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EBMを参考にプロダクト開発の投資について考えたメモ

EBM (Evidence-Based Management) について簡単に学んだのでメモです。

EBMの目的

アウトカムをアジャイルに計測、管理、改善するためのフレームワーク。

主にプロダクト開発組織の重要課題である、

  • アウトカム、成果の改善

  • リスクの軽減、リスクマネジメント

  • 投資の最適化、最大化

に向き合うためのもの。

参考にできそうだと感じたポイント

特に

  • CV: 現在プロダクトが提供している価値

  • UV: プロダクトが未実現の価値

を明確にする作業を継続し、インパクトのある課題を見出そうとする動きは良いなと感じた。

要するにいかに最速でCVのトップラインを上げ、UVを減らせるかのゲームだと捉えることができそう。

  • UVを減らす: アウトカム / 顧客価値の最大化

    • どれだけ筋の良い施策 (仮説)をどれだけ高速に検証、証明し、事業を成長させることができるか

  • CVを増やす: リスクの軽減

    • 現在の顧客価値の水準を下げうるようなリスクの排除 (今当たり前に提供できている機能が障害によって提供できなくなるなど)

    • 例えば技術的負債、組織的負債、思想的負債など

    • 目的や狙いの不明瞭な施策を闇雲に積んでリリースしちゃっている、施策を評価する責任者がいない、ソフトウェア設計が短期の目標達成に偏り過ぎた結果、開発速度が出ない+品質の低下を招く等

これを開発のROI観点で解釈すると、

  • (施策の成功確率 × 施策証明数) / (プロダクトチームの)リソース投下時間

を最大化することを目指すと言えるのではないか。

施策成功確率

  • いかに中長期のビジョンや戦略と整合した、勝ち筋が描けている施策を用意できているか

  • いかに品質やバグの問題など、届けたい顧客価値を妨げるリスク要因を排除できているか

証明数/リソース投下時間

  • いかに不確実性を抑えて施策を高速にリリースできる組織や設計にできているか、高い実行強度で開発ができているか

  • 限られたリソースでいかに日頃から品質やデリバリーの速度を妨げ得るインパクトの大きい負債やブロッカーを見定め、取り除けているか

そしてこれを最大化するとは投資を最大化、最適化することと同義である。

まとめ

開発投資の最大化は

  • 新規施策のリリースに開発リソースをどれだけ投資するのか

    • 短期で成果が出るものもあれば、中長期でやっと成果が出るものもあるはず

  • 負債解消や品質改善などリスクマネジメントに投資するのか

リソース投下時間に対して成果が最大化される投資はどうあるべきかを考え抜くことが重要。この配分をプロダクトチームの目標設定でやっていくイメージ。

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