見出し画像

「”連鎖”が起き始めた、そのはじまり」DANRO卒業生インタビュー

人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな創業者の想いから生まれた『深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクールDANRO Summer』が2023年8月に最終回を迎えました。卒業生へのインタビュー記事を、数回に渡りお届けします。

今回は、1児の母であり、起業コンサルタントとして活躍中の勝間田真由美さんにお話を伺いました。

コーチングと対話の違いを知って、仕事に生かしたい


ーー現在は起業コンサルタントをされているということですが、どんな方を対象にされているのでしょうか?

真由美さん: 私自身、一児の母ということもあり、同じくママ業をしながら自分で何かをしてみたい、と考えられている方のサポートをしています。

ーーなるほど!ママが一歩を踏み出す強い味方ですね。その前はどんなお仕事をされていたのですか?

真由美さん:コーチングをしていました。対話に興味を持ったのは「対話はお互いが話すことで成り立つ」ことが面白いなと思ったからなんです。コーチングは基本的に質問して、話してもらって、と進めていくんですよね。それで、対話もいいな〜って。それで、どうせならまずは自分がどっぷり浸かってみようと思ったのが参加のきっかけでした。

ーーお仕事に生かそうと思われたのがはじまりなのですね。

真由美さん:そうですね。それから、同じように対話を大切にしている人たちと出会い、輪が広がっていくといいなと思ったことも、理由のひとつ。「ビジネスをする同志」を求めていたというのもあります。

ーー今回のSummerでDANROを知ったのでしょうか?

真由美さん:実はひとつまえのWinterの説明会に参加していたんですよ。すごく興味があって。そのときは見送ったのですが、やっぱりずっと気になっていて(笑)その間に「DANRO祭」に参加したことで「その場にしかない空気」を味わえた気がしたんですよね。すごくあたたかい空気。それで、参加してみようかなとまた思えました。

DANRO祭に参加したメンバーと(下段左まゆみさん)

身近な人へ「普通のこと」が普通にできなかった


ーーDANROに参加しての変化はありましたか?

真由美さん:仕事のためにも対話やコーチングって大事で、DANROでの学びを仕事で生かそう、と思っていたのですが……。終わってから振り返ると、仕事ももちろんですが、自分の周りの人間関係と向き合うきっかけになったなと思います。

ーーたとえば、どんな人との関係でしょうか?

真由美さん:まずは、母ですね。母とは関係性が悪いわけではないのですが、話しているとお互いに口調がきつくなってしまうんですよ(笑)それはそれでいいのかな、と思いつつも「もう少し母ともうまく付き合えたらな」という想いで、DANROの期間中に母と対話に挑戦してみました。

ーー普段、口調がきつくなってしまうくらい身近な家族とは、対話は逆に難しいのかな、と感じますがいかがでしたか?

真由美さん:確かに難しさはありました。でも、そのとき「対話ってこういうものだよ」とか、「こうしようね」とか伝えたわけではないんですが、自分の聴く姿勢を変えたことによってほんの少し関係性がまろやかになったというか……「角がとれた」という感覚がありました!

ーー素敵ですね。対話の中で感じたことはありましたか?

真由美さん:この体験を通して、対話って「聴く姿勢」から始まるのかな、と実感しました。実は母と対話する前に友人と対話に挑戦したのですが、そのときは「一方的に対話をしたいと思っているだけでは成立しないんだな」と難しく感じてしまった経緯もあって。でも結局「聴く姿勢」だったのかなって。それ次第で、自分発信でも対話ができるという自信にもつながった!

ーー今までの聴く姿勢との違いはなんでしょうか?

真由美さん:すごく普通のことで恥ずかしいのですが……「最後まで話を聴く」ということです。それから、「なんでその話をしているのかな?」「何を伝えようとしているのかな?」とその“奥”にあるものを知ろうとすることができたのがすごく大きかったんですよ。

仕事上では良いところの点と点をつなぐ、ということをしながら相手の話を聞いていたのに、母に対しては反対にできないことの点をつないで「ほらね」「なんで言っても分からないの?」と思ってしまっていたんですよね。

ーーわー!ものすごく分かります……。身近な人にほど、「普通」が難しい。私も含めですが、共感される方も多いんじゃないかなと思います。「最後まで話を聞かない」「勝手に解釈している」これはあるあるではないかな。

真由美さん:私自身も改めて実感することになりましたね!

親子リトリートに参加して気づいたこと


ーー今真由美さんのお子さんは2歳ということですが、もう少し大きくなったら子どもとも対話ができそうですね。

真由美さん:確かに!子どもになるとどうしても余計に「こうでしょ!」とか自分がいいと思ったものを勧めたくなってしまうところがあるかと思います。それは、DANRO主催の「親子リトリート」へ三泊四日で参加したときに特に痛感したことでもありますね。

ーー親子リトリートへ参加されていたのですね!そこでどんなことを感じたのでしょうか?

真由美さん:参加したきっかけは、子どもに「自然っていいよ」って伝えたかったこと。今はYouTubeで情報を見ることや、お菓子を「ほしい」と言ったら「買う」。なんでも「当たり前に手に入る状況」がどうなのかなってもやもやしていたんです。

ーー同じ母親として、共感します。

真由美さん:でもその最中に「おうちに帰りたい」と癇癪を起こすことがあったんですよ。そのときの私は「なんで?こんなに自然の中、みんなで遊んでいるのに……」という気持ちになってしまったんです。「家に帰りたい」を認めてしまうと、自分の考えが間違っているように感じてしまうというか。「自分の気持ちを肯定したすぎる」状況だったんですね。それで私も頑なになってしまっていました。

でもあとで振り返ると、「アンパンマン見たい」「チョコを食べたい」を全部取り上げてしまっていたんだな、と気づいて反省することもあるなと。相手の「好き」を取り上げて「これがいいよ」と押し付けるのは、なんか……すごく違うな、と自分自身が感じるのを体感しました。

ーーなるほど。お子さんとそのときはフラットになれない気持ちの状態だったのですね。

真由美さん:「相手の大切なものを大切にする」これも言葉にすると普通なんですが、そんな当たり前のこともできていなかったなと気づくきっかけになりましたね。「これいいよね!」みたいな。子どもに対しても、もっと相手の想いをしっかり聴いて理解しあえたらいいなと思えるように。

ーー真由美さんがおっしゃったように言葉にすると普通なことが、やっぱり難しい。でも、大事なことなんですね。

真由美さん:まだまだ課題はありますが(笑)母や子どもとの関係性に少し変化が起きていると感じています。

ーー真由美さんが聴く姿勢を変えたことによって、きっとお母様にも変化が起きるんじゃないかな。そしてお母様が変わったことで、その先の誰かにも変化が起きて……まさに「連鎖」だな。DANROがつくりたい世界ってこういうことなのかな、とお話を聞いていて改めて感じました。

真由美さん:こうやって広がっていけば、もっと温かい世界になるんじゃないかな、と思います!

ママも「一人の人間」だからこそ


ーー親子リトリートへ参加してよかったと感じたことはなんでしょうか?

真由美さん:すごくたくさんあるのですが、一番大きな発見だったのは「みんなで子育てする」ってすごく大切なことだなと感じられたことです。普段はどうしても「ママ、ママ」になって大変だな、と感じることもあったので。

ーーリトリート中は「ママ、ママ」は少なくなりましたか?

真由美さん:ないんですよ!親子が7組いたんですが、私じゃなくても隣にいる違うママやパパにやってもらって満足している、というふうに、自分の子だけを見ているのではなくて、みんなでみんなの子を見ている感覚

すごく心強いし、助けになるな、と今まで味わったことのない感覚を味わいました。周りにお兄ちゃん、お姉ちゃんもいるので引っ張ってもらえるのも良かったみたいです。

ーー「一人で子育てしている」感覚が薄くなることで、気持ちにも余裕ができそうですね。

真由美さん:そうなんですよ。安心して目が離せる時間をつくってもらえて。自分の時間が持ててよかったな、と感じました。

さきほどお話しした子どもが癇癪を起こしてしまったときも、みんなが「寝かしつけ終わったら、飲も!」「話そう!」とこそっと優しく声をかけてくれたんです。もう、泣けてきちゃって。一人ひとりにしっかりと向き合ってくれる場だなと改めて。

親子リトリートに参加した皆さんと

ーー親子リトリートと聞くと「子どもが主役」「子どものために何かしてあげる」という印象がありますが、そうでなくて一人ひとりに向き合ってくれる場なのですね。やはり「ママ」とカテゴライズされると自分をなくしてしまう気持ちになることもありますよね……。普段ひとりで育児をしていて、息が詰まっている方にも良さそうですね!

真由美さん:子どもから少し離れる時間もつくってもらえるので、本当におすすめです!

”今”への想いが連鎖を生み出す


ーーその他にDANROへ参加して、感じた想いはありますか?

真由美さん:「今を大切にしよう」という想いが強くなったことを感じています。それは「今が楽しければいいや」ということではなくて、未来につなげるために「今」を大切にする、という意味。

ーーどういうきっかけでそのように感じたのでしょうか?

真由美さん:DANRO WORKの一つで「やりたいと思ってできていないことを行動しよう」というものがあったんです。その中で「行きたいと思っていた場所に行く」など新たなことをはじめは考えていたのですが……最終的に「毎日やろうと思っていたことをしよう」と。ついつい「明日でいいか」と後回しにしちゃうことがたくさんあって。それをやめたいな、と思ったんです。

ーー後回しにしてしまってなかなかやらないことをやる。確かにそれはきっかけがないとできないことなのかも。

真由美さん:でも、それもなかなかうまくはいかなくて。やろうと思いながらも数日経ってしまっていました。そこで、DANROのチャットで「宣言」だけしたんです。

やりたいことのひとつに「DANROで想いを共有して、広げていきたい、と参加したものの、今は“参加しているだけ”になってしまってる。入ったときがピークがもったいない!もっとDANROを生かしたい、最後の最後まで活用したい!」という想いもあって、それを書き込みました。

そのときは発信しただけで、行動はなにもしていない状態。それなのに、「背中を押されました」というメンバーがいて、朝活が始まったり企画したり、一人ひとりが手を挙げ始めたんですよ。

DANRO祭での対話時間

ーーまさに”連鎖”ですね。

真由美さん:はい!みんながみんな私きっかけではないにしろ、私が発信した想いが“連鎖した”と感じた瞬間でした。「今」を大切にすることで、さまざまな想いが生まれたという体験は貴重だったなと思います。

ーー「行動で示さないと」と考えがちですが、ただ「想っていることを発信しただけでよかった」ということなんですね。

真由美さん:そうなんですよ!これやってよかったよ、これやりました、ではなくて「動けない自分のために宣言させてください!」というだけでも、誰かに響くんだと感じましたね。

終わりじゃなくて、広がっていく


ーーDANROの時間で印象的なエピソードはありますか?

真由美さん:「聴くだけしかできなくてごめんね」ってよくあるじゃないですか。私自身言ったこともあるし、言われたこともある。でも「聴く」ってすごく救われることだよね、とメンバーで話し合ったのが印象に残っています。

ーー「聴く」というコーチングをお仕事にされていた真由美さんですが、DANROに参加する前とあとで変化はありましたか?

真由美さん:以前は「一歩踏み出すためになんて言ってあげよう」だとかあれこれ考え過ぎてしまって「誰のために聴いているんだろう」と思ってしまうこともあって。

今は、視点が増えたような感覚はありますね。「どこまでやってあげよう」ではなくて「どこを求めているんだろう」を前より意識するようになりました。「今」その人の話していることに集中して向き合えるようになったかな、と。

ーー”その時”の気持ちに寄り添えるようになったような。

真由美さん:前よりも膝と膝が向かい合っているような気がしていて。今まではテーブル越しに向き合っていたような。そういう感覚の違いを感じています。

ーー真由美さんにとってDANROとはどんな場所でしょうか?

真由美さん:まずはすごくあったかい場所だな、というのがひとつ。それから、ママや妻、講師としてではなく「自分が自分でいられる」場所。

DANROが終わったあとも”連鎖し続けている”と感じています。DANRO祭の企画などで、2ヶ月間は終わったけれど、DANROは終わるんじゃなくて、広がっていっている感覚。そこがDANROの良さなのかなと思います。

ーー少しの変化が、大きな連鎖になっていく……DANROのパワーを改めて感じた時間になりました。母への関わり方や、子どもに対しての想いも共感することも多く、私にも勇気をくださった真由美さん。ありがとうございました!



真由美さんについて

「もっと自由に”私”を歩む」をコンセプトに、自分のやりたいことを形にしていきたい女性を応援する起業コンサルタント。2歳児の母。Instagramは<こちら

DANROについて

「日常に対話を。対話を文化に。」をコンセプトに、対話を軸とした事業を展開。深いつながりを紡ぐ実践型対話スクールの運営や自己を探究するオンラインサロン「DANRO HOME」の運営、"子どもがそのままに進んでいける世界を"Visonに掲げ、自分らしく生きられるきっかけを対話を通して実現する「DANRO CHILDLEN」や"会社から社員にGIFTを贈ろう"をコンセプトに対話を通して自分を愛でるきっかけを創出するBtoB事業等を行う。

\DANRO Autumnは10月開講/
体験型説明会の詳細は上記の画像をclick!


▼ 対話スクールDANRO 創業者の想いはこちら

詳細は、下記の公式LINEから
公式LINE  /  Instagram

インタビュアー・記事/山中麻衣
「想いをつなぐ」取材・インタビューライター。その他企業と読者をつなぐwebライティングも。公式noteは<こちら>




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?