Love Story#14.(愛) 最終話

★プロローグ
A.D.26年(高句麗代武神(テムシン)王9年)高句麗(B.C.37年~A.D.668年まで約700年間存在した国)第3代皇帝代武神王(テムシン王)はまだ不安な高句麗の基盤を整う為に必死。
彼の息子であるホドンは力になり彼と大臣らの信頼を得るが彼は第1皇后でなく第2皇后からの子だった。
なので、第1皇后である延(エン)氏と彼女の幼い息子でながら腹違い弟へエル(ヘウ)、彼女らに従う右輔(高句麗最高官職の一つ)ソン・オックの一派に耐えない牽制をうける。
そして、敵国である楽浪国(ナンランゴク)の姫である崔 蓮(チェ・レン)と運命的に恋に落ちるが、厳しい現実に挫折する。
一方、楽浪国には敵が襲うと自ら鳴ってラッパが鳴る「自明鼓」(じめいこ)というものがあり小国でありながらも難攻不落の要塞であった。

★登場人物
*ホドン(19歳):高句麗第3代大武神王(テムシン王)と第二皇后金(クム)氏から生まれた王子。スマートで文武と知略まで兼備し、ナンラン姫と恋に落ちたが第一皇后延(エン)氏と彼女の一派たちの陰謀と計略に巻き込まれてしまう。


*崔 蓮(チェ・レン/17歳):楽浪国(ナンランごく)王、崔 利(チェ・リ)の娘。いわゆる楽浪姫と呼ばれる。敵国である高句麗の皇太子ホドンと恋に落ち、結局陰謀に巻き込まれ国と愛の中で選択を…


*大王(38歳):高句麗第3代皇帝代武神王。(テムシン王)本命はムヒュウル。第2代瑠璃明王(ユリミョン王)の三男で幼い頃からスマートで武芸が優れて皇太子に選ばれ王になり26年間高句麗を統治した。夫人は二人で息子は二人だった。


*皇后延(エン)氏(30歳):代武神王(テムシン王)の第1皇后。ホドンの継母。大王との中で子供がいないままで第2皇后金(クム)氏が先、男の子(ホドン)を産んでその後、男の子(ヘエル)を産んだ。ホドンが優れて皇太子になり、皇帝になるのを嫉妬しあらゆることホドンを謀略、妨害する。


*ヘエル(9歳):代武神王の次男。ホドンの腹違い弟。第1皇后延氏の息子。


*ヤン・シン(19歳) : 貫那部(カンナブ/高句麗5部の一つで初期の強力な政治派の一つ)出身で大模達。(テモダル/武官の高位階級の一つ)幼い頃からホドンの親友であり事件の鍵を握っている。


*チャン・コン(22歳): 楽浪国の上将軍。崔 蓮を間にしてホドンと恋敵になるが、決定的な場面でホドンを助ける。


*崔 利(チェ・リ/51歳):高句麗の隣小国、楽浪国(ナンランコク)の王。崔 蓮の新夫で厳しくて非情の性格所有者。


*ウル・トジ(44歳):高句麗の貫那部出身の名宰相。左輔(高句麗で国防の半分を責任する第一官職)になり、懸命で実利的な政治で大王を力になる。


*ソン・オック(39歳):高句麗の名将。右輔(高句麗で左輔と比べられる官職。国防の半分を責任する)で右輔ウル・トジと対立する人物。第1皇后延氏とヘエルを支持する。

*クェユ(?):ホドンが格別にする占い師。奇異な人物でほとんどが知られてない。予知力が優れるが、それで災いを起こす。

*華真皇后金(クム)氏:ここでは直接登場はしないけど、代武神王の第2皇后でホドンの生母。かつてホドンを産んだ直後死ぬ。

*その他:ばば、雪華

*高句麗側:宮女、大臣1,2、将校(マルゲ)1,2,3、兵士1,2、行政官、地方官、伝令、近衛将軍、巫女、声1,2

*楽浪国側:兵士1,2,3、太官(首相に当たる官職)、輿囲将軍



(字幕)西暦31年。高句麗第3代皇帝代武神(テムシン)13年
♯64.楽浪城(夜が明ける頃)

煙だらけ、折れた楽浪軍旗と槍
城望楼などに散らかっている楽浪軍の死体

わあ!!!

楽浪城を陥落した高句麗軍の喊声。
はためている三足烏旗(高句麗のシンボル)

#65 .思慕亭付近

崔 利 : (自殺して倒れた娘、崔 蓮の体を狂った様に振りながら)蓮…ああ…(信じられない表情)儂が一体何をしたのか…
儂が…儂が…儂の愛している君を死なさせるなんて…
(すくしくむせび泣く)あああ、愛する儂の娘よ…
あああ…神様よ…
もう…全てが終わりだ…(明るくなる空を仰ぎ見ながら嘆息)

#66 .楽浪城付近

大王が指揮する2万高句麗精鋭軍、大きい歓声で楽浪城へ進撃

将校(マルゲ)1:反逆者ホドン王子を捕まろう!

将校(マルゲ)2:ホドンの軍事で反撃する者はすべて殺しても構わん!!

軍事ら:わあ!!!反撃者を殺せ!!!

#67 .思慕亭

ホドン:姫!姫!ああ…だめ…(絶望の目つき)
死んでいる崔 蓮とそばに死んで並んでいる崔 利の遺体を見つける

ホドン、狂った様にふらふら歩きながら崔 蓮の遺体を抱き合う。
目をつぶった崔 蓮の顔は穏やか。


ホドン:(ぼーっとした顔、空虚な顔)姫…姫…
俺よ…姫が愛しているホドンが来たのよ…
姫…こんなところで…もう起きなさい…

とこかで夜明けを知らせる鶏が鳴く
ホドン胸から絹ハンカチ(崔 蓮からもらった物)を出して崔 蓮の左手に握らせる。
ホドンの熱い涙が流れて崔 蓮の顔に落ちる。
静かの中すすり泣くホドン…
その時、城側から聞こえて来る(大王の)兵士たちの歓声

兵士達:皇太子があちにいる!捕まろう!!!

ホドン、涙の顔をゆっくり上げて兵士達の声が聞こえる方面を一回振り向いて、
崔 蓮の胸に刺されている短刀に目が止まる。
どんどん真っ白になる画面…

#68 .雪が降る真冬の田舎の風景(夜)

暗いながらも雪で真っ白の畑や農家の風景。
ある小さい民家(わらぶきの家)Close up.
部屋から見える二人の影(おばあさんと孫の女の子)、真ん中には火炉の影が見える

おばあさん(声):これがホドン王子と楽浪姫の切ない物語よ。

女の子(声):ああ、悲しすぎるよ、ばあば…

おばあさん(声):ゆかちゃん、あまり泣かないで…たとえ、現世では結ばれなかったけど、
次の生ではきっと共白髪まで…

女の子(声):ぴゅう〜ばあばがそれをどうして分かるの?

おばあさん(声):(軽く笑いながら)ばあばはね…何となく分かる気がするの…

女の子(声):それでは、その後へエル王子が皇太子になったの?

おばあさん(声):そう…そして、数年後…大王陛下に続いて高句麗の皇帝になったの。
そして、皇后様の睡蓮の政(王がまだ幼い時、王を代わりに政治をする事)も始まったけど…

女の子(声):けど?

おばあさん(声):長くは行けなかったの。

女の子(声):どうして? 天罰でもあたったの?

おあばさん(声):そう、天罰だね…血はまた別の血を呼ぶのか万物の理知。即位した高句麗5代目のモボン皇帝(へエル)は帝位5年目で暴君と言われて大臣達から追い出されて、

まるで難攻不落の様だった皇后様も側近ドゥロに殺害されたの。
「因果応報」だったね…
ゆかちゃんはこの話を校訓にして正直な子に…
あら、ゆかちゃん?

女の子(声):いびきの声

#69 .部屋

穏やかな光の灯火と火炉が見える
座っているおばあさんの顔は見られず、

胸から絹ハンカチ(?)を出しているおばあさんの右手Close up

おばあさん(声):王子様…くれぐれも来世では幸せで寛いでください…

眠っている孫を寝かせるおばあさんの影。
どんどん遠くなる民家 Zoom out.

静かに雪が降る街の夜の風景。
Fade out.

#70 .高句麗と楽浪の境界になる山(回想)

大きい虎の攻撃で追いかける崔 蓮、
護衛兵達が虎に全員殺されて崔 蓮だけ残っている。
白馬に乗ってどんどん険しい山道へ
もう道がない、白馬も怖がれているか急に前足を空中に持ち上げながら泣き、崔 蓮が落ちる。

崔 蓮:(落ちたまま)ああ、もう最後か…神様よ!

震える両手で短刀を握って近づいてくる虎を立ち向かう
その時、後ろからメック(高句麗の矢)が虎の後頭部へ命中、虎がそのまま倒れる

崔 蓮:(驚いて)ああ、貴様は…

ホドン:大丈夫なんですか。凡人じゃなさそうな美人の方がとうしてこんなところで…

崔 蓮:「さい れん」ともうします。楽浪国出身で、この道が近道なので…貴様のおかげで命を助けてもらいました。
後日お礼でもしたいです。貴様のお名前を教えてください。

ホドン:ハハハ…お礼なんて…恥ずかしいです。危機の人を助けるのは「人情の常」、僕の名前はホドンと申します。高句麗から今狩り中で…

崔 蓮:ああ、ホドン様…高句麗の方ですか。

ホドン:高句麗の男だから失望したでしょうか。
ハハハ、冗談です。それより、怪我はしてないですか?
(倒れた崔 蓮に手を出しながら)さあ、俺の手を取って起きて見てください。

崔 蓮、恥ずかしいながらもホドンの手を繋いで起きる
その瞬間、崔 蓮の白馬が再び、いきなり前足を持ち上げて泣き、驚いた崔 蓮がまた倒れる
ホドン、彼女を守るため抱きながら背中から倒れる。

一緒に抱きながら倒れたj二人、
近づいた顔、
恥ずかしいながらも笑う二人の顔 Close up

崔 蓮:あの馬は欄(らん)と言います。
私と同じ日に生まれた者で私の姉妹と同じよ。
感謝の気分で欄をホドン様に…

ホドン:(びっくり)へえ?姉妹と同じ者を僕に?

崔 蓮:うんん、あげるじゃなくて、お預けするのよ。

ホドン:(恥ずかしい)というのは?

崔 蓮:姉妹なので定期的に私と会わせないとやつは暴れます。基本的には名馬だけどさ…飼い主にもよりますし…(笑う)

ホドン:何?(笑う)

青い山、
青空…

Fade out

<終>

ラブーストーリーを読ませて頂いてありがとうございました。
次は最後でラブーストーリー「特別編」(解説背景)が続きます。

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