2-11.添乗員の作業-当日(バスツアー下編)

実は2,3日ほどかかる宿泊ツアーより

日帰りツアーが難しいです。

え?そんなはずが...と思われますね。

もちろん、単純に行程表だけで判断すると

時間も短いし、宿泊もついてない日帰りが簡単かもしれません。

僕が難しいと言った意味は

お客様たちと添乗員(又はガイド)が一緒に付き合う時間

つまり、お互いのことを把握して慣れる時間が短いので

お客様に満足感を与える為

ツアーの魅力や自分の良さをアピールすることが

厳しいということです。

宿泊ツアーの場合とのこのあっても

一日同じ宿で寝ると何となく親密感を感じて、

二泊くらいなると意外とお客様とツアー会社スタッフの関係でなく

このツアーを一緒にするという

一体感を感じます。

さらに、最後のご挨拶時間になると何となく優しくなり、

これから過去の思い出になるこのツアーと共に

全て、寂しく感じるのが

人間の心理です。

ああ、

もちろん例外もあるし、

添乗員が大きいミスをしない限りです。

実際にツアーの最後、アンケートをみると

宿泊ツアーより日帰りツアーの評価が厳しい場合が多いです。

ツアーの内容や場所にもよりますが、

パッケージツアーの一日分行程には普通観光地2~3か所、と1~2か所買い物程度で成り立っています。

旅行会社の収益面もあるし、お客様の興味や便利増進のためにオプションも入っています。

買い物やオプションに違和感や拒否感を感じる方もいるかと思いますが、

パッケージツアーの主な顧客であるシルバー、シニア層の方には楽しんでいる方も多いです。

特に、高速道路のSA、PAはとても人気があります。

単純にトイレ寄るだけじゃなくて

マイカーじゃないと行けないし

地元や有名なSA、PAの場合

限定品やグルメがあるからです。

オプション商品も普通に買うより安く買えるし、

お弁当の場合は買う時間と手間を下げるからです。

そして、とても大事なのはトイレ休憩です。

人間の基本的なことなのでいうまでもないです。

旅行業界では1時間半、遅くても2時間毎1回寄るのが目安です。

だから良い添乗員は

基本に充実する添乗員です。

お客様が不安や疑問を感じない様に

次の所までの大体移動時間、

着いてからの流れや見るポイント案内

トイレ休憩はいつどこでやるか。

お昼はどこで何を食べるか。

お土産や地元の名産はどこで買うか。

後はドライバーとのチームワークやコミュニケーション
後、テキパキ先動いて、頭回して

連絡が必要な所へ事前連絡で

勘違いや時間の無駄など

スケジュールに支障ないように

水が流れる様、スムーズに行程が進める様にする

当然な事です。

その元にはただの仕事じゃなくて

お客様の事を自分の立場として

同じ目線で見る事から始まります。

おもてなしは自然に身に心に付きます。

少数ですが、一部の添乗員は(ドライバー、ガイドも)それを

忘れて指揮者の様な上からの目線で働く人もいます。

もしろん、最新情報や話題、流行など負けちゃまずいですが、

面白いユーモアや知識は基本が立った、その次の問題です。

添乗員は行程をもっと進めなきゃなりません。

実際Aの所に近づいているとしたら添乗員の頭は

もうその次であるBの所へ到着するべきということです。

慣れるまで次の所の流れや、やるべきの仕事をイメージトレーニングし

頭の中で絵をかきます。

それが今目の前の仕事で遅れて、

又はお客様と同じ速度で進んだら

慌ててしまい、ミスが出て

ツアー失敗と繋がります。

渋滞や事故も考えて
時間計算し

対案(周りルートなど)もドライバーさんと相談し、

どうしても時間がなくて目的地の入場時間などに間に合わない場合の

判断なども先に考えておくべきです。

だから、可能であれば常に時間を稼いておくのもベテラン添乗員です。

帰り道、ツアーが終わり頃

アンケート用紙を配ります。

自分の一日頑張った結果がでる瞬間です。

面倒くさいから受けない、適当にチェックする方もいますが、

大体の方は真剣に作成されます。

添乗員評価の部分は後、旅行会社へ厳しくチェックされて

自分の次の仕事にも直結されるので

一番緊張する時間にもなります。

アンケートで改善事項や反省点、自分が足りない事がわかります。

アンケートの面白い話は今度別に書きます。

その後最後のご挨拶、

忘れ物のチェック案内、

乗務員(ドライバーさんとガイドさん(いれば))へのご挨拶を

最後として最初出発した目的地に次々戻りまして

お客様と別れます。

先まで人に溢れてわいわいとしたバスが

ひんやりと空になるとやはり寂しいです。

最後到着地でドライバーさん(又はガイド)と一緒に

忘れ物の再チェックをします。

二人とも前後別に分かれてダブルチェックします。

もし、忘れ物が出たら席を確認して旅行会社へ報告すると

心当たりのお客様へ連絡、

添乗員が着払いで送ります。(旅行会社が送る場合もあります。)

たまには、添乗員自分が疲れて

バスに物置することもあります。(@_@)

バスから降りると

ホッとしてやっと終わったという

緊張感が解けながら疲れに成分が変わり

急に肩に腰に足に…体全体に襲って来ます。

緊張で疲労を感じる余裕もなかった体が

この瞬間は決して忘れずに
反応して

訪れます。

ふらふら

急に、お腹がペコペコ

しかし、

生きがいはいっぱいです。

今日も旅という形で

人生に良い思い出を...

人を喜ばせた。

<つまらない文章最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

次は宿泊ツアー編となります>

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