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京都国際コケ方大喜利コンテスト

京都の伏見稲荷大社へ行った。前日・前々日は10年に1度の大寒波が襲来し、かなりの雪が残っていた。

伏見稲荷大社
伏見稲荷大社

伏見稲荷大社といえば千本鳥居。そして、標高233mの稲荷山全体が境内とされており、鳥居が山頂まで続いているのも特徴だ。

以前訪れた際は、突然の発熱アクシデントでやむなく途中下山した。だから今回こそはと意気込んだ。

結果は見事に登頂成功。だが、そんなことはどうでもよくなる出来事が起こった。

その日の伏見稲荷大社は、標高が高くなるに連れて残雪が多く、山道の凍結具合も悪化していた。

ズテンっ!

鈍い音のした方を見ると、ヨーロッパ系のおばちゃんが氷に足を滑らせズッコケていた。

絶対に笑ったらあかんけど、心配よりオモロさが勝った。

(待って...めっさ尻イタいねんけど)の表情がドツボにはまった。

何事もなかったかのように、すまし顔で立ちあがろうとするヨーロッパ系おばちゃんのリカバリーも、心の中でバリワロタ。

周りにいた人々は、一躍スターに成り上がったヨーロッパ系おばちゃんを羨ましく思ったのだろう。

ツルン!

ズル!

ベコン!

そこここで各国のおっちゃんやおばちゃんが思い思いにズッコケ始めた。

『第1回 京都国際コケ方大喜利コンテスト』の火蓋が切られたのだ。

コケる際に手をグルグルと回し、ダイナミズムで勝負するアジア系おばちゃん。

散歩中、突如イヤイヤさんが発動した柴犬みたいにコテンと寝転ぶ日本おっちゃん。

ネイマールよろしく誰も触れていないのに、さも押された感じで転倒し、審判からイエローカードをもらうヨーロッパ系おばちゃん。

「コケてケガをしたくない!」という防衛本能で、奇跡的にトリプルルッツからのトリプルトウループを完璧に着氷してしまうアジア系おっちゃん。

中には↓

ズテンっ!ズルズル、ズンズンズン............

と、階段を利用してズッコケたあとの余韻で高得点を狙う日本おばちゃんもいた。

会場の流れを読み、頃合いを見てニュアンスを変えてくるとは...。プロの技だ。

僕は元芸人なのに、スベるのが怖くて滑れなかった。

こんな猛者がひしめく世界で勝ち上がっていけるワケがない。

マジで引退してよかった。

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