きている。
己の欲望に振り回されるその姿は、
大人というにはほど遠い。

だけどそれは多分、勉強など努力をしても戦地に送られれば理不尽にただ死ぬだけのひどい時代が、
目の前の事しか見えないフランソワのような若者を
刹那的にしたんではないだろうか。
しかし、燃え上がるような情熱的な恋愛は無意味な人生に意味持たせ、生きる喜びになったんだろう。
2人のロマンスは極めて短い一瞬に身を投じた、
夢みたいなものだったんじゃないかな。

未熟な恋愛はかけがえのない思い出になるのです。



【memo】

おんなの願望詰め込んだみたいな内容、、


だけど、原作が18歳の男性が描いたってんだから
面白いのですよ。
そこを踏まえて観るとより味わい深いです。

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