Daniel_Bernardone_Stclair

物書き/ジャンルはファンタジー-エッセイ/日本、リトアニア、オーストリアの多重国籍/一…

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物書き/ジャンルはファンタジー-エッセイ/日本、リトアニア、オーストリアの多重国籍/一応社長/フォロー返します

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最近の記事

初めて人を雇った

その人と出会ったのは、ついこの間のこと 思い出のマルセイユ・プロヴァンス空港に行き、そこで一週間ホームレスをした。 空港ホームレスはすでに私の趣味と化していた。 声をかけられ、見てみると、そこには、アジア系の青年がいた。 日本人の彼はイタリアで財布をすられて、前もって買ってあったチケットでマルセイユまで来て、ポケットに入れておいたなけなしのお金でここまでやってきて住み着いているらしい。 私はヨーロッパで同郷の人間に会うことを好まなかった。 日本人と関わりたいなら日

    • 2020年の旅行のテーマ

      今年も残りわずかとなってきました。 来年は、身軽で身近な旅行をテーマに、ヨーロッパを周遊することを計画しております。 昨今、海外旅行は身近になってきましたが、それでも高価な趣味だということは変わっておりません。 ヨーロッパに行こうとすれば、最低でも10万円の航空券、1日1000円程の宿泊費がかかります。 そして、せっかくだからと、良いレストランなどで食事もしたいでしょう。 旅行期間が一週間だとして、航空券を含めた予算は最低でも20万円、荷物などを新調するとなると30万

      • 2019のクリスマスは…

        ボッチでしたねハイ お久しぶりです 多忙な日々を送っていると言いたいところですが、仕事を任せられる人間が出来たので、最近は暇で暇でしょうがないです。 小説を書き、時折記事を書き、筋トレをして、規則正しい生活を送って、酒を食らいながら映画を見る。 そんな毎日。 働いている時間は1日に3時間ほどで、週に15時間ほど。 それもカフェやパブなどで、気ままにスマホをポチポチやるくらい(iPadが壊れてしまったので、動画の作成や編集は出来ていません)。 振り返ってみれば、今

        • 私の服装

          10代の頃はいつも服で悩んでいた。 自分を出すのが恥ずかしかったので、イタリア人みたいな服装はもってのほかだった。 今は私服はH&MかZaraかアルマーニ、スーツはポール・スミスを一着だけ。 腕時計はつけない。スマホがあれば十分だし、人と会うときは要件がない限りスマホを見ない。 私服は、全て無地の組み合わせで、色合いはモノクロを好んでいる。 若い頃は黒を好んでいたけれど、最近はもう少し柔らかさを演出しようと、グレーやベージュやブラウンなどを取り入れている。 パーカを着ている女

        初めて人を雇った

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        • ハーフフィクション
          7本
        • 空港で過ごす1ヶ月
          5本

        記事

          空港の本屋さん

          空港の本屋さんは、時代の流れをよく掴んでいるが、ふと目に留まった本は、私が随分前に読んだ本 時代の流れは掴んでいるが、時代を先読みしているわけでは決してない気がする。

          空港の本屋さん

          私の1日

          4:00/起床、シャワー、歯磨き、ストレッチ、散歩、シャワー 5:00/コーヒーを飲み、ニュースを聞きながら、朝食作り、朝食 6:00/執筆、SNSの更新とチェック、タバコ 7:00/執筆、メールチェック、タバコ 8:00/執筆、タバコ、YouTube、タバコ 9:00/散歩、タバコ、YouTube、タバコ、準備運動からのタバコ 10:00/執筆、タバコ、タバコ、からのタバコ 11:00/昼食を食べるか食べないか、タバコを投げ、着地した際のフィルターの指す方角で決まる 12:

          空港ホームレス問題−マルセイユ・プロヴァンス空港/クロアチア人美女と過ごした一ヶ月

          空港泊、という言葉があると同時に、空港ホームレスという言葉があるらしい。 私も金が無い頃や、今でも金に困ったときはよく空港に宿泊する。 私が金をなくす理由として、うっかり落としてしまった、財布をすられてしまった、旅行先で出会った人によく酒を奢る、そして、酒を飲みすぎる、というものがある。 日本でもヨーロッパでも、酒を節約するのに一番いい方法は飲まないこと、そして次に、スーパーマーケットで買うこと、次にコンビニで買うこと、が挙げられる。 ヨーロッパに限っては、物価の安い中欧や東

          空港ホームレス問題−マルセイユ・プロヴァンス空港/クロアチア人美女と過ごした一ヶ月

          シナリオ-テレビ東京#100文字ドラマ/København-久志とオドレイの奇妙な3日間

          14歳の冬、失恋したばかりの久志の前に現れたのは、素朴ながらも一風変わったルクセンブルク人の女の子だった。コペンハーゲン空港での出会い。会話を楽しむ2人。タイミングよく欠航した日本行きの便。それは奇妙な3日間の始まりに過ぎなかった。些細なことから言葉を交わしたイタリア人男性、彼と共に2人をつけ狙うオーストリア人女性。なぜ2人は追われるのか。2人を追う者の正体は? 久志の旅行に隠された秘密とは? 全ては、半年前彼が吐いた嘘から始まる。3日後、久志とオドレイは無事に日本行きの飛行

          シナリオ-テレビ東京#100文字ドラマ/København-久志とオドレイの奇妙な3日間

          私がタバコを吸うとき

          今朝のことだが、仕事道具のiPad Proが壊れてしまったために新調しなくてはいけなくなりました。 今はサブ機のWikoというフランス製のスマホでタイプをしているが、性能はiPad Proに劣るし、動画像の編集などもっての外。 皆さんよろしければご支援お願いします。 #polca @polca_jp より https://polca.jp/projects/UqOR3lerIoe 私が最近執筆しております小説、楽しんで読んでいただけていると幸いです。 小説の78%はフィク

          私がタバコを吸うとき

          コペンハーゲンの思い出/3-美人な空港警察に絡まれる

          目を覚ましたのは、4:00のこと。 アラームという人類の偉大な発明によって、私は生活習慣というものを手に入れたが、古代の人類はおそらくアラームなど必要とせず、夜明けと共に起き、日没とともに寝ていたのだろうことを考えると、アラームなどというものが必要になったのは、文明の力が生み出した弊害に対する対応策であり、本来なら必要のないものだったのではないかと、そんなことを思いながら、私はタバコを吸いに外に出た。 タバコを吸いながらArchosを見る。 ダルマツィオは、今日はチボリの方へ

          コペンハーゲンの思い出/3-美人な空港警察に絡まれる

          コペンハーゲンの思い出/2

          はっ! 私は跳ねるように顔をあげた。 体をまさぐる。 服は着ていた。 スマートフォンもパスポートも、バッグもきちんとある。 私は、向かいの席を見た。 ダルマツィオはいなかった。 いったい奴はどこに……。 扉の開いた音にそちらを見ると、ダルマツィオが喫煙室に入ってきたところだった。 トイレに行っていたらしい。 奴は、はー、やれやれと首を横に振りながら、椅子に腰を下ろし、テーブルの上に置いてあった私のタバコの箱から一本とって口にくわえた。「案の定だな……」しゅぼっ、とタバコの先に

          コペンハーゲンの思い出/2

          コペンハーゲンの思い出

          私たちは、18世紀感の漂うパブに入った。 色合いは全体的に黒く、木造で、店内の照明はランプだった。 レジのそばのショーケースには塩漬けのニシンや細切れの野菜などの載ったオープンサンドイッチ。 関係ない話だったが、ニシンを表す英単語がすんなり出てこなかった。 「ヘリングだ……」そう呟いたのは、喫煙室に入ってこれまたアンティークな椅子に腰を下ろして足を組み、タバコの先に火をつけたときのこと。 「どうした?」ダルマツィオはタバコを巻きながら言った。奴はデンマークのマクバレンを気に入

          コペンハーゲンの思い出

          コペンハーゲン国際空港の思い出/5

          私たちは、チボリ公園という小さな遊園地の左手の道を進んだ。 すぐそばにはラディソンブルやビジネス街があり、大勢のサラリーマンたちが辺りを右往左往している。 私も彼らが羽織っているものと同じようなコートを見に纏っていたが、彼らと私とでは社会人としての経験値が明らかに違っていた。 彼らの目は真っ直ぐに前を向いており、美しい北欧美女たちの女性的な魅力に目を引かれている様子もない(まあ、そこは多分見慣れているからだろうが。現地人と観光客の違いは、よだれを垂らしながら女性を目で追ってい

          コペンハーゲン国際空港の思い出/5

          コペンハーゲン国際空港の思い出/4

          https://polca.jp/projects/kJtjKzBy3Jg 現在POLCAでクラウドファンディングをしています。 皆さまの支援をお待ちしております。 目を覚ますと、時刻は昼だった。 私はポケットに入っている残金を頭に思い浮かべた。 ここの物価は、非常なまでに高い。 デンマーク国民であるなら、見返りとして手厚い福祉を受けることもできるが、私のようなただの観光客にとっては、ただ物価が高いだけでしかない。 私は、Archosを手に取った。 見れば、DMが来ていた。

          コペンハーゲン国際空港の思い出/4

          コペンハーゲン国際空港の思い出/3

          https://polca.jp/projects/kJtjKzBy3Jg 現在POLCAでクラウドファンディングをしています。 皆さまの支援をお待ちしております。 カップヌードルを食べた私は、すぐそばにあった出入り口から外に出た。 夜の北欧はとても綺麗だ。 それは空港も例外ではない。 時折プラットホームに滑り込んでくるメトロなどの音が響いてくるが、それ以外では、これ以上ない心地よさの静寂に浸ることができる。 そして、澄み渡った北欧の空気。 雄大な自然が満ち溢れている北欧の

          コペンハーゲン国際空港の思い出/3

          コペンハーゲン国際空港の思い出/2

          私は、とりあえずベンチから身を起こし、唯一の荷物である小さめのナップサックをとった。 少し腹が減っていた。 ダリアは1週間食わなくても生きていけるとは言っていたが、それは植物のような日々を生きる場合に限る気がする。 元リトアニア警察のインターネット犯罪科であり、インターポールとの共同捜査の経験も割と頻繁にあったらしいダリアの仕事は、主に見栄えの良いホームページや、我が社限定のアプリを作り改善すること、警察時代のつてを生かしたコネクションづくり(彼女は幅広い国々に友人がいた。も

          コペンハーゲン国際空港の思い出/2