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ビリ魔女 第0話 ハローワークの帰り道

※第1話から、お読み頂けますが、小説として、楽しまれたい向けの話しです。

※正式なタイトルは「最下位魔女が、令和の日本に来たら」ですが、要約して「ビリ魔女」です。

「はあ…」


ハローワークの建物から出ると、タメ息がこぼれた。

失業認定を受ける為に訪れた、雇用保険窓口は、独特な雰囲気がある。


失業したばかりの人、まだ求職中の人、再就職が決まった人が、混ざり合っているからだ。

心に何かが引っ掛っていて、また働くのが怖い。

月末に通帳を記帳する度に、貯金残高は減っていくばかりだしな…


自分の現実や、働く必要を突き付けられて苦しい。


横断歩道の赤信号に変わり、足を止める。

ふと視界に、何かが飛び込んできた!


あれ?!

魔女の格好をした、女の人が倒れている!

転んでしまったのかな?

この時期に、なんでコスプレしてるの?

イベントもなかったと、思うんだよな?


「あのう、大丈夫ですか?」

と声を掛ける

すると身体を起こうそうと、身をよじりながら、何か言っている

だけど、声が掠れていて聞き取れない


「あのう、持病とかありますか?

それとも救急車呼びますか?」


「....み...」

「み?」

「...み...ず....」

あ~、脱水症状だったのか!

けど、まだ真夏でもないのに?

とりあえず、カバンに入っている水筒を取り出し、コップに水を入れて手渡す。

弱々しい手つきで、コップを受け取り、水を飲み始めた。

空になったコップを受け取り、水を入れて再び渡す。


「はい、どうぞ。」

美味しそうに、嬉しそうに水を飲んでいる姿を見ながら、不思議な子だなと思った。

これが、魔女との出会いになるなんて…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【後書き】

お読み頂いて、ありがとうございます。

ようやく再投稿出来ました✨

もともと第1話の話しを、第0話に変えました。

アルファポリス様投稿時から、多少、加筆や修正をしています。


次話(第1は)こちら

※先のネタバレ含む、登場人物設定は、随時更新中で、こちらから見れます。

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