田舎育ちの私が都会で子育てしていて思うこと

田舎での子育て

私は九州の田舎で生まれ育ちました。

現在は東京都心で子育てをしていますが、幼少期はテレビで東京の小学生を見るたびに、ああ。親の仕事で東京に転勤とかならないかな〜!と憧れたものでした。(うちは自営業だったので憧れてた転勤なんてものは全くありませんでしたがw)

テレビに出る東京の小学生は大人っぽく、お洒落で、私が住んでいる世界とは全くかけ離れているように見えたからです。

私が住んでいた町は、坂本龍馬が新婚旅行で登ったとされる霧島山の麓にあり、水が綺麗で空気も美味しく、温泉が徒歩圏内でした。

近所には牛や豚の家畜を飼っている方が多く、親の職業は、ほとんどが農家、医療関係者、公務員、飲食店や物を販売するお店を持つ自営業が多かったです。

田舎で過ごしていた時期は、全てが当たり前でしたので、田舎の良さに気づくことはほとんどありませんでしたが、こうして東京に出て子育てしていると色んな違いに気づきます。

田舎に住むメリットを上げていくと、

①自然豊かな環境の中で過ごせる。

ウグイスの「ホーホケキョ♪」の声で春の訪れを感じたり、梅雨の時期になると夜はカエルの大合唱、初夏には少し歩いて水辺に向かうと幻想的な蛍の光を見ることができる。秋には美しい棚田に赤トンボが飛び交う。冬は満天の星空を見上げ、衛星探しをしたりね。

②地域の繋がりが濃い。

私の住んでいた地域は、秋の十五夜になると子供会を開催していた。地域の子供10名ほど(幼児から中学生)が集まり、飴食い競争やパン食い競争←食べてばかりだw 、バスケットシューティングゲームなどで遊ぶ。これらは全て、子供が主体となり子供が企画から準備を行う。当時、私は中学2年生で子供会長になり、副会長が中1の男の子と女の子。その子たちを我が家に呼んで、今年は何をしようかを話あった。子供会は言わば、縦割り活動である。

③知り合いが多くなる。

何せ田舎は子供が少ないので、顔を見ただけでどの家の子か分かる。町を歩いていると、家族親族以外からでも「○○ちゃんおかえり〜!」「大きくなったね〜!」など声を掛けられる。地域の方にも育ててもらったという気持ちが芽生え、人との繋がりに感謝をするようになる。

④小中高の学校の運動場がめちゃくちゃ広い。

どの学校も野球ができるグラウンドを持つ。東京で子育てしていて、どの公園も「ボール遊び禁止」の看板があり初めは違いに驚いた。

⑤危機察知能力が身に付く。

家の裏は山である。そのため、木を拾って布を掛けて秘密基地を作ったり、木にロープをひっかけてターザンをやったり、そのままかわに飛び込んだり、、一歩間違えば大怪我になるところだが、不思議と大きな怪我に繋がる友達はいなかった。これは小さな頃から遊んでいるから危機察知ができるようになっているのか、運が良かっただけなのかは分かりません、、

⑥スポーツと音楽活動、芸術活動が盛ん。

校庭や公園が広いので、野球やサッカーができる。というか、庭が広いので庭で野球をやっていた。

田舎はやる事が他にない(笑)ので、自然と部活に熱心になる。スポーツや音楽、絵画や工作、それぞれやりたい事に没頭できる。

⑦公園や遊園地、キャンプ場など娯楽施設はどこも穴場!

混んでいる公園なんてほとんどない。待ち時間なんてほとんど味わったことがない。

⑧土地、家が広い。畑を持つ家が多い。

高校時代にお友達の家に時々泊まりに行ったりすると、どの家も立派だった。庭にある畑で野菜の収穫や、裏山の竹藪から竹を切って素麺流しをすることもあった。

良いところだけを述べました。

東京で子育てしながらも、上記のような体験を子供たちにさせてあげたいと思っています。経験の幅を広げてあげたい、そうすることで将来人としての幅が広がるのではないか、とそのように考えています。

実際に都内で次のことをやってみました。

東京にいながら意識してやったこと

①緑の多い公園の近くに住む。

緑が多いと鳥や虫たちが集まったり、木の葉の紅葉や咲く花を見ながら、季節の移り変わりを自然と感じることができるから。私がよく使っていた公園は、有栖川公園、代々木公園、駒沢公園、砧公園、林試の森公園です。都内で引っ越しを何度かしましたので、都度これらの公園が近い場所に住んでおりました。

②週末は海や川、山に出かける。

都内から1時間半ほどで神奈川にも埼玉にも千葉にも行けます。磯で生き物を探したり、お弁当を持って山登りをしたり、広い公園に連れていき、家族で鬼ごっこやサッカーをします。

③夏になるとキャンプへGo!

キャンプは子供が小学生になって始めましたが、今では親子共通の趣味になっています。テントは私たち大人と一緒に組み立てますが、火起こしや料理は子供が担当します。川に飛び込んだり、魚を素潜りで捕まえようとしている子供たちを見ていますと、私が育った田舎での体験を子供たちにも経験させてあげていることができるなと実感します。

④タビカを利用して、畑で1日過ごす体験。

タビカさんには何度もお世話になりました。野菜の収穫体験や栗拾い、拾った栗を羽釜で栗ご飯にしたり、、。本来ならば畑を所持していないとできない体験ですが、取れたて野菜は甘いとか、無農薬の野菜は葉や実の色が濃いとか、色んな気づきをえます。野菜収穫で、二股大根が抜けた際の驚きと感動など体験からしか味わえないものが沢山ありました。

⑤自然遊びは東京にいても用意できることが分かったので、次は、人との関わり合いを意識しました。

ひとりで子育てするより、相談できるお友達がいた方がいい。ママと子供の世界でなくて、子供同士の世界を持って欲しい。

ちょうど子供が幼稚園に上がるタイミングだったので、コミュニティ作りはそれを上手く活用しようと思いました。幼稚園に上がるまで、ほとんどママと子だけの時間でしたので、初めてママも子供も外と繋がれる、そんな気がしていました。我が家の教育方針や親子で相性が合うかなどを、幼稚園見学に行きながら吟味し、上の子の幼稚園はモンテッソーリの幼稚園を選びました。(下の子は下の子にあった別の幼稚園を選んでいます。)その子に合った場所をそれぞれ選んだ結果、充実した園生活を送らせていただき、そこでできたお友達とは定期的に会う繋がりになっております。

⑥ 幼稚園年中さんになって、親元離れた野外活動を頻繁に参加しております。

やはり親がいないところで遊ぶ自然遊びにこそ、危機察知能力がつくと考えたからです。親がそばにいては、危険なことはすぐに注意してしまいがちです。それに子供も甘えが出てきます。

これは入れて良かったです。幼稚園児30名、小学生50名ほどで活動する団体に入れました。月1回ほど参加しておりますが、着替えや替えの靴、レインコート、弁当、お菓子、水筒、レジャーシートなどが入った大きなリュックを背負い、朝出かけて行きます。夕方になると、子供は泥だらけになって帰ってきます。毎回、「クタクタだーーーー!!でも楽しかったーーーーーーー!!」と言っています。

クタクタになるまで遊ぶ、最高ですね。

東京にいても田舎で過ごすような経験をさせてあげることができている。実は東京はとても便利で、少し遠出したら自然豊かな場所があるんです。

両方の良さを知り、楽しい!と思う時間を沢山感じて欲しいと思います。

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